今日の買取件数:20件/今月の買取件数:520件/累計買取件数:27,566件

【資産】と【資本】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「資産」(読み方:しさん)と「資本」(読み方:しほん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「資産」と「資本」という言葉は、どちらも会計用語で用いられているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




資産と資本の違い

資産と資本の意味の違い

資産と資本の違いを分かりやすく言うと、資産とは保有する全財産を表わし、資本とは事業に必要な元手を表すという違いです。

資産と資本の使い方の違い

一つ目の資産を使った分かりやすい例としては、「資産家の娘と結婚したい」「これから資産運用を始めたい」「確実な資産形成術を紹介します」「資産管理は信託銀行に任せている」「資産はすべて妻に渡したい」などがあります。

二つ目の資本を使った分かりやすい例としては、「サラリーマンから資本家になれるのか」「今期は資本剰余金が計上される」「資本主義と社会主義の国があります」「マルクスの資本論を読み解く」などがあります。

資産と資本という言葉は、音の響きが似ており、どちらも経済学や会計用語で会社の財産を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

「資産家」と「資本家」の違い

資産とは、個人や会社が所有する金銭や不動産のひとまとまりを意味します。上記の例文にある「資産家」とは、金銭や不動産などの資産を豊富に保有している人や一族のことを表し、大きな経済力や購買力を有する富裕層のことです。

資本とは、商売や事業をするのに必要な元手を意味します。「資本家」とは、企業に資金を提供している人を表し、経営を直接に担当している機能資本家と、利益の配分にあずかるだけの無機能資本家とに分類することができます。

また、会計用語において、資産とは保有している財産だけでなく債権なども含まれ、資本とは債権など返済義務のあるものは含みません。会計用語における資産と資本という言葉の違いは、「資産=負債+資本」と表すことができます。

これらが、資産と資本という言葉の明確な違いになります。

資産と資本の英語表記の違い

資産を英語にすると「asset」「properties」「fortune」となり、例えば上記の「凍結資産」を英語にすると「a man of property」となります。一方、資本を英語にすると「capital」「fund」となり、例えば上記の「資本家」を英語にすると「a capitalist」となります。

資産の意味

資産とは

資産とは、個人または法人の所有する金銭・土地・建物などの総称を意味しています。

その他にも、企業会計で貸借対照表上の流動資産・固定資産・繰延資産の意味も持っています。

表現方法は「資産を増やす」「資産を守る」「資産を作る」

「資産を増やす」「資産を守る」「資産を作る」などが、資産を使った一般的な言い回しです。

資産の使い方

「おすすめの資産運用を教えて下さい」「資産除去債務の履行が見込まれる」「最適な資産形成プランをご提案します」「資産管理会社を設立する」「精算表で資産除去債務の増減を振り替える」などの文中で使われている資産は、「所有する金銭・土地・建物などの総称」の意味で使われています。

一方、「流動資産と流動負債の比率を見る」「固定資産税の対象となる償却資産です」「社債発行費は繰延資産に当たります」などの文中で使われている資産は、「貸借対照表上の流動資産・固定資産・繰延資産」の意味で使われています。

資産という言葉の「資」は何かに役立てる金品を表し、「産」は必要な元手を表します。資産とは、金銭や不動産などを一つのまとまりとして捉えたで、一般に広く用いられる言葉です。会計用語としては、企業が所有する財産を意味し、流動資産、固定資産、繰延資産で構成されるものです。

「資産運用」の意味

上記の例文にある「資産運用」とは、自分の資産を増やす目的で、貯蓄したり、投資したりすることを意味します。特に、銀行や投資信託会社などの機関投資家が、集めた資金を債券や不動産などに投資することを表す時にも用いられています。

「無形資産」の意味

資産を用いた日本語には「無形資産」があります。土地、建物、機械設備などの「有形資産」に対して、特許、商標、ノウハウなどの物理的形状を持たない資産のことを言います。

資産の対義語

資産の対義語・反対語としては、他から金銭や物品を借りたものを意味する「負債」、金銭を借りることや借りた金銭を意味する「借金」、金を借りることや借りている金を意味する「借財」などがあります。

資産の類語

資産の類語・類義語としては、金銭・有価証券や土地・家屋・物品などの金銭的な価値のあるものの総称を意味する「財産」、一定の資産を意味する「恒産」、個人の所有する財産を意味する「私財」、一身に属する財産や資産を意味する「身代」などがあります。

資本の意味

資本とは

資本とは、商売や事業をするのに必要な基金を意味しています。

その他にも、「新たな生産のために投入される過去の生産活動が生みだした生産物のストック」「簿記で、企業の資産総額から負債総額を差し引いた純資産」の意味も持っています。

表現方法は「資本が入る」「資本を入れる」「資本を受け入れる」

「資本が入る」「資本を入れる」「資本を受け入れる」などが、資本を使った一般的な言い回しです。

資本の使い方

「起業するための資本金を集める」「資本的支出は取得原価に含まれます」「法定準備金には利益準備金と資本準備金がある」「適正な資本戦略を考える」などの文中で使われている資本は、「商売や事業をするのに必要な基金」の意味で使われています。

一方、「資本は労働の三要素の一つです」の文中で使われている資本は「過去の生産活動が生みだした生産物のストック」の意味で、「資本比率が増加し借入金が減少する」の文中で使われている資本は「資産総額から負債総額を差し引いた純資産、自己資本」の意味で使われています。

資本という言葉は、事業や経済活動などのもとになる資金のことであり、上記の例文にあるように複数の意味を持ちます。会計用語としては、資産から負債を差し引いた自己資本を「資本」と呼んでいます。

「資本金」の意味

上記の例文にある「資本金」とは、何か事を行う場合の元手のことです。また、出資者が企業に拠出した資金の意味もあり、商法では原則、株主の出資額を会社の資本金としています。資本金は会社の規模を見る一つの指標となります。

「資本主義」の意味

資本という言葉を用いた日本語には「資本主義」があります。営利目的の個人的所有者によって、商業や産業が制御されている経済体制を意味します。資本主義に対する言葉には「社会主義」があり、平等で公正な社会を目指し、社会を組織化することにより人々を支える制度のことです。

資本の類語

資本の類語・類義語としては、事業の元手や経営のために使用される金銭を意味する「資金」、事業などを始めようとするときに必要な金銭を意味する「元手」、収入を生み出すもとを意味する「財源」、事業などを始めるための資本金を意味する「元金」などがあります。

資産の例文

1.個人の総資産額の調査を見ると、自分は平均的な方なのに生活が楽ではないと感じている。
2.流動資産に入るものは、営業活動でできたものや1年以内にお金に換えられるものです。
3.給付奨学金の選考に際しての学生の資産額とは、預貯金や有価証券の合計額であり、不動産は含みません。
4.簿記における資産とは、会社が所有している土地や建物だけでなく備品など価値のあるもの全てです。
5.バランスシートは、会社にどれだけの資産があって、どれくらいの借金があるかという決算報告書です。
6.親戚のおじさんは老後の生活を心配して資産を増やそうとしてたのはいいが、まんまと投資詐欺に引っかかってほとんどの財産を失ってしまった。
7.YouTuberとして大成功したのはいいが、毎月入ってくる収入などの資産管理が自分ひとりではできないことが分かったので、誰かに頼みたいと思っているところだ。
8.先祖代々の広大な土地を守るのは大事なことなのだが、なんせ固定資産税が高くて所有しているだけでは金食い虫になってしまうので困っているところだ。
9.親戚の家が裕福なのは先代のおじさんがある研究の特許をもっていたおかげで、家には莫大な資産がもたらされたというのだから羨ましい限りだ。
10.これからの時代は有形資産よりも無形資産の時代となるのは目に見えていて、それは知性や創造性など個人によるものが大きいため今までにない格差が生じることだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、 個人または法人の所有する経済的価値を有する有形無形の財産、 企業会計でにおける貸借対照表上の流動資産・固定資産・繰延資産を表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「流動資産」とは、会計における資産のうち通常1年以内に現金化や費用化ができるものを指します。流動資産に対する言葉には「固定資産」があり、1年を超えて使用したり、投資目的で長期間保有したりするような資産のことです。

資本の例文

1.会社を設立して創業する場合に、事業形態など目安となる資本金が異なります。
2.今日の公民の授業では、資本主義と社会主義の違いについて習いました。
3.会計としての資本とは、純資産に会社が設立されてからその時点までの会社の利益の合計が含まれるものです。
4.近代経済学において、モノを生産するために必要な根源的な要素には、資本、労働、土地の三つが挙げられます。
5.資本を増加させることは、会社の経営を安定させることにつながります。
6.わたしはマネージャーとしてタレントは体が資本なのだからちゃんと健康に気を使わなければ長く働けないのだと忠告したのだがちゃんと聞き入れてもらえただろうか。
7.経済の授業で説明される資本家っていったいどこにいるのかわからなかったけど、今でいえば株主のことをいうのだとわかりとても合点がいった。
8.社会主義と資本主義の戦いはソ連崩壊によって一見資本主義が勝利したように見えたが、現状を見るとけっしてそのような楽観的に状況にないのは明らかだ。
9.彼らは新しい事業に大量の資本を投下したのにもかかわらず、それに見合った成果が得られなかったので、上の指示で左遷させられてしまった。
10.起業したいからあちこちから資本金をかき集めたのはいいが、いざビジネスを始めようとするとちゃんと収益を確保できるのか不安になってしまった。

この言葉がよく使われる場面としては、商売や事業をするのに必要な基金、過去の生産活動が生みだした生産物のストック、資産総額から負債総額を差し引いた純資産を表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「資本」は、社会を組織化することにより人々を支える制度の意味で、例文2の「資本」は、過去の生産活動が生みだした生産物のストックの意味で用いられています。例文3から例文5の「資本」は資産総額から負債総額を差し引いた純資産を意味しています。

資産と資本という言葉は、どちらも経済学や会計用語で会社の財産を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、保有する全財産を表現したい時は「資産」を、事業に必要な元手を表現したい時は「資本」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
例文買取センター