【恥骨が折れる】と【気骨が折れる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「恥骨が折れる」(読み方:ちこつがおれる)と「気骨が折れる」(読み方:きぼねがおれる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「恥骨が折れる」と「気骨が折れる」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。




「恥骨が折れる」と「気骨が折れる」の違い

「恥骨が折れる」は「気骨が折れる」の間違い

「恥骨が折れる」と「気骨が折れる」の違いを分かりやすく言うと、「恥骨が折れる」とは「気骨が折れる」の間違った使い方、「気骨が折れる」とはあれこれ気を使って精神的に疲れることです。

「恥骨が折れる」は誤字

一般的には「恥骨が折れる」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちが似ていることから、「気骨が折れる」のことを間違えて「恥骨が折れる」を使っている人がほとんどです。

「気骨が折れる」は正しい日本語

正しい言葉である「気骨が折れる」を使った分かりやすい例としては、「新人の教育は何かと気骨が折れる」「ママ友付き合いは何かと気骨が折れる」「彼女と話していると気骨が折れることばかりだ」「彼氏の両親に会うのは気骨が折れる」などがあります。

「気骨が折れる」という言葉はあっても、「恥骨が折れる」という言葉は存在しません。同時に「気骨が折れる」という単語の意味について「あれこれ気を使って精神的に疲れること」と覚えておきましょう。

「気骨が折れる」の英語表記

「気骨が折れる」を直訳した英語はありません。

「恥骨が折れる」の意味

「恥骨が折れる」とは

「恥骨が折れる」とは、「気骨が折れる」の間違った使われ方です。

「恥骨が折れる」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。漢字の成り立ちが似ているため、「気骨が折れる」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「恥骨が折れる」と間違えやすい理由

「恥骨が折れる」と「気骨が折れる」を間違えてしまう理由としては、「恥骨」と「気骨」の漢字が似ているからです。「恥骨」と「気骨」は漢字は似ているものの、意味は全く異なっているので間違えないように注意しましょう。

「恥骨」は骨盤を構成する骨のことを意味しており、「気骨」は心遣いや気苦労のことを意味しています。そのため、「恥骨が折れる」とすると骨盤を構成する骨が折れるという全く意味の違う言葉になってしまいます。

なお人間には「恥骨」の他に、胸の左右に胸郭をつくる骨のことを意味する「肋骨」(読み方:あばらぼね)、脊椎動物の体幹の中軸をなす骨のことを意味する「背骨」、腰の骨のことを意味する「腰骨」など様々な骨の名称があります。

「気骨が折れる」の意味

「気骨が折れる」とは

「気骨が折れる」とは、あれこれ気を使って精神的に疲れることを意味しています。

「気骨が折れる」の使い方

「気骨が折れる」を使った分かりやすい例としては、「取引先の接待は気骨が折れるので楽しく飲めません」「こんな狭い所にトンネルを掘るなんて気骨が折れる仕事に違いない」「彼と話している気骨が折れるのであまり近寄りたくないです」などがあります。

「気骨が折れる」は心遣いや気苦労を意味する「気骨」と、苦労することを意味する「折れる」が合わさり、あれこれ気を使って精神的に疲れることを意味する慣用句です。

「気骨が折れる」の読み方には注意

「気骨が折れる」を使う上で注意しなければならないのは、「気骨」を「きぼね」ではなく、「きこつ」と読んでしまうことです。なぜなら、「きぼね」と「きこつ」は読み方によって意味は全く異なっているからです。

「きぼね」は心遣いや気苦労を意味しているのに対して、「きこつ」は自分の信念を守ってどんな障害にも屈服しない強い意気のことを意味しています。そのため、「きこつが折れる」とすると、全く意味の違う言葉になってしまうので誤りです。

「気骨が折れる」の類語

「気骨が折れる」の類語・類義語としては、心づかいや緊張などのため、精神的に疲れることを意味する「気疲れする」、窮屈に感じられることを意味する「気が詰まる」、様々な注意を払うことを意味する「気を遣う」などがあります。

「恥骨が折れる」の例文

1.「恥骨が折れる」という言葉は存在しないので、おそらく「気骨が折れる」の言い間違いだろう。
2.「気骨が折れる」という言葉はあれこれ気を使って精神的に疲れることで、「恥骨が折れる」という言葉はない。
3.「恥骨が折れる」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.結婚相手の両親に会うのは恥骨が折れるという言葉を使う人はいるが、正しくは結婚相手の両親に会うのは気骨が折れるです。
5.高級レストランでの食事はマナーに注意しなければならないので気骨が折れるという言葉はあるが、高級レストランでの食事はマナーに注意しなければならないので恥骨が折れるという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「気骨が折れる」という言葉を間違えて「恥骨が折れる」と表現している時などが挙げられます。

「恥骨が折れる」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「気骨が折れる」を間違えて使っている可能性が高いです。

「恥骨が折れる」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「恥骨が折れる」ではなく、「気骨が折れる」と表現するのが正しい使い方になります。

「気骨が折れる」の例文

1.上司との飲み会は何かと気骨が折れるので、あまり行きたくはありません。
2.新入社員の教育は何かと気骨が折れるので、やりたくありません。
3.世間を何も分かっていない、社長のドラ息子のお守の相手は気骨が折れる。
4.PTAの付き合いは何かと気骨が折れるので、あまり行きたくありません。
5.今日の仕事はクレームが多くとても気骨が折れた。早く家に帰って寝たいです。
6.団地での生活は近隣住民から常に監視されているような気がしたり、気苦労が多かったりするので、気骨が折れる。
7.新入社員にとって研修は慣れなくて大変なのだろうが、我々教える方も気骨が折れるもので、もう少しちゃんとやってもらいたいものだ。
8.年頃の娘をどこかいいところに嫁がせるのも父親のわたしの役割であると思っているが、やはり気骨が折れる仕事ではあるよ。
9.子供が外交官になりたいといっていたが、お互いの国益を争うような気骨が折れる仕事に向いているとは到底思えないのだがね。
10.政治家はテレビでは一見偉そうにしているが、地元の有権者や支援団体の声に耳を傾けなくてはならないから気骨が折れる職業だと思う。

この言葉がよく使われる場面としては、あれこれ気を使って精神的に疲れることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「気骨が折れる」は主に人付き合いにおいて使われることが多い言葉です。

「恥骨が折れる」と「気骨が折れる」どちらを使うか迷った場合は、「恥骨が折れる」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「気骨が折れる」を使うようにしましょう。

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