【風評】と【噂】と【風説】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「風評」(読み方:ふうひょう)と「噂」(読み方:うわさ)と「風説」(読み方:ふうせつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「風評」と「噂」と「風説」という言葉は、世間で話題になっている確かではない話という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




風評と噂と風説の違い

風評と噂と風説の意味の違い

風評と噂と風説の違いを分かりやすく言うと、風評は世間で言い広められている評価を表現する時に使い、噂はその場にいない人や物の話を表現する時に使い、風説は全く根拠のない明確ではない話を表現する時に使うという違いです。

風評と噂と風説の使い方の違い

風評という言葉は、「風評被害も徐々に薄らいでいる」「風評が立つと後に嘘に発展することもある」などの使い方で、世間であれこれと言われている評価を意味します。

噂という言葉は、「同僚二人が交際している噂を聞いた」「噂話についつい花を咲かせてしまった」などの使い方で、その場にいない人の話題や、世間で言いふらされている話を意味します。

風説という言葉は、「風説が広まるとなかなか消えない」「風説を流布することで信用が失われることが多くある」などの使い方で、世間に広まっている噂を意味します。

風評と噂と風説の使い分け方

風評と風説は、世間一般に広まっている噂を意味する言葉ですが、前者は主に評価を指し、後者は根拠のないものを指しますが評価の善し悪しに関しては必ずしも意味として含まれている必要はありません。

一方、噂には、世間で話題になっている話という意味だけでなく、別場所にいる人や物を話題にしてあれこれ話すことも意味し、内容の善し悪し問わず使うことが出来る言葉です。

噂という言葉に風評と風説の意味が含まれていますが、「風評被害」や「風説書」などは「噂被害」、「噂書」のように置き換えて使うことはできません。

これが、風評、噂、風説の明確な違いです。

風評の意味

風評とは

風評とは、世間であれこれと噂をすることを意味しています。

表現方法は「風評が立つ」「風評が悪い」「風評を流す」

「風評が立つ」「風評が悪い」「風評を流す」などが、風評を使った一般的な言い回しです。

風評を使った言葉として、「風評被害」「風評リスク」があります。

「風評被害」の意味

一つ目の「風評被害」とは、根拠のない噂が世間に広まることによって受ける被害を指す言葉です。何らかの事件や事故が発生した時に、不適切な伝えられ方がなされることで、本来関係のない人や団体、場所や物に影響が及ぶことを多く意味します。

「風評リスク」の意味

二つ目の「風評リスク」とは、企業に対する否定的な評価や評判が広まることによって、起業の信用やブランドとしての価値が低下して損失を被る危険度を指す言葉で、レピュテーションリスクとも言われます。

例えば、飲食店の従業員が不衛生なことをしていた場合や、食材の産地を偽装していた場合、これらが発覚した後信頼を取り戻すのに時間が掛かったり、回復しないこともあります。こういった経営悪化に繋がる危険性を風評リスクと言います。

風評の類語

風評の類語・類義語としては、世間の評判を意味する「世評」、世間の人が批評して是非を判定することを意味する「評判」、興味本位にする批評を意味する「下馬評」(読み方:げばひょう)、事の是非を論じあうことを意味する「讃談」などがあります。

噂の意味

噂とは

噂とは、そこにいない人を話題にしてあれこれ話すことを意味しています。

表現方法は「噂を流す」「噂が広まる」「噂に聞く」

「噂を流す」「噂が広まる」「噂に聞く」などが、噂を使った一般的な言い回しです。

噂を使った言葉として、「噂をすれば影」「人の噂も七十五日」があります。

「噂をすれば影」の意味

一つ目の「噂をすれば影」とは、ある人の噂をしていると不思議にその人がその場所に来るということを表すことわざで、「噂をすれば影が差す」とも言います。

「人の噂も七十五日」の意味

二つ目の「人の噂も七十五日」とは、世間の噂は長く続かないで、しばらくしたら忘れられるようなものであることを表すことわざです。

昔の暦において、春夏秋冬の期間がそれぞれ70日から75日あるとされていたことから七十五日となったという説がありますが、諸説あります。

噂の類語

噂の類語・類義語としては、世間の噂に伝え聞くことを意味する「風聞」、世間に対する体裁を意味する「外聞」、名誉ある評判を意味する「名声」、世間の評判や噂を意味する「俗言」、世間の噂を意味する「人言」(読み方:じんげん)などがあります。

風説の意味

風説とは

風説とは、世間に広まっている噂を意味しています。

風説の読み方

風説は「ふうせつ」と読みますが、「ふうぜつ」と読むことも出来る言葉です。

風説を使った言葉として、「風説の流布」「風説書」があります。

「風説の流布」の意味

一つ目の「風説の流布」とは、虚偽の情報を流して人の信用を損ねたり、業務を妨害したりすることを意味する言葉です。主に、株価を意図的に動かすために虚偽の情報を流すことを指します。

これによって、株価の変動などを意図していなくとも、業務妨害罪などに罰せられることもあり、金融商品取引法に抵触する場合もあります。

「風説書」の意味

二つ目の「風説書」(読み方:ふうせつがき)とは、各地の風説を報告するための文書を指し、特に政治に関わる情報を記録したものです。

江戸時代に行われた長崎貿易を通じて得られた海外情報などの報告書を指すこともありますが、オランダからの報告書を「オランダ風説書」と呼び、当時の中国である唐からの情報は「唐船風説書」と呼ばれていました。

風説の類語

風説の類語・類義語としては、根拠のない噂を意味する「空言」、言いふらされている根拠のない噂を意味する「流説」、あれこれと噂をすることを意味する「取り沙汰」、世間の噂話を意味する「巷談」(読み方:こうだん)などがあります。

風評の例文

1.少し前に事件を起こした企業に対する風評もやや薄らいだ気もするが、周囲でその企業の商品の使用を止めた人は多かった。
2.風評被害の払拭のために有名人が様々な宣伝を行ったことで、その土地の特産物の売り上げが事故発生直後と比べて右肩上がりになってきた。
3.人の噂がさらにその地域住民を脅かす風評を生んでしまうこともある。
4.汚染された土壌で作られた物だという風評にさらされ、この村の農作物の売上は前年の三分の一にまで減少した。
5.食の安全に関心を持つことは消費者としてとても大事なことだが、それが過剰になれば産地への風評被害につながることもあるのであくまで科学的に判断するべきだ。
6.風評が立つとどんな嘘であっても当人に被害を被ることになるので、特にイメージを商売にしている人たちにとって週刊誌レベルのネタであってもダメージは大きいのだ。
7.ネットの書き込みでお店の誹謗中傷されたせいで甚大な風評リスクを被っていたとして書き込みをした男二人がが逮捕されたそうだ。

この言葉がよく使われる場面としては、世間の人々が言い広めた評価を意味する時などが挙げられます。

例文2の「風評被害」とは、根拠のない噂が世間に広まることによって受ける被害を指す言葉です。

噂の例文

1.噂話をするのが好きな女性はどこでそういった情報をキャッチするのか不思議でならない。
2.サークル内でもイケメンだと言われる先輩には浮いた噂が多く、確かに女性と歩いているところをよく見る。
3.こういう噂をされていたと言われた内容は身に覚えがなく、聞いた時は首を傾げざるを得なかった。
4.私の母はとにかく噂話好きで、暇さえあれば近所の人達とあれこれ話しその内容を私にも全部話してくるから、私もいつの間にか近所の事情通になってしまった。
5.わが社の社長は経営者としては剛腕でどんなピンチもチャンスに変えるほどのカリスマであったが、一方で女癖が悪いという噂が絶えなかったのだ。
6.クラスのマドンナに振られたことはたちどころに校内に広まってからかわれたりもしたが、人の噂も七十五日だとわたしは開き直っていた。
7.女子社員たちは給湯室で社内恋愛についてあれやこれやと話していたが、噂をすれば影が差すという言葉もあるのだからそのようなおしゃべりは慎むべきだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、その場にいない人や物事の話を意味する時などが挙げられます。

例文2の「浮いた噂」とは、男女の関係に関する噂を意味する慣用表現です。

風説の例文

1.風説が広がることで、根拠がなかったとしても事実かのようの扱われることも多くある。
2.怪奇現象などのせいか様々な風説が立っており、語り継がれているものも未だにある。
3.世間ではとある有名人が選挙に立候補するという風説もあったが、そのつもりが無いことを所属事務所だけでなく本人も否定していた。
4.あの宝くじ売り場で朝イチに買うと当たるという風説が一時期立ち、平日土日関わらず売り場には朝から長蛇の列ができていた。
5.男らは意図的に株価をコントロールするために偽情報をあらゆるインターネットの掲示板に書き込んだとして、金融当局から風説の流布で検挙されていた。
6.江戸時代は鎖国されていたから海外に疎かったというのは嘘で、長崎からオランダ風説書を通じてヨーロッパ事情の情報を収集していた。
7.次回の総裁選ではあの有力代議士が立候補するのではないかという話がまことしやかに語られていたが、確証は得られず風説の域を出ないものだ。

この言葉がよく使われる場面としては、世間で広まっている全く根拠のないあまり確かではない話を意味する時などが挙げられます。

どの例文の風説も噂という言葉に置き換えて使うことが出来ますが、評価に関する意味は含まれていないため、風評という言葉に置き換えて使うことはできません。

風評と噂と風説どれを使うか迷った場合は、世間で言い広められている評価を表す場合は「風評」を、その場にいない人や物の話を表す場合は「噂」を、全く根拠のない明確ではない話を表す場合は「風説」を使うと覚えておけば間違いありません。

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