【狐に包まれる】と【狐につままれる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「狐に包まれる」(読み方:きつねにつつまれる)と「狐につままれる」(読み方:きつねにつままれる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「狐に包まれる」と「狐につままれる」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。




「狐に包まれる」と「狐につままれる」の違い

「狐に包まれる」は「狐につままれる」の間違い

「狐に包まれる」と「狐につままれる」の違いを分かりやすく言うと、「狐に包まれる」とは「狐につままれる」の間違った使い方、「狐につままれる」とは意外な事が起こって何が何だか分からずぽかんとすることです。

「狐に包まれる」は誤字

一般的には「狐に包まれる」という言葉は存在しません。読み方が似ていることから、「狐につままれる」のことを間違えて「狐に包まれる」を使っている人がほとんどです。

「狐につままれる」は正しい日本語

正しい言葉である「狐につままれる」を使った分かりやすい例としては、「宝くじの一等が当選し狐につままれたような気分でした」「家に帰ると部屋が荒らされており狐につままれた気持ちになりました」「狐につままれるのはまさにこのことです」などがあります。

「狐につままれる」という言葉はあっても、「狐に包まれる」という言葉は存在しません。同時に「狐につままれる」という単語の意味について「意外な事が起こって何が何だか分からずぽかんとすること」と覚えておきましょう。

「狐につままれる」の英語表記

「狐につままれる」を英語にすると「to be witched by a fox」「to be confused」となり、例えば上記の「狐につままれるのはまさにこのことです」を英語にすると「This is like to be bewitched by a fox」となります。

「狐に包まれる」の意味

「狐に包まれる」とは

「狐に包まれる」とは、「狐につままれる」の間違った使われ方です。

「狐に包まれる」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「狐につままれる」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「狐に包まれる」とは間違えやすい理由

「狐に包まれる」と「狐につままれる」を間違ってしまう理由としては、「包まれる」と「つままれる」の発音が似ているため、聞き間違えてしまったことが原因です。「狐につままれる」が正しい表現なので、間違えないように注意しましょう。

また、「狐につままれる」は狐に騙されることが転じて、意外な事が起こって何が何だか分からずぽかんとするこの意味で使われている言葉です。

したがって、人を騙すしたり化かしたりすることを意味する「つままれる」を使うのが正しく、物をすっかり取り囲むようにすることを意味する「包まれる」を使ってしまうと、少し意味が通じない言葉になってしまいます。

「包まれる」を使った正しい日本語

間違った言葉である「狐に包まれる」の「包まれる」を使った分かりやすい例としては、「この事件は謎に包まれている」「火事があったのか、あの家は炎に包まれている」「あの山は霧に包まれている」などがあります。

「狐につままれる」の意味

「狐につままれる」とは

「狐につままれる」とは、意外な事が起こって何が何だか分からずぽかんとすることを意味しています。

「狐につままれる」の漢字表記

「狐につままれる」を漢字にすると、「狐に抓まれる」とすることができますが、あまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、ひらがなのの「狐につままれる」を使うようにしましょう。

「狐につままれる」の使い方

「狐につままれる」を使った分かりやすい例としては、「家に帰ったら妻の荷物がなくなっており狐につままれたような気持ちになりました」「彼が怒り出した原因が分からず狐につままれた気分です」「まさか合格するとは思わなかったので狐につままれたような顔をした」などがあります。

「狐につままれる」は意外な事が起こって何が何だか分からずぽかんとすることを意味することわざです。突然の出来事に唖然としたり、呆気に取られた様子を表わす場合に使うと覚えておきましょう。

「狐につままれる」の由来

「狐につままれる」の由来は狐に騙されることです。狐は古来から人間を騙したり化かしたりする悪い動物として扱われていました。また、イソップ童話やグリム童話でもずる賢い動物として登場しており、日本だけではなく海外でもそのようなイメージが根付いています。

このずる賢いや人を化かすというイメージが比喩的表現として定着し、意外な事が起こって何が何だか分からずぽかんとすることを「狐につままれる」と言うようになりました。また、比喩的表現なので実際に狐に騙されることはありません。

「狐につままれる」の類語

「狐につままれる」の類語・類義語としては、不意の出来事や知らせに驚くことを意味する「寝耳に水」、突然に物事を行うことを意味する「藪から棒」、突然のことで衝撃を受けることを意味する「青天の霹靂」(読み方:せいてんのへきれき)などがあります。

「狐に包まれる」の例文

1.「狐に包まれる」という言葉は存在しないので、おそらく「狐につままれる」の言い間違いだろう。
2.「狐につままれる」という言葉は意外な事が起こって何が何だか分からずぽかんとすることで、「狐に包まれる」という言葉はない。
3.「狐に包まれる」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.突然の昇進通知に狐に包まれた気分になりましたという言葉を使う人はいるが、正しくは突然の昇進通知に狐につままれた気分になりましたです。
5.彼に誕生日のサプライズを仕掛けたら狐につままれたような顔をしていましたという言葉はあるが、彼に誕生日のサプライズを仕掛けたら狐に包まれたような顔をしていましたという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「狐につままれる」という言葉を間違えて「狐に包まれる」と表現している時などが挙げられます。

「狐に包まれる」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「狐につままれる」を間違えて使っている可能性が高いです。

「狐に包まれる」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「狐に包まれる」ではなく、「狐につままれる」と表現するのが正しい使い方になります。

「狐につままれる」の例文

1.突然の別れ話に、彼女は狐につままれたような顔をしていました。
2.目的地に着いたと思ったら全く別の場所におり、狐につままれたような気分です。
3.優勝候補が2回戦で無名のチームに敗退し、狐につままれる結果となりました。
4.上司の昇進祝いでサプライズを仕掛けたが、当人は狐につままれたような顔をしていました。
5.突然人事部に呼び出され地方への異動を命じられたので、狐につままれたような気分です。
6.絶対受からないと思い、記念として受けた大学の合格通知が届いた時には、一瞬狐につままれた気分になったがとても嬉しかった。
7.私達は試合には負けてしまったが、得失点差の関係で見事決勝進出を果たし、最初は狐につままれる気持ちであったが、事を理解すると歓喜の涙を流しました。
8.私としては良かれと思ってやったことなので、兄が怒鳴り込んできた時には狐につままれたような気持ちになりました。
9.彼女はまさかオーディションに合格すると思わなかったようで、狐につままれたような顔をしていたのが印象深かった。
10.突然人事部に呼び出されて異動を命じられた時には狐につままれた気分だったが、これが栄転だとわかると何だか力がみなぎってきました。

この言葉がよく使われる場面としては、意外な事が起こって何が何だか分からずぽかんとすることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「狐につままれる」は予想外のことが起こり唖然とした場合に使う言葉です。

「狐に包まれる」と「狐につままれる」どちらを使うか迷った場合は、「狐に包まれる」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「狐につままれる」を使うようにしましょう。

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