【一匹狼】と【ぼっち】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「一匹狼」(読み方:いっぴきおおかみ)と「ぼっち」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「一匹狼」と「ぼっち」という言葉は、どちらも一人でいることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「一匹狼」と「ぼっち」の違い

「一匹狼」と「ぼっち」の意味の違い

「一匹狼」と「ぼっち」の違いを分かりやすく言うと、「一匹狼」とは自ら一人を選んでいること、「ぼっち」とは本人の願いに反して一人でいることという違いです。

「一匹狼」と「ぼっち」の使い方の違い

一つ目の「一匹狼」を使った分かりやすい例としては、「私は一匹狼だと自負している」「彼は一匹狼でずっと過ごしてきたようです」「一匹狼の男性になぜか惹かれる」「彼女は一匹狼です」などがあります。

二つ目の「ぼっち」を使った分かりやすい例としては、「ぼっち飯になれてしまった」「大学生活は一人も友達が出来ずぼっちです」「ぼっちの女性は魅力がある」「ぼっちでいると急に寂しさを感じることがある」などがあります。

「一匹狼」と「ぼっち」の使い分け方

「一匹狼」と「ぼっち」はどちらも一人でいることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いあるので注意が必要です。

「一匹狼」は組織や群れに属するメリットとデメリットを理解した上で、自ら一人を選んでいる人に対して使います。

一方、「ぼっち」は一人でいることのメリットを理解できず、本人の願いに反して一人でいる人に対して使います。そのため、寂しいや孤独というニュアンスが含まれています。

「一匹狼」と「ぼっち」の英語表記の違い

「一匹狼」を英語にすると「lone wolf」となり、例えば上記の「彼女は一匹狼です」を英語にすると「She is a lone wolf」となります。

一方、「ぼっち」を英語にすると「alone」「lonely」「loneliness」となり、例えば上記の「最近はぼっちの寂しさを感じることがある」を英語にすると「I feel so lonely recently」となります。

「一匹狼」の意味

「一匹狼」とは

「一匹狼」とは、組織の力に頼らないで自分の力だけで行動する人のことを意味しています。

表現方法は「一匹狼女子」「一匹狼な男性」「一匹狼と言われる」

「一匹狼女子」「一匹狼な男性」「一匹狼と言われる」などが、「一匹狼」を使った一般的な言い回しになります。

「一匹狼」の使い方

「一匹狼」を使った分かりやすい例としては、「彼は一匹狼だが人生は楽しそうです」「一匹狼の男性はモテるらしい」「彼は一匹狼な性格なので群れで行動するのを嫌っている」「彼女は一匹狼な性格をしているので他人を信用していない」などがあります。

「一匹狼」は組織や群れに属するメリットとデメリットを理解した上で、自ら一人を選んでいる人対して使う言葉です。そのため、「一匹狼」はプラスのイメージとマイナスのイメージどちらでも使うことができます。

「一匹狼」の由来

「一匹狼」の由来は言葉の通りオオカミになります。オオカミは基本的に夫婦と子供の群れで暮らす生き物です。子供たちは成長するとこの群れを離れて単独行動するようになります。この狼を「一匹狼」と言います。

「一匹狼」となったオオカミは別の「一匹狼」と夫婦になり、また群れを作って暮らしていきます。このことが転じて、自ら選んで一人で行動することのことを「一匹狼」と言うようになりました。

「一匹狼」はメリットとデメリットを理解した上で、組織に属さず自ら一人を選んでいるので、反感をかったり嫌われる可能性があることを頭に入れておきましょう。

「一匹狼」の類語

「一匹狼」の類語・類義語としては、配偶者のいないことを意味する「独身」、結婚していないことを意味する「独り身」、社会常識の枠にはまらない独自の思想の持ち主のことを意味する「アウトサイダー」などがあります。

「ぼっち」の意味

「ぼっち」とは

「ぼっち」とは、何かを一緒に行う仲間がいない人のことを意味しています。

表現方法は「ぼっち女子」「ぼっち好き」「ぼっちかわいそう」

「ぼっち女子」「ぼっち好き」「ぼっちかわいそう」「ぼっち社会人」「高校ぼっち」「ぼっち学生」などが、「ぼっち」を使った一般的な言い回しになります。

「ぼっち」の使い方

「ぼっち」を使った分かりやすい例としては、「学生生活はずっとぼっちだったので良い思い出がありません」「ぼっちで生きてくのはとてもつらい」「このお店はぼっち席があるので気に入っている」「ぼっちでいるのはとても寂しい」などがあります。

「ぼっち」は何かを一緒に行う仲間がいない人のことを意味する言葉で、本人の願いに反して一人でいる人に対して使います。そのため、寂しいや孤独というニュアンスを含んで使う言葉です。

「ぼっち」の語源

「ぼっち」の語源は独りぼっちが省略されたことと言われており、2010年頃から使われ始めたスラングになります。独りぼっちとは仲間や頼る人などがいなくてただ独りであることを意味しています。

また、スラングとは「てめぇ」「やばい」などのように、改まった場面では使われないような卑俗な言葉のことです。

「ぼっち」は基本的にマイナスなイメージで使う言葉ですが、「ぼっち楽しい」「ぼっち好き」などの強がりとして使う人も増えてきています。

「ぼっち」の類語

「ぼっち」の類語・類義語としては、一人だけであることを意味する「単身」、孤立した人のことを意味する「はぐれ者」などがあります。

「一匹狼」の例文

1.いつも集団行動は避けて一人で行動しているので、周りからは一匹狼だと思われている。
2.一匹狼な女子はモテると聞いたので、一人で行動するようになりました。
3.この仕事は一匹狼でも大丈夫なので、僕の性格に合っています。
4.彼は一匹狼のひねくれ者で、自惚れが強すぎると定評です。
5.彼女は社内では有名な一匹狼で、常に一人で行動しています。
6.学生の頃から一匹狼だった私は、新卒で就職した大手企業を二年半で辞めてしまい、紆余曲折を経て現在はフリーランスをしているが、今の環境にはとても満足している。
7.学生時代は友達とつるむのが格好悪いと思っていたのでずっと一匹狼だったのだが、今では貴重な青春時代を無駄にしてしまったと後悔している。
8.上司は社内の派閥抗争には目もくれず一匹狼を貫き通していたので、両者から疎まれていたようだったが、本人は意に介していないようだった。
9.一口にクリエーター集団とはいっても皆が一匹狼のような個性派ぞろいだったので、うまくまとめるのにとても苦労した。
10.クラスのなかでは無口なので、自然と一匹狼のようなポジションになりそれに甘んじていたが、それでも何一つ不自由のない学生生活を送っている。

この言葉がよく使われる場面としては、組織の力に頼らないで自分の力だけで行動する人のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように「一匹狼」は一人でいることのメリットとデメリットを理解して自ら一人でいることを選んでいる場合に使います。

「ぼっち」の例文

1.近所のファミレスにぼっち席ができたらしいので、今度足を運んでみようと思う。
2.映画を観に行く友達がいないので、新作映画はいつもぼっちで観ています。
3.毎年クリスマスはぼっちなので、特別な日と思うことはなくなりました。
4.週末は両親が旅行に行くらしいので、独りぼっちで留守番する予定です。
5.私には友達が一人もいないので、ぼっち焼肉やぼっちカラオケが当たり前になっています。
6.私が大学生の頃、ぼっち飯をしているところをだれかに見られることが恥ずかしいと感じ、トイレで昼食をとろうかと思うほど悩んでいたのだが、それはランチメイト症候群というものらしい。
7.ぼっちは嫌なので、同じくぼっちそうな子を見つけて声をかけるのだが、私のコミュニケーション能力が低いため会話が続かず、友人を作るのはなかなか難しいと感じた。
8.いろいろあった冒険の旅だったが、旅の目的が達成されれば帰国しなければならなかったので、またひとりぼっちになってしまうなと寂しい気持ちになった。
9.アイドルのライブは、遠方からのぼっち参戦だったけど、現地でファンの人たちと交流できて、とても楽しい一日だった。
10.映画を見に行く時は、ぼっちで観に行った方が友人や恋人などに気兼ねすることもないので楽だし、オススメだよ。

この言葉がよく使われる場面としては、何かを一緒に行う仲間がいない人のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように「ぼっち」は本人の願いに反して一人で居る場合に使います。

「一匹狼」と「ぼっち」はどちらも一人でいることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、自ら一人を選んでいることを表現したい時は「一匹狼」を、本人の願いに反して一人でいることを表現したい時は「ぼっち」を使うと覚えておきましょう。

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