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【献金】と【賄賂】と【寄付】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「献金」(読み方:けんきん)と「賄賂」(読み方:わいろ)と「寄付」(読み方:きふ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「献金」と「賄賂」と「寄付」という言葉は、金銭を渡すことという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




献金と賄賂と寄付の違い

献金と賄賂と寄付の意味の違い

献金と賄賂と寄付の違いを分かりやすく言うと、献金は目上の者に金銭を渡す時に使い、賄賂は不正な目的で金品を渡す時に使い、寄付は金品を贈る時に使うという違いです。

献金と賄賂と寄付の使い方の違い

献金という言葉は、「教会で献金の祈りが捧げられる」「政治献金は問題になることが多々ある」などの使い方で、目上の人や団体に金銭を渡すことを意味します。

賄賂という言葉は、「先日ニュースで賄賂罪の解説が行われていた」「賄賂を受け取っていなくとも約束をする時点でアウトだ」などの使い方で、不正な目的で渡される金品を意味します。

寄付という言葉は、「コンビニで返されたお釣りを寄付する」「被災地支援などのための寄付を行う」などの使い方で、公共事業や社寺などの組織や団体にに金品を贈ることを意味します。

献金と賄賂と寄付の使い分け方

献金と寄付は、どちらも金銭を渡すことを意味する言葉ですが、前者は立場が上の人や団体に対して金銭を渡す時に使い、後者は立場の上下は関係なしに、金銭だけでなく物を渡すことにも使います。

一方、賄賂も、寄付という言葉同様に金品を贈ることを意味する言葉ですが、自分の利益のためなど不正な目的で贈る金品を表すため、献金や寄付とは異なります。

また、献金と寄付は「献金する」「寄付する」と言った形で動詞として使うことが出来ますが、「賄賂する」という使い方はできません。

これらが、献金、賄賂、寄付の明確な違いです。

献金の意味

献金とは

献金とは、ある目的に役立ててもらうように金銭を献上することを意味しています。

表現方法は「献金する」「献金を捧げる」「献金を集める」

「献金する」「献金を捧げる」「献金を集める」などが、献金を使った一般的な言い回しです。

献金を使った言葉として、「政治献金」「国防献金」があります。

「政治献金」の意味

一つ目の「政治献金」とは、政治活動のために募った資金を指す言葉で、企業が行う献金と個人が行う献金の二つに大きく分かれています。献金を行ったものに見返りを与えることにならないよう、献金の受け取りは政党のみ行うことができます。

企業が献金を行う際は政治資金団体に、個人が献金を行う場合は資金管理団体や後援会などにそれぞれ献金を行います。

「国防献金」の意味

二つ目の「国防献金」とは、兵器の生産や、軍人の援護のために国民が拠出した金銭を指す言葉で、1930年代から第二次世界大戦まで行われました。

この献金を自発的に行った人が全員だったわけではなく、半強制的に割り当てられた事例もありました。満州事変では400万円ほどの寄付金が陸軍に寄せられることとなりましたが、日中戦争では献金が強制されていました。

献金の類語

献金の類語・類義語としては、被災者救済などのために金銭や品物を差し出すことを意味する「義金」、金品を出し合うことを意味する「拠出」、神社や寺院に金銭や物品を寄付することを意味する「寄進」、神仏に供える物を意味する「供物」などがあります。

賄賂の意味

賄賂とは

賄賂とは、自分の利益になるように特別な便宜を計ってもらうために不正に贈る金品を意味しています。

表現方法は「賄賂が横行」「賄賂を渡す」「賄賂を受け取る」

「賄賂が横行」「賄賂を渡す」「賄賂を受け取る」などが、賄賂を使った一般的な言い回しです。

「賄賂罪」の意味

賄賂を使った言葉として、「賄賂罪」があります。これは、金品を渡したり、需要や欲望を満たすような行為によって職務に関連する対価を公務員などが払うことを禁止するための法律の一つです。

この法律は、賄賂を贈る側を規制するための法律で、渡す相手が公務員でなくとも罪に問われます。一方、賄賂を受け取る公務員を規制するための法律として存在するのは「収賄罪」と呼ばれるものです。

現在の公務員である人だけでなく、過去に公務員だった人、これから公務員になろうとしている人に対して金品などを渡すことも法律違反とされる場合があります。

ただし、子どもの面倒を見てもらったお礼として金銭や菓子を渡すといったやり取りなどは、職務に関係するものではないため賄賂罪には当たりません。

賄賂の類語

賄賂の類語・類義語としては、人目に付かないように袖の下から贈る物を意味する「袖の下」、取引などにおいて表に出さないで支払う金銭を意味する「裏金」、ちょっとした賄賂を意味する「鼻薬」(読み方:はなぐすり)などがあります。

寄付の意味

寄付とは

寄付とは、公共事業や社寺などに金品を贈ることを意味しています。

寄付の読み方

寄付は「きふ」という読み方をし、「寄附」という別表記の際にも同じ読み方をします。「附」という漢字は法律や公用文において使われるもので、一般的には「付」を使います。

表現方法は「寄付する」「寄付を募る」「寄付を集める」

「寄付する」「寄付を募る」「寄付を集める」などが、寄付を使った一般的な言い回しです。

寄付を使った言葉として、「寄付金控除」「寄付の電気」があります。

「寄付金控除」の意味

一つ目の「寄付金控除」とは、国や地方公共団体などに対して寄付を行った時に確定申告をすることで、その金額によって所得税や住民税の控除が受けられる制度です。

控除を受けるには特定の条件を満たす必要があり、所得税や住民税が課税されない人は優遇制度を受けることはできません。

「寄付の電気」の意味

二つ目の「寄付の電気」とは、毎月の電気料金から一定の金額を寄付することができるサービスで、大手電力会社から小売り電気事業者に乗り換えたことで安くなった料金分を様々な社会支援団体に寄付することができます。

寄付の類語

寄付の類語・類義語としては、物品を贈り与えることを意味する「寄贈」、金品を人に贈ることを意味する「贈与」、品物などを送ったり送り返すことを意味する「贈答」、人から物を贈られることを意味し贈り主を敬う言葉の「恵贈」などがあります。

献金の例文

1.国会議員は移動にかかる交通費や、秘書などの人件費、事務所のための資金など、献金を受けなければ活動できないとされている。
2.政治献金をする際は匿名で行うことはできず、金額の上限も決まっている。
3.毎週日曜は教会へと出向いて礼拝に参加し、献金を行っている。
4.アメリカでは個人で手軽に政治献金をすることができるので、日本でもそれによって政治参画の機運も高まるのではないかと期待されている。
5.外国人からの献金は厳しく制限されているのにもかかわらず、制度の不備から一部の政治家が知らずに受け取っていることがたびたびあることが問題とされている。
6.政治家先生にとって政治資金パーティーという名の献金のためには自粛などしていられないのだろうが、それでは国民への示しがつかないではないだろうか。
7.彼は自分は名誉職だから無報酬であるとはいっていたが、別のところからから多額の献金を受け取っていたなんて話もあるのだから真に受けてはいけないよ。
8.大学はみずからを優遇してもらえるように政党へ献金するのではなく、そのお金で学生たちの勉強の環境構築のために使うべきだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、立場が上の者に対して金銭を渡すことを意味する時などが挙げられます。

例文2の「政治献金」とは、政治活動のために募った資金を指す言葉で、例文1の国会議員に関する献金も政治献金に当たります。

賄賂の例文

1.市の職員がブランド品を賄賂として受け取ったとして大きく報道されていた。
2.社会法人の理事長となるために賄賂の受け渡しがあったとされ、関係者数名が逮捕されることとなった。
3.山吹色の菓子が賄賂として贈られる小判のことを指すだなんて普段の生活からでは分かりようがない。
4.今回は陳情を突っぱねられた形だが、事情通があの代議士先生は拝金主義者だから賄賂でもすればすぐに折れると言っていたのが印象的であった。
5.建設工事をめぐって県職員が工事代金の増額を約束し、建設業者から現金300万円を賄賂の罪に問われている建設業者から受け取ったとして逮捕された。
6.下請け業者が死に物狂いで接待している姿を見ると、民間企業にも賄賂罪を適用したほうが、結果的に下請けの仕事が安く買いたたかれることもなくなるのではないか。
7.契約の相手が公務員でない場合でも、国公立の研究所の研究者であればみなし公務員であるので、賄賂のリスクを考えなければならないだろう。
8.個人的に賄賂する側の方が社会的な罪が大きいと思うのは、結局金品さえ渡せばなんでも要望に応えてくれるという浅はかな考えを持っているからだ。

この言葉がよく使われる場面としては、自分の利益のためなど不正な目的で贈る金品のを意味する時などが挙げられます。

例文3の「山吹色の菓子」は例文通り、小判の隠語で「袖の下」とも言われています。この言葉から、小判型の和風パイである「山吹色の菓子」も存在しています。

寄付の例文

1.今ではネットからでも寄付をすることが可能になり、用途や金額なども団体によってはしっかりと明らかにしてくれている。
2.多額の紙幣が寄せられたことを市役所は明らかにしたが、それが匿名だったため寄付金として扱うことにしたようだ。
3.最近は、寄付電気という形で、社会法人などに間接的に寄付を行う方法も増えている。
4.男はもしも一億円が当たったら半分は寄付するといっていたが、わたしは男がそんなことをするような人間に見えなかったのでおもわず苦笑してしまった。
5.このプログラミングスクールの学費が無料なのは、大手IT企業からの寄付で成り立ってるからで、それだけIT人材が枯渇しているということなのだろう。
6.学園祭の出し物で集めたお金が余ってしまい宙に浮てしまったので、この際全額赤い羽根募金に寄付しようということになった。
7.創業者は自分が死んで欲深い子供たちに遺産を相続するくらいなら、いっそのこと全財産を寄付して方がましだと言っていた。
8.書庫にあるたくさんの書籍は、捨てるのはもったいなかったので古本屋に売ったり、施設に寄付したりして有効活用してもらおうということになった。

この言葉がよく使われる場面としては、組織や団体などに金品を贈ることを意味する時などが挙げられます。

例文3の「寄付電気」とは、毎月の電気料金から一定の金額を寄付することができるサービスです。

献金と賄賂と寄付どれを使うか迷った場合は、目上の者に渡された金銭を表す場合は「献金」を、不正な目的で渡された金銭を表す場合は「賄賂」を、贈られた金品を表す場合は「寄付」を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
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