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【活況】と【盛況】と【好況】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「活況」(読み方:かっきょう)と「盛況」(読み方:せいきょう)と「好況」(読み方:こうきょう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「活況」と「盛況」と「好況」という言葉は、活気がある様子という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




活況と盛況と好況の違い

活況と盛況と好況の意味の違い

活況と盛況と好況の違いを分かりやすく言うと、活況は商業的な取引に対して使い、盛況は催事や会合に対して使い、好況は社会経済に対して使うという違いです。

活況と盛況と好況の使い方の違い

活況という言葉は、「業界が活況になることで物価が上がることもある」「生活様式が変化することで活況に沸く企業も変化する」などの使い方で、活気があって勢いづいた様子を意味します。

盛況という言葉は、「その展示会は盛況だったのかチケットの完売が早かったらしい」「近くのデパートで行われた催事は大盛況でいつ訪れても人だかりができていた」などの使い方で、賑やかで盛んな様子を意味します。

好況という言葉は、「好況よし、不況さらによし」「好況期は新社員を大量に採用する企業もある」などの使い方で、景気がよい様子を意味します。

活況と盛況と好況の使い分け方

活況と好況はどちらも景気がよい様子を意味しますが、前者は市場や株取引など商品と金銭のやり取りが行われるような場に対して使われ、後者は社会経済という広い規模に対して使われる言葉です。

一方、盛況は景気がよいことではなく、賑やかで盛り上がっている様子を表し、「そのイベントは盛況を収めた」「大盛況御礼」など、イベント事や会合などに対して使われます。

そのため、示す範囲や規模が大きい順に並べると、好況>活況>盛況となります。これが、活況、盛況、好況の明確な違いです。

活況の意味

活況とは

活況とは、活気があって勢いづいた様子を意味しています。

「活況銘柄」の意味

活況を使った言葉として、「活況銘柄」があります。これは、証券取引市場で売買が活発に行われている会社の株の名前を指す言葉です。

銘柄はいわゆる商品名ですが、証券取引においては基本的に会社の名前が銘柄として扱われます。

表現方法は「活況を呈する」「活況に沸く」「活況ぶり」

活況を使った表現として、「活況を呈する」「活況に沸く」「活況ぶり」「活況を帯びる」などがあります。証券取引などに使われることが多い言葉ですが、金銭と商品のやり取りが発生するような業界に対してなどにも使われます。

活況の対義語

活況の対義語・反対語としては、活気がなく進歩や発展の動きが見られないことを意味する「沈滞」があります。

活況の類語

活況の類語・類義語としては、生き生きとして盛んな様子を意味する「活発」、商品などが売買される状況を意味する「市況」、激しい勢いで自分の勢力を広げることを意味する「席巻」、物事が思い通りに上手く行くことを意味する「好調」などがあります。

盛況の意味

盛況とは

盛況とは、賑やかで盛んな様子を意味しています。

「盛況裡」の意味

盛況を使った言葉として、「盛況裡」(読み方:せいきょうり)があります。これは催し事が盛り上がったまま閉会した様子を意味する言葉で、「盛会裡」や「盛会裏」とも表現されます。

「盛況裡」の裡は、物事の行われる状況や物の内側を表して、「内」という漢字が本来は使われていて、「裏」という漢字と同じ意味を持つ漢字です。

表現方法は「盛況を博す」「盛況に終わる」「盛況になる」

盛況を使った表現として、「盛況を博す」「盛況に終わる」「盛況になる」「盛況ぶり」「大盛況」などがあります。どれも催事や会合などが人でいっぱいで賑やかな様子を表す時に使う表現で、日常生活だけでなくビジネスシーンでも使われます。

盛況の類語

盛況の類語・類義語としては、豊かに栄えて発展することを意味する「繁栄」、勢いが盛んなことを意味する「隆盛」、人の気持ちや物事の勢いを盛んにすることを意味する「振作」、仕事が多くて忙しいことを意味する「繁忙」などがあります。

好況の意味

好況とは

好況とは、景気がよい様子を意味しています。

「好況期」の意味

好況を使った言葉として、「好況期」があります。これは、景気循環論で示されている期間の一つです。景気は、不況状態が回復して好況期を迎え、徐々に後退して再び不況期が来て循環していると考えられています。

周期の間隔は、約40か月、約10年、約20年、約50年と様々な考えがありますが、内閣府で発表されている好況期と不況期の循環は、約30か月と短い期間のものから約85か月と長い期間の循環まで様々です。

好況の対義語

好況の対義語・反対語としては、経済が停滞している状態を意味する「不況」があります。

好況の類語

好況の類語・類義語としては、経済活動が活発で金銭の動きが多いことを意味する「好景気」、ある物が一時的に盛んになることを意味する「ブーム」があります。

活況の例文

1.温泉街として活況を呈するその街では、昔ながらの駄菓子屋や射的などが楽しめるお店もあり、和服を着て練り歩くことができる。
2.世界的に景気が上向いてくると、様々な業界が活況を帯びるのは火を見るよりも明らかだろう。
3.活況が続くも材料などのコストが徐々に上昇していることが危ぶまれている原因だ。
4.コロナ禍で新しい生活様式になるにつれて、今までそれほどでもなかった業界が活況に沸くことだってあり得るのだ。
5.そのころは石炭などの需要があったために炭鉱があったこの島の経済は活況を呈していたので村の人々は皆裕福であったと思う。
6.新しい商品が誕生してからわが社の活況に陰りが見えてきたのだが、その現実を見たくなったのか会社の誰も先手を打とうとはしなかった。
7.投資家の友人は、そろそろ新しいところに投資しようとしていたのか、インターネットや四季報を見ながら活況銘柄を探していた。
8.現在、倉庫業はEC市場の拡大もあってどこでも活況に沸いているようで、倉庫を作ればビジネスと言われるほどであった。

この言葉がよく使われる場面としては、活気があって勢いがある様子を意味する時などが挙げられます。

例文1の「活況を呈する」とは、多くの人がやってきて賑わいを見せる様子を意味する表現方法です。

盛況の例文

1.先日地域住民によって催された商店街でのイベントは盛況のうちに終了し、また開催してほしいという意見さえあった。
2.少し傷が入って店頭では売りに出せないジャンク品を低価格で売りに出したら大盛況だった。
3.多くの皆様にご参加いただいたことで、盛況を収めることができました。
4.展示会場は一万人を超す見物客が押し寄せいて大盛況であったので、入場制限がかかり3時間待ちでずっと並んでいたよ。
5.今年の大学の学年祭は、いま一番人気のお笑い芸人が来るというので例年の倍以上の来客があるほどの盛況ぶりであった。
6.この映画はもともと東京のいくつかのミニシアターで上映されていたものであったが、あまりの盛況ぶりに全国ロードショーとなった経緯がある。
7.イベントの初日は盛況が予想されていたので、わたしはその日を避けて行くことにしていたが、結局どの日も人が多いのは変わらなかったと思う。
8.来年度から課長に昇進する社員たちを対象にした上司の心得セミナーでは、多くの人が集まり、おかげさまで盛況裡に終わった。

この言葉がよく使われる場面としては、賑やかで盛り上がっている様子を意味する時などが挙げられます。

盛り上がっている様子を表すのに、報告やレビューなどで盛況という言葉を使うよりも、例文2の「大盛況」という表現が多く使われています。

好況の例文

1.商品が売れることで企業や働き手に収入が多く入り、生活が楽になる人が多くなる好況期は物価が上昇しやすい。
2.好況と不況のサイクルが順繰りになっているようだが、言われなければ好況なのかどうかもあまり気付かない。
3.増税前は大好況を迎えた業界も、増税後はそれも停滞することが見込まれている。
4.彼は好況に沸いていた三年の間で一生食うのに困らないほどの資産を築いていたというのだから、商売のセンスがあるんだなと思った次第である。
5.すくなくとも今の30代までの人は好況を経験したことがないので、80年代のバブル経済というものがどういうものかよくわからなかった。
6.放送業界が好況に沸くなんてことはこれからはあり得ないのだから、業界関係者は今のままテレビを観てもらおうなんて思わないほうがいいだろう。
7.世の中の経済は不況と好況を繰り返して徐々に発展していくので、長期投資をすれば結果的には利益を得られるというというわけである。
8.好況の波に乗り異常な発展を遂げたわが社は、その後の大不況の波のあおりを受けて、倒産寸前まで追い込まれてしまった。

この言葉がよく使われる場面としては、景気がよい様子を意味する時などが挙げられます。

例文1の物価がどんどん上昇していく状態を「インフレーション」「インフレ」と言うため、好況という言葉と一緒に使われることが多くあります。

活況と盛況と好況どれを使うか迷った場合は、商業的な取引に使う場合は「活況」を、催事や会合に使う場合は「盛況」を、社会経済に使う場合は「好況」を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
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