【土下寝】と【土下座】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「土下寝」(読み方:どげね)と「土下座」(読み方:どげざ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「土下寝」と「土下座」という言葉は、どちらも申し訳ないという気持ちを表すために謝ることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




土下寝と土下座の違い

土下寝と土下座の意味の違い

土下寝と土下座の違いを分かりやすく言うと、土下寝とは土下座よりも深い謝罪のこと、土下座とは申し訳ないという気持ちを表すために地面や床に跪いて謝ることという違いです。

土下寝と土下座の使い方の違い

一つ目の土下寝を使った分かりやすい例としては、「土下寝しても許してもらえませんでした」「人生で一度も土下寝をしたことはありません」「土下寝を強いるのパワハラです」などがあります。

二つ目の土下座を使った分かりやすい例としては、「土下座して許しを請う」「土下座されたので許すことにしました」「土下座するのにはとても抵抗がある」「加害者に土下座されても全く心が晴れません」などがあります。

土下寝と土下座の使い分け方

土下寝と土下座は申し訳ないという気持ちを表すために謝ることを意味する言葉で、あえて違いを挙げるならば、土下座よりも土下寝の方がより深い謝罪を表しているという点です。

ただし、土下寝は現実的な謝罪方法とは言えないので相手に理解されることはあまりなく、逆に相手を怒らせてしまう可能性があります。土下座でも十分に謝罪の気持ちが伝わるはずなので、余程の理由がない限りは土下寝を使わないようにしましょう。

土下寝と土下座の英語表記の違い

土下寝も土下座も日本語でしか使われない言葉なので、英語表現はありません。しかし、近い英語表現としては「kneel down on the ground and apologize」があります。

土下寝の意味

土下寝とは

土下寝とは、申し訳ないという気持ちを表すためにうつ伏せになり謝ることを意味しています。

表現方法は「土下寝をする」「土下寝させる」

「土下寝をする」「土下寝させる」などが、「土下座」を使った一般的な言い回しになります。

土下寝の使い方

土下寝を使った分かりやすい例としては、「土下寝をしてきたので許すことしました」「土下寝して離婚をお願いされました」「彼は土下寝して頭を床に擦りつけました」「土下寝して詫びることが必要です」「土下寝だけは絶対にやりたくありません」などがあります。

土下寝とは土下座の発展形で、全身をより低い位置に置くことで土下座を凌駕する申し訳なさを表現しています。ただし、土下寝はあまり認知されておらず現実的な謝罪方法とは言えないので、ビジネスシーンなどでは使わないようにしましょう。

土下寝は主に漫画、アニメ、テレビのバラエティ番組などで使うのが一般的です。

土下寝の由来

土下寝の由来は格闘漫画の「グラップラー刃牙」と言われています。作中に登場するシコルスキーという人物が五体投地のようなうつ伏せの姿勢をとり、謝罪するシーンがあったことにより土下寝が生まれた言われています。

余談ですが、ナイジェリアでは謝罪する際に土下寝を使うこともあるらしいです。

土下寝の類語

土下寝の類語・類義語としては、罪や過ちをわびることを意味する「謝罪」があります。

土下座の意味

土下座とは

土下座とは、申し訳ないという気持ちを表すために地面や床に跪いて謝ることを意味しています。

表現方法は「土下座をする」「土下座させる」「土下座はパフォーマンス」

「土下座をする」「土下座させる」「土下座はパフォーマンス」などが、「土下座」を使った一般的な言い回しになります。

土下座の使い方

土下座を使った分かりやすい例としては、「上司が部下に無理やり土下座させるのはパワハラです」「土下座しても許してもらえませんでした」「人生で一度も土下座したことがありません」「父親がいきなり土下座をして許してくれと言ってきた」などがあります。

土下座は申し訳ないという気持ちを表すために地面や床に跪いて謝ることで、日本古来から使われている礼式です。

土下座を使う上で注意しなければならいのは、土下座を強要させることです。土下座を強要することは強要罪にあたり、店員に土下座をさせた画像をSNSにアップロードした客が逮捕されるという事例もありました。

土下座の歴史

土下座の土は地面のことで、下座は貴人に対して行う礼のことを意味しています。土下座はもともと江戸時代の大名行列の際に使われていた言葉で、道端で行列に出会った庶民は土下座をして通り過ぎるのを待たなければなりませんでした。

これが時代に経つにつれて変化していき、謝罪やお願いの意味が加わったのが第二次世界大戦後と言われています。また、現代では謝罪やお願いの気持ちを表わすために使うのが一般的です。

土下座の類語

土下座の類語・類義語としては、両手をつき頭が地面や畳につくほどに下げて礼をすることを意味する「平伏」、ひたすら謝ることを意味する「平謝り」、事情を述べてわびることを意味する「陳謝」などがあります。

土下寝の例文

1.部下に土下寝を強要したらパワハラで訴えられ、会社を懲戒解雇されました。
2.彼が浮気したことを土下寝して謝ってきたので、許して上げることにしました。
3.土下寝してプロポーズされたので、勢いに負けてOKの返事を出しました。
4.あなたがその秘密を教えてくれるなら、土下寝でも何でもするよと言いました。
5.一瞬土下寝することも考えたが、どう考えてもそれをすることだけはできません。

この言葉がよく使われる場面としては、申し訳ないという気持ちを表すためにうつ伏せになり謝ることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、土下寝は謝罪する場面で使われる言葉です。

土下座の例文

1.彼は何かあるとすぐ土下座してくるので、あまり信用していません。
2.上司から土下座を強要されてとても辛かったので、パワハラで訴えることにしました。
3.夫から土下座され、できる限りのことはするから籍を抜いてくれと頼まれました。
4.最初は断られたが、3ヶ月間毎日土下座をしていたら付き合えることになりました。
5.最終戦で敗けてしまい最下位になったので、ファンの前で土下座して謝罪しました。

この言葉がよく使われる場面としては、申し訳ないという気持ちを表すために地面や床に跪いて謝ることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、土下座は謝罪する場面で使われる言葉です。

土下寝と土下座はどちらも申し訳ないという気持ちを表すために謝ることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、土下座よりも深い謝罪をしたい時には土下寝を使います。

ただし、土下寝は現実的な謝罪方法とは言えないので、実践しても相手に理解されることがほぼないと覚えておきましょう。

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