似た意味を持つ「かねがね」と「常々」(読み方:つねづね)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「かねがね」と「常々」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。
「かねがね」と「常々」の違い
「かねがね」と「常々」の意味の違い
「かねがね」と「常々」の違いを分かりやすく言うと、「かねがね」とは以前からそうであること、「常々」とはいつもそうであることという違いです。
「かねがね」と「常々」の使い方の違い
一つ目の「かねがね」を使った分かりやすい例としては、「あなたのお噂はかねがね聞いております」「かねがねから見たいと思っていたものがやっと見れました」「かねがねやってみたいと思っていたことができました」などがあります。
二つ目の「常々」を使った分かりやすい例としては、「常々の心掛けが大切です」「彼には常々言い聞かせてあります」「常々疑問に思っていることを解決したい」「これは私が常々主張していることです」「常々気になったことを聞いてみました」などがあります。
「かねがね」と「常々」の使い分け方
「かねがね」と「常々」は響きが似ている言葉ですが、意味は異なっているので間違えないように注意しましょう。
「かねがね」は前から続いたまま今の状態に至ることで、「以前から」や「前から」というニュアンスで使います。一方、「常々」はその状態が続いていて変化しないことで、「いつも」というニュアンスで使います。
「かねがね」と「常々」の英語表記の違い
例えば上記の「お噂はかねがね聞いております」を英語にすると「I’ve heard a lot about you」となります。
一方、「常々」を英語にすると「always」「invariably」となり、例えば上記の「これは私が常々主張していることです」を英語にすると「This is what I have always insisted」となります。
「かねがね」の意味
「かねがね」とは
「かねがね」とは、以前からそうであることを意味しています。
表現方法は「お噂はかねがね」「お名前はかねがね」「かねがね良好」
「お噂はかねがね」「お名前はかねがね」「かねがね良好」「かねがね伺っております」「かねがね承っております」などが、「かねがね」を使った一般的な言い回しになります。
「かねがね」の使い方
「かねがね」を使った分かりやすい例としては、「あなたについてお話はかねがね伺っております」「かねがね噂には聞いていたがこれほどのものとは知りませんでした」「この名前で呼ぶのはかねがね疑問に思っていました」「かねがね訪ねたいと思っていました」などがあります。
「かねがね」の語源
「かねがね」の語源は、現在の時点で同時に未来のことも考えることを意味する「かねる」の連用形の「かね」を二つ重ねた言葉になります。
「かねがね」は過去から現在まで続いていること、つまり「以前から」や「前から」というニュアンスで使います。
「かねがね」は敬語ではない
「かねがね」は敬語ではないのですが、ビジネスシーンにおいてよく使われている言葉です。
「かねがね」自体は敬語ではないので、上司や取引先などの目上の人に対して使う場合は、前後の文章を敬語表現にしましょう。例を挙げると、「お話はかねがね伺っております」「お噂はかねがね承っております」などです。
「かねがね」の漢字表記
「かねがね」を漢字で表記すると、「兼ね兼ね」や「予予」と表記することができます。
「かねがね」の類語
「かねがね」の類語・類義語としては、以前から今までのことを意味する「従来」、前からのことを意味する「兼ねて」、昔から行われていること意味する「旧来」、最初からそういう状態や性質であることを意味する「元来」などがあります。
「常々」の意味
「常々」とは
「常々」とは、いつもそうであることを意味しています。
表現方法は「常々思う」「常々思っている」「常々考えている」
「常々思う」「常々思っている」「常々考えている」「常々感じている」「常々言っている」などが、「常々」を使った一般的な言い回しになります。
「常々」の使い方
「常々」を使った分かりやすい例としては、「私は家族を幸せにしたいと常々思っている」「常々聞きたいと思っていたことがあります」「一度野球を生で見たいと常々思っています」「私は常々そう主張しています」「私は老後について常々考えています」などがあります。
「常々」はいつもその状態が続いていて変化しない場合に使います、つまり、「いつも」というニュアンスで使うと覚えておきましょう。
「常々」の漢字表記
「常々」の別の漢字表記として、「常常」があります。
「常々」の対義語
「常々」の対義語・反対語としては、その時その時のことを意味する「折々」があります。
「常々」の類語
「常々」の類語・類義語としては、一つに定まって変わらないことを意味する「一定」、事柄の成り行きの始めから終わりまでの全部のことを意味する「始終」、どんな時でものことを意味する「何時でも」などがあります。
「かねがね」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、以前からそうであることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように「かねがね」は様々な場面で使うことができる言葉です。
「常々」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、いつもそうであることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように「常々」は様々な場面で使うことができる言葉です。
「かねがね」と「常々」という言葉は、響きは似ていますが意味が異なっています。どちらの言葉を使うか迷った場合、以前からそうであることを表現したい時は「かねがね」を、いつもそうであることを表現したい時は「常々」を使うようにしましょう。