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【渡航】と【旅行】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「渡航」(読み方:とこう)と「旅行」(読み方:りょこう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「渡航」と「旅行」という言葉は、どちらも海外に行くことを表すという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




渡航と旅行の違い

渡航と旅行の意味の違い

渡航と旅行の違いを分かりやすく言うと、渡航とは行き先が国外の時に使われ、旅行とは国外だけでなく国内の時にも使われるという違いです。

渡航と旅行の使い方の違い

一つ目の渡航を使った分かりやすい例としては、「仕事でアメリカに渡航する予定です」「旅行者の渡航​制限を行う」「紛争地域へは渡航禁止です」「渡航勧告に関する情報を入手する」「一か月以内に渡航歴はありますか」などがあります。

二つ目の旅行を使った分かりやすい例としては、「実業家が宇宙旅行を予定している」「旅行会社に就職します」「両親に旅行券をプレゼントする」「修学旅行のしおりを作る係になった」などがあります。

渡航と旅行の使い分け方

渡航と旅行という言葉は、どちらも海外に行くことを表す言葉ですが、意味や使い方には違いがあります。

渡航とは、船や航空機で外国へ行くことを意味します。海外に行くこと全般を表し、ビジネスを目的とする場合にも、観光などのプライベートな旅行に対しても使える言葉です。海外に行くことなので、国内の移動に対しては使えません。

旅行とは、自宅から離れて他の土地へ旅することを意味します。海外に行くことだけでなく、国内に行くことも表します。ただし、ビジネスを目的として出かけることは旅行とは言わず、見物や行楽などの個人的な目的で出かけることに対して使われます。

つまり、渡航と旅行という言葉の違いは二点あります。一点目は行き先であり、渡航は海外に行くことを表しますが、旅行は海外に行くことだけでなく国内に出かけることも表します。

二点目は目的であり、渡航は個人的な目的で海外に行くことだけでなく仕事で海外に行くことも表しますが、旅行は個人的な目的で出かけることのみを表します。これらが、渡航と旅行という言葉の違いになります。

渡航と旅行の英語表記の違い

渡航を英語にすると「voyage」「passage」となり、例えば上記の「アメリカに渡航する」を英語にすると「take a passage to America」となります。一方、旅行を英語にすると「travel」「trip」「journey」となり、例えば上記の「宇宙旅行」を英語にすると「space travel」となります。

渡航の意味

渡航とは

渡航とは、航空機や船舶で海外へ行くことを意味しています。

渡航の使い方

渡航を使った分かりやすい例としては、「外務省の渡航情報を確認する」「ビザなし渡航が可能な国です」「日本への渡航制限が発令された」「渡航前にPCR検査を受ける」「インド渡航者からワクチンの相談が相次ぐ」などがあります。

その他にも、「当面の間は渡航禁止となります」「渡航中止勧告が発令された」「政府は渡航レベルを引き上げた」「海外渡航歴をご記入ください」「最新の渡航情報をご確認ください」「イギリスからの渡航者を隔離する」などがあります。

渡航という言葉の「航」とは、船で水上をわたることや、飛行機で空を行くことを表します。渡航とは、船や航空機で外国へ行くことを意味する言葉です。ビジネスを目的として海外に行く場合だけでなく、観光を目的として海外に場合にも使われますが、格式ばった言い方になります。

「渡航情報」の意味

上記の例文にある「渡航情報」とは、海外旅行者や海外に滞在する邦人に向けて外務省が発出する安全に関する情報です。渡航や滞在にあたって治安面で特に注意が必要とされる国や地域に発出される「危険情報」や、感染症に関して国や地域ごとに出される「感染症危険情報」などがあります。

「ビザなし渡航」の意味

渡航という言葉を用いた日本語には「ビザなし渡航」があります。事前にビザ(入国査証)を取得せずに外国へ入国することです。基本的に海外へ渡航するには、パスポートとビザの両方が必要になりますが、出発国と渡航先の国で、ビザなし渡航をある条件のもと認めている場合が多くあります。

表現方法は「渡航歴」「渡航制限」「渡航禁止」

上記以外では「渡航歴」「渡航制限」「渡航禁止」などが、渡航を使った一般的な言い回しです。

渡航の対義語

渡航の対義語・反対語としては、外国から船に乗ってやってくることを意味する「来航」、外国人が日本の領域内に入ることを意味する「入国」などがあります。

渡航の類語

渡航の類語・類義語としては、船で海をわたることを意味する「航海」、船に乗ってする旅を意味する「船旅」、外国に旅行することや外国に留学することを意味する「外遊」、欧米へ旅行や留学することを意味する「洋行」などがあります。

旅行の意味

旅行とは

旅行とは、家を離れて他の土地へ行くこと、旅をするこを意味しています。

表現方法は「旅行する」「旅行に行く」「旅行を計画する」

「旅行する」「旅行に行く」「旅行を計画する」などが、旅行を使った一般的な言い回しです。

旅行の使い方

旅行を使った分かりやすい例としては、「旅行業法の一部が改正された」「この旅行カバンは十年物です」「カタログギフトで旅行券が選べる」「旅行は自粛しています」「情報満載の旅行サイトを見つけた」などがあります。

その他にも、「旅行業務取扱管理者の資格を取得しました」「旅行の持ち物リストをチェックする」「海外旅行で自分の英語を試す」「おすすめの小旅行はありますか」「旅行バッグを新しくする」などがあります。

旅行という言葉は、文字通り「旅に行くこと」であり、普段住んでいる土地からよその土地へ行くことを意味します。観光や保養、参拝や思い出作りなどのプライベートな目的で、よその土地へでかけて行くことであり、ビジネスを目的とした出張などは旅行とは言いません。

「小旅行」の意味

上記の例文にある「小旅行」とは、家から近い行楽地に日帰りで出かけたり、数日滞在したりする程度のちょっとした旅行のことです。

「日帰り旅行」の意味

また、宿泊を伴わない旅行を「日帰り旅行」と言います。

「旅行業務取扱管理者」の意味

旅行という言葉を用いた日本語には「旅行業務取扱管理者」があります。旅行業法に定められている旅行業者や、旅行業者代理業者の営業所における旅行取引の責任者のことです。資格取得には国家試験があります。

旅行の類語

旅行の類語・類義語としては、各地を旅行してまわることを意味する「周遊」、あちこちを遊覧して回ることを意味する「回遊」、見物して遊び歩くことを意味する「物見遊山」、他の国や地方の風景や史跡などを見物することを意味する「観光」などがあります。

渡航の例文

1.入国制限などの渡航情報は、外務省のホームページを見て確認しています。
2.政府は感染症が流行している国に対して、渡航警戒レベルを引き上げ「渡航中止勧告」の対象にする方針です。
3.今回の警告は渡航回避であり、渡航が必要な場合は渡航禁止にならないとの認識です。
4.海外出張の許可を出す前に、日本渡航医学会からの注意喚起を確認するようにしています。
5.1ヶ月以内に海外渡航歴のある方は、電話連絡のうえご来所ください。
6.仕事でアメリカへ渡航する予定だったが、コロナウイルスの感染拡大により無期限延期となってしまったため、リモートで現地と連絡することになった。
7.渡航禁止となる前になんとか現地に入ることはできたのだが、予想以上に治安が悪化していたので取材をする際は十分気をつけねばなるまい。
8.コロナウイルスの変異株に感染した人たちを調べると渡航歴がまったくなかったので、これで国内で感染が拡大していることが明らかになったのだ。
9.親世代と比べると海外への渡航費用はかなり安くなっているので、そこらにいる大学生でも気軽に海外旅行を楽しめるようになった。
10.もしも現地への渡航が禁止となれば選手団を派遣することはできないので、事実上大会は開くことができなくなってしまうのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、船や航空機で外国へ行くことを表現したい時などが挙げられます。

例文4の「日本渡航医学会」とは、海外渡航に関連した医療全般を対象とする学問分野を扱う学会です。渡航に際した感染症予防や渡航後の診療問題などを扱っています。例文5にある「渡航歴」とは、海外に行ったことがあるという経験を意味します。

旅行の例文

1.卒業旅行の行き先を沖縄にするか、北海道にするかで意見が対立しています。
2.旅行会社の窓口に行き、夫婦二人旅におすすめの国内ツアーはないか聞いてみた。
3.新型コロナウイルスの世界的流行により、海外旅行に行く状況ではなくなってしまった。
4.父は英語が話せないからといって日本国内の旅行にしか行かないから、団体旅行で海外に行ことをすすめた。
5.温泉と言えば寒い冬だけど、夏の疲れを癒すお盆の温泉旅行もいいよ。
6.大学時代は休みを見つけては海外旅行ばかりしていたので、まじめに勉強はしていなかったが、英語の会話力だけはかなり自信があるまでにはなったと思う。
7.老後はクルーズ船に乗って世界一周旅行をするのが夢であったが、昨今コロナウイルスの感染拡大で、そんな憧れの気持ちも萎えてしまったよ。
8.わたしは旅行先でたまたま出会った女性と結婚したのだが、まさかそんなことが自分の身に起こるなんて思ってもみなかったというのが正直な気持ちだ。
9.長年付き合っていた彼女に振られてしまって思わず遠くの土地に足を運んだが、まさか傷心旅行なんて柄にもないことをしたくなるなんてね。
10.たまの休みなのだから熱海まで日帰り温泉旅行もいいなと思っていたが、子供たちがディズニーランドへ行きたいというものだから結局そっちになったのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、旅に出ること、よその土地へでかけて行くことを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「卒業旅行」とは、高校や大学などの学生が卒業を記念して行く旅行を指します。例文4の「団体旅行」とは、旅行会社などが企画するパッケージツアーであり、複数人で行動を共にする旅行のことです。対する言葉には「個人旅行」があります。

渡航と旅行という言葉は、どちらも海外に行くことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、仕事でもプライベート目的でも海外に行くことを表現したい時は「渡航」を、プライベート目的で国内外に出かけることを表現したい時は「旅行」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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