【パワハラ】と【モラハラ】と【セクハラ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「パワハラ」と「モラハラ」と「セクハラ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「パワハラ」と「モラハラ」と「セクハラ」という言葉は、嫌がらせ行為という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




パワハラとモラハラとセクハラの違い

パワハラとモラハラとセクハラの定義の違い

パワハラとモラハラとセクハラの違いを分かりやすく言うと、パワハラは身体的苦痛を与える嫌がらせを表現する時に使い、モラハラは精神的苦痛を与える嫌がらせを表現する時に使い、セクハラは性的行為による嫌がらせを表現する時に使うという違いです。

パワハラとモラハラとセクハラの使い方の違い

パワハラという言葉は、「上司からのパワハラで後輩が辞職した」「パワハラは年々と増えてきている」などの使い方で、精神的もしくは身体的苦痛を与える嫌がらせ行為を意味します。

モラハラという言葉は、「今はモラハラ妻も問題になっているようだ」「心無い言葉などによるモラハラは早いところ解決した方がいい」などの使い方で、暴力を振るわずに言葉や態度で嫌がらせをする行為を意味します。

セクハラという言葉は、「職場でセクハラを受けているという相談をされた」「可愛いという発言はセクハラと言われている」などの使い方で、性的もしくは差別的な言動による嫌がらせ行為を意味します。

パワハラとモラハラとセクハラの使い分け方

どれも嫌がらせという意味の英単語である「harassment」がついた、パワーハラスメント、モラルハラスメント、セクシュアルハラスメントをそれぞれ省略した言い方です。

パワハラは肉体的苦痛だけでなく精神的な苦痛も含まれる上、立場の弱い者が強い者にハラスメントを受けることから、モラハラやセクハラはパワハラが根底にあるとされています。

しかし、特に精神的な苦痛はモラハラを使い、性的ないやがらせはセクハラを使い、パワハラは暴力的、威圧的な言動によって受ける苦痛を指します。

これが、パワハラ、モラハラ、セクハラの明確な違いです。

パワハラの意味

パワハラとは

パワハラとは、精神的もしくは身体的苦痛を与える嫌がらせ行為を意味しています。

パワハラはパワーハラスメントの省略語

英語で「power harassment」と表現されるパワーハラスメントを略した言い方です。特に職務上の権力や立場を利用した嫌がらせを指し、徐々に上司からのいじめを指すようにもなりました。

職場でのパワハラ事例

具体的には、業務において発生した暴行や傷害、罵詈雑言を浴びせるなどの精神的な攻撃、業務上仲間外れにすることがパワハラに当たります。他にも、能力や経験に見合う仕事を与えず、お茶を入れるだけを命じるといったこともパワハラになります。

パワハラに厳しくなったのはいつ頃からか

日本では2001年にパワハラという言葉が提唱され、2019年には企業に対してパワハラ防止に関する「労働施策総合推進法」の改正案が可決されました。これにより、パワハラ防止が義務付けられるようになります。

「逆パワハラ」の意味

パワハラを使った言葉として、「逆パワハラ」があります。本来、地位や権力を振りかざして相手に苦痛を与えるパワハラは上司から部下に対して行われるのが一般的ですが、部下から上司に対して行われるパワハラを逆パワハラと言います。

例えば、上司に従わないこと、上司に対して隠れて誹謗中傷を行うこと、上司に直接暴言を言ったり、暴力を振るうことなどが逆パワハラにあたります。

パワハラの類語

パワハラの類語・類義語としては、酒が飲めない人に無理やり飲ませようとするなど酒の席での嫌がらせを意味する「アルコールハラスメント」、人種的偏見に基づく嫌がらせを意味する「レイシャルハラスメント」などがあります。

モラハラの意味

モラハラとは

モラハラとは、暴力を振るわずに言葉や態度で嫌がらせをする行為を意味しています。

モラハラはモラルハラスメントの省略語

英語で「moral harassment」と表現されるモラルハラスメントを略した言い方です。肉体に苦痛を与える暴力は傷などが見えますが、言葉や態度によるものは目に見ないため今までこういった呼称がつくことはありませんでした。

提唱したイルゴイエンヌは、社会は精神的な暴力への対応があまりいないものの、肉体的な暴力と同じ、場合によってはそれ以上に人を傷つけるものだと主張しています。

また、モラハラは、精神的な嫌がらせやつきまといなどが継続的に行われ、さらにそれが隠された場合に成立するとされています。

表現方法は「モラハラ彼氏」「モラハラ上司」「モラハラ妻」

モラハラを使った表現として、「モラハラ彼氏」「モラハラ上司」「モラハラ妻」「モラハラ離婚」などがあります。2000年代に入ってからよく使われるようになった言葉で、特に恋人同士や夫婦間で仲違いがあった場合に多く使われています。

モラハラの類語

モラハラの類語・類義語としては、消費者や顧客による悪質な嫌がらせを意味する「カスタマーハラスメント」、位置情報サービスを悪用して特定の人の居場所を監視する嫌がらせを意味する「ロケーションハラスメント」などがあります。

セクハラの意味

セクハラとは

セクハラとは、性的もしくは差別的な言動による嫌がらせ行為を意味しています。

セクハラはセクシュアルハラスメントの省略語

英語で「sexual harassment」と表現されるセクシュアルハラスメントを略した言い方です。1970年代にアメリカの女性雑誌にて掲載された造語とされており、日本では1986年に起きた転落死事件で起訴された女性を支援する団体がこの言葉を使いだしました。

セクハラに厳しくなったのはいつ頃からか

1989年には、出版社に勤めていた女性がセクハラを理由に上司に対して民事裁判を起こしました。その事件によって、女性に対するどんな行為や発言がセクハラにあたるのかが身近な話題となり、同年流行語大賞を受賞することになりました。

1990年代には日本語として徐々に浸透することとなり、今日では上下関係などを利用して相手が拒否した場合不利益を与える対価型や、職場での環境を害するような環境型、深い関係にあると勘違いをしている妄想型セクハラなどに大きく分けられています。

「逆セクハラ」の意味

セクハラを使った表現として、「逆セクハラ」があります。本来のセクハラは男性が加害者、女性が被害者ですが、女性から男性に対してや、同性間で行われるセクハラを、逆セクハラと言います。

セクハラの類語

セクハラの類語・類義語としては、性別により社会的役割が沸かれるという考えに基づく嫌がらせを意味する「ジェンダーハラスメント」があります。

パワハラの例文

1.気に食わないことがあるとデスクのお茶をかぶせてくる上司が居たようで、上層部に呼び出されていた。
2.最近同僚は機嫌が悪いのか先輩に対して、そんなこともできないのかと言っているが、逆パワハラになるのではないだろうか。
3.パワハラなどが起きていないかを確認するための面談が定期的に行われている。
4.パワハラ防止法が成立したことは記憶に新しい。これがパワハラへの抑止力になればいいのだが、他方では抑止力以上の効果を持つことはあるのだろうかという見解もある。
5.逆パワハラの中には、上の立場の者が抱く告発される恐れを逆手に取り、下の立場の者が精神的に優位な立場に立とうとするものがあり、パワハラ問題の複雑さを感じさせた。
6.わたしが学生の頃の吹奏楽というと、一応文化部なのだが実際は、先輩が気に食わなければぶん殴るなどのパワハラが横行していたのだ。
7.新入りという理由だけで先輩が小突きまわしてもいいような雰囲気こそパワハラの温床になるのだということにいい加減気づいてもらいたいものだ。
8.あの上司、会社ではパワハラ上司として恐れられていたが、家に帰ると妻のモラハラに戦々恐々としていたとは知らなかったよ。

この言葉がよく使われる場面としては、精神的もしくは身体的苦痛を与えたり職場環境を悪化させる行為を意味する時などが挙げられます。

例文2の「逆パワハラ」とは、下の地位の者が上の地位の者に対して肉体的苦痛や精神的苦痛を与えることを意味する言葉です。

モラハラの例文

1.モラハラ夫とようやく別れることができて、姉は以前よりスッキリした顔をしていた。
2.物理的な暴力が振るわれるわけではないため、モラハラにの被害を受けていることに気が付かない人もいる。
3.労働時間外はモラハラにはならないからと言って、相手を悪く言う上司は人間として尊敬できない。
4.モラハラと精神的DVは同じもののように語られる場面があるが、モラハラが社会の常識にあてはめてという観点で行われる一方、精神的DVは加害者が正しいと思っていることという観点で行われる点に違いがある。
5.モラハラの被害者になってしまう人の中には、過度に低い自己肯定感によって、間違っているのは自分であると考え、共依存のような関係になってしまっているケースがある。
6.女友達が彼氏のモラハラに悩んでいるらしくて相談に乗ったが、結局解決するには別れるしかないと思うとはっきりと告げるしかなかった。
7.世間では鬼嫁のことを面白がっているが、見方を変えればただのモラハラ妻と言えるのであり、あまりいいものではないと思うのだがね。
8.新人社員たちはモラハラ上司にいじめによって次々と辞めていってしまったが、上司本人はまったく意に介していない様子だった。

この言葉がよく使われる場面としては、暴力を振るわずに言葉や態度で嫌がらせをする行為を意味する時などが挙げられます。

例文2のように物理的暴力は含まないといった文言と一緒に「パワハラ」という言葉を使うことはできないため、モラハラをパワハラに置き換えて使うことはできません。

セクハラの例文

1.以前は当たり前と考えられていたのだろうが、結婚や出産に関して聞くのもセクハラに当たる。
2.今日では女性に対するものだけではなく、男性に対するセクハラ被害も増えているようだが、被害届が出される数は多くない。
3.何かにつけて休日の予定を聞いてくるなど後輩のセクハラ行為が徐々にエスカレートしている気がする。
4.「こんなこと言うとセクハラだと思われちゃうかな」と言ってセクハラ発言をする男性社員がいるのだが、分かっているのなら、どうしてやめないのかと言ってやりたくてしかたがない。
5.同じ部署にセクハラ上司がいて再三注意してもやめなかったので、ハラスメント窓口にに報告して処分をしてもらった。
6.昔のバラエティ番組を観ると何でもありのハチャメチャかつセクハラのオンパレードで、今の時代とはまったく違う世界に感じた。
7.上司が部下の女性をちゃん付けで呼ぶことも場合によってはセクハラ認定されることがあるので注意しなければならない。
8.男は女上司から逆セクハラをされていたが、訴えようにもそもそも女性によるセクハラが理解されていなかったので泣き寝入りするほかなかった。

この言葉がよく使われる場面としては、性的もしくは差別的な言動による嫌がらせ行為を意味する時などが挙げられます。

例文2のように男性に対するセクハラも存在し、それを「逆セクハラ」と言います。

パワハラとモラハラとセクハラどれを使うか迷った場合は、身体的苦痛を与えるいじめを表す場合は「パワハラ」を、精神的苦痛を与えるいじめを表す場合は「モラハラ」を、性的言動でのいじめを表す場合は「セクハラ」を使うと覚えておけば間違いありません。

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