【斜(しゃ)に構える】と【斜(はす)に構える】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ漢字で読み方が違う「斜(しゃ)に構える」(読み方:しゃにかまえる)と「斜(はす)に構える」(読み方:はすにかまえる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「斜(しゃ)に構える」と「斜(はす)に構える」という言葉は、読み方は違いますが意味が同じ言葉になります。




「斜(しゃ)に構える」と「斜(はす)に構える」の違い

「斜(しゃ)に構える」と「斜(はす)に構える」の意味の違い

「斜(しゃ)に構える」と「斜(はす)に構える」の違いを分かりやすく言うと、「斜(しゃ)に構える」と「斜(はす)に構える」は読み方は違いますが、意味は同じ言葉です。

「斜(しゃ)に構える」と「斜(はす)に構える」の使い方の違い

一つ目の「斜(しゃ)に構える」を使った分かりやすい例としては、「世間に対して斜に構える」「彼女は社会に対して斜に構えている」「あなた何にでも斜に構えるよねと言われてしまいました」「彼女は全ての物事に対して斜に構えている」などがあります。

二つ目の「斜(はす)に構える」を使った分かりやすい例としては、「そんなに斜に構える必要はありません」「彼は斜に構えた態度を上司に注意されました」「すぐ斜に構えるのは反省しています」などがあります。

「斜(しゃ)に構える」と「斜(はす)に構える」の使い分け方

「斜(しゃ)に構える」と「斜(はす)に構える」は読み方は違いますが、どちらも物事に正対しないで皮肉な態度で臨むこと、剣道で刀を斜めに構えること、改まった態度をすることという同じ意味を持つ言葉です。

そのため、どちらを使うか迷った場合は、好きな方の言葉を使っても問題ありません。読み方としては、「斜(しゃ)に構える」の方が一般的であるため、会話等でこの言葉を使う場合は「斜(しゃ)に構える」と言うようにしましょう。

「斜(しゃ)に構える」と「斜(はす)に構える」の英語表記の違い

「斜(しゃ)に構える」も「斜(はす)に構える」も英語にすると「be cynical about」となり、例えば上記の「彼女は全ての物事に対して斜に構えている」を英語にすると「She is cynical about everything」となります。

「斜(しゃ)に構える」の意味

「斜(しゃ)に構える」とは

「斜(しゃ)に構える」とは、物事に正対しないで皮肉な態度で臨むことを意味しています。その他にも、剣道で刀を斜めに構えることや改まった態度をすることの意味も持っています。

「斜(しゃ)に構える」の使い方

「斜(しゃ)に構える」を使った分かりやすい例としては、「斜に構えた態度をしていたら部長から怒られました」「彼っていつも斜に構えているよね」「斜に構える性格を直したいです」「彼女は斜に構えていて誰の言う事も聞きません」などがあります。

「斜(しゃ)に構える」は3つの意味を持つ言葉ですが。一般的に使われているのは物事に正対しないで皮肉な態度で臨むことの意味になります。

「斜(しゃ)に構える」の語源

「斜(しゃ)に構える」の語源は剣道になります。剣道には上段、中段、下段の構えがあり、中段は手に向かって刀を斜めに延ばした状態であることで、その構えを「斜に構える」と呼ぶようになりました。

また、中段の構えが試合前にお互いが構えて向き合うように隙のない態度なので、これが転じて、改まった態度をすることの意味でも使われるようになりました。この、改まった態度をすることが、斜に構えるの元々使われていた意味です。

しかし、「斜」という漢字を使っているので物事を斜めにみるという解釈をされ、改まった態度をすることの意味の正反対である、物事に正対しないで皮肉な態度で臨むことの意味で使うのが一般的になり、こちらの意味でしか使われなくなりました。

「斜(しゃ)に構える」は「斜」という漢字を使っていますが、この句の場合は「ななめ」と読まないので注意しましょう。

「斜(しゃ)に構える」の類語

「斜(しゃ)に構える」の類語・類義語としては、性質が頑なで素直でないことを意味する「偏屈」、皮肉な態度をとることを意味する「シニカル」、さげずみ笑うことを意味する「冷笑的」などがあります。

「斜(はす)に構える」の意味

「斜(はす)に構える」とは

「斜(はす)に構える」とは、物事に正対しないで皮肉な態度で臨むことを意味しています。その他にも、剣道で刀を斜めに構えることや改まった態度をすることの意味も持っています。

「斜(はす)に構える」の使い方

「斜(はす)に構える」を使った分かりやすい例としては、「彼は社会に対して斜に構えている」「斜に構えるような物言いは直しなさい」「斜に構えている人は近寄りがたいです」「斜に構える必要など全くありません」「彼女の斜に構えた態度に腹が立つ」などがあります。

「斜(はす)に構える」は「斜」という漢字を使っていますが、この句の場合は「ななめ」と読まないので注意しましょう。

「斜(はす)に構える」は3つの意味を持つ言葉ですが。一般的に使われているのは物事に正対しないで皮肉な態度で臨むことの意味になります。

「斜(はす)に構える」の語源

「斜(はす)に構える」の語源は剣道になります。剣道には上段、中段、下段の構えがあり、中段は手に向かって刀を斜めに延ばした状態であることで、その構えを「斜に構える」と呼ぶようになりました。

また、中段の構えが試合前にお互いが構えて向き合うように隙のない態度なので、これが転じて、改まった態度をすることの意味でも使われるようになりました。この、改まった態度をすることが、斜に構えるの元々使われていた意味です。

しかし、「斜」という漢字を使っているので物事を斜めにみるという解釈をされ、改まった態度をすることの意味の正反対である、物事に正対しないで皮肉な態度で臨むことの意味で使うのが一般的になり、こちらの意味でしか使われなくなりました。

「斜(はす)に構える」の類語

「斜(はす)に構える」の類語・類義語としては、馬鹿にして悪く言ったり笑ったりすることを意味する「嘲る」(読み方:あざける)、捻くれていて素直でないことを意味する「へそ曲がり」などがあります。

「斜(しゃ)に構える」の例文

1.課長から君の斜に構えるような態度は改めなさいと言われたので、直すことにしました。
2.退職していった部下はいつも斜に構える、本心がよく分からない人でした。
3.部長の斜に構えた態度に苛立ちを覚えるので、転職を考えています。
4.彼は学生時代に人間不信に陥ったので、社会に対して斜に構えています。
5.彼女はいつも斜に構えているので、真面目に訴えかけても聞く耳を持たないだろう。
6.私の兄は子供の頃より、「斜に構えた態度をとるな」と母に怒られていたが、三つ子の魂百まで、それは大人になった今でも顕在のようだ。
7.同僚は虫の居所が悪かったのか会議でどんな意見を交わしても斜に構えた態度を取るものだから、あとで上司からお灸をすえられたらしい。
8.わたしは相手の言葉を素直に受け止めることができずについ斜に構える癖があるので、その性格を直したいと思っている。
9.男はいままで屈折した自分を貫き通してきたが、気づけば斜に構えるのもみっともない年齢になってしまいと岐路に立たされていた。
10.ネットの著名人のように議論で論破ばかりしているのは、ただ単に人間不信に陥って斜に構えているようにしかみえないのであまり尊敬はできなかった。

この言葉がよく使われる場面としては、物事に正対しないで皮肉な態度で臨むことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、剣道で刀を斜めに構えることや改まった態度をすることを表現したい時にも使います。

上記の例文のように、「斜(しゃ)に構える」はマイナスなイメージでしか使われない言葉です。

「斜(はす)に構える」の例文

1.彼女は言葉遣いや振る舞いが斜に構えているところもあるが、悪い人ではありません。
2.彼の斜に構えている態度に対して、周りの人々は頭を抱えて悩んでいます。
3.部下の斜に構える態度を直すために、きつい説教をしました。
4.緊張してるのが裏目に出てしまったのか、初めてのデートで斜に構えた態度になってしまいました。
5.斜に構えるのを辞めて物事を素直に受け入れるようにしたら、人生がとても楽になりました。
6.障害者が一般企業でハラスメントを受けたというニュースを見聞きすると、自分の職場でも同じようなことがありそうな気がして、上司に対して斜に構えた態度を示してしまいそうだ。
7.自分は斜に構えるのが格好いいと思っていたが、彼女からあなたはいつもそういうことばかり言うよねと嫌味を言われた。
8.クラスメイトの彼は何かと物事に対し斜に構える態度をとっていたので、友達がひとりもおらず、いつもひとりで本を読んでいるイメージしかなかった。
9.若い頃は理不尽も多く、世の中を憎み斜に構えてばかりいたけど、今では丸くなって穏やかに暮らしている。
10.この子が大きくなって難しい年頃になったとしても、物事に斜に構えるより素直な感受性を大事にしてほしいと願っているよ。

この言葉がよく使われる場面としては、物事に正対しないで皮肉な態度で臨むことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、剣道で刀を斜めに構えることや改まった態度をすることを表現したい時にも使います。

上記の例文のように、「斜(はす)に構える」はマイナスなイメージでしか使われない言葉です。

「斜(しゃ)に構える」と「斜(はす)に構える」はどちらも物事に正対しないで皮肉な態度で臨むことを表します。

会話等でどちらの読み方を使うか迷った場合、「斜(はす)に構える」よりも「斜(しゃ)に構える」の方が一般的で多くの人に使われているので「斜(しゃ)に構える」と言うようにしましょう。

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