似た意味を持つ「リスケ」と「キャンセル」と「ドタキャン」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「リスケ」と「キャンセル」と「ドタキャン」という言葉は、一度決められたことを取り消すことという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
リスケとキャンセルとドタキャンの違い
リスケとキャンセルとドタキャンの意味の違い
リスケとキャンセルとドタキャンの違いを分かりやすく言うと、リスケは日程の再調整を表現する時に使い、キャンセルは約束の取り消しを表現する時に使い、ドタキャンは直前での取り消しを表現する時に使うという違いです。
リスケとキャンセルとドタキャンの使い方の違い
リスケという言葉は、「急に実家に帰る必要が出たため友人にリスケをお願いした」「リスケした予定は非常に楽しみにしていたので少し残念である」などの使い方で、スケジュールを立て直すことを意味します。
キャンセルという言葉は、「キャンセル待ちの人に予約が空いたことを伝えなければならない」「体調が悪いため今日の予定を全てキャンセルした」などの使い方で、契約や約束、予約を取り消すことを意味します。
ドタキャンという言葉は、「彼女にドタキャンされたと友人が泣いていた」「急遽仕事が入ってしまったためドタキャンをせざるを得なくなってしまった」などの使い方で、直前になって約束や契約を取り消すことを意味します。
リスケとキャンセルとドタキャンの使い分け方
ドタキャンのキャンがキャンセルであるように、キャンセルという言葉はもちろん、ドタキャンも約束や契約の取り消しを意味する言葉ですが、ドタキャンは直前になっての取り消しを意味します。
一方、リスケは、一度取り消された予定を別日に行うために日程を再度調整することを意味する言葉です。そのため、取り消されるキャンセルやドタキャンとは意味が大きく異なります。
これが、リスケ、キャンセル、ドタキャンの明確な違いです。
リスケの意味
リスケとは
リスケとは、スケジュールを立て直すことを意味しています。
銀行などで使われるリスケは、借りたお金を返済するまでの期限を先延ばしすることや、返済条件を変更することを表します。
リスケはリスケジュールやリスケジューリングの省略語
リスケは、「reschedule」という英語の読み方をカタカナ語として使うリスケジュールやリスケジューリングを略した言い方で、もとは金融業界で使われていた言葉です。
リスケはビジネス用語はもちろん日常生活でも使われる
現在では、業界問わずビジネス用語として使われるのはもちろん、日常生活においても友人間で使われることがありますが、目上に人に使うのは失礼にあたるため、「日程の再調整」など別の言い方をする必要があります。
また、予定を再度立て直してもらうことになるため、リスケを相手に頼む際は「リスケお願いします」などの一言で済まさずに謝罪と共にお願いをしなければ、目上の人でなくとも悪い印象を与えることとなるため注意が必要です。
表現方法は「リスケする」「リスケをお願いします」「リスケさせてください」
「リスケする」「リスケをお願いします」「リスケさせてください」などが、リスケを使った一般的な言い回しです。
リスケの対義語
リスケの対義語・反対語としては、作業や計画がスケジュール通りに進んでいることを意味するオン・スケジュールの略称「オンスケ」があります。
キャンセルの意味
キャンセルとは
キャンセルとは、契約や約束、予約を取り消すことを意味しています。
キャンセルの語源
キャンセルは、「cancel」という英語の読み方がカタカナ語として使われている言葉です。日常生活おける約束などの取り消しに使われるほか、ビジネスシーンでも解約や撤回の意味で使われます。
表現方法は「キャンセルする」「キャンセルを承りました」「キャンセルをお願いします」
「キャンセルする」「キャンセルを承りました」「キャンセルをお願いします」などが、キャンセルを使った一般的な言い回しです。
キャンセルを使った言葉として、「無断キャンセル」「キャンセル・ポリシー」があります。
「無断キャンセル」の意味
一つ目の「無断キャンセル」とは、予約をしていた人がその予定日時になっても来店や来院などがない場合を指す言葉です。
飲食店の予約をしていたのにも関わらず予約者が来店しないとなると、用意された食材などが無駄になるため、悪質な無断キャンセルは偽計業務妨害として訴えることのできるよう、損害賠償請求のための指針がまとめられることとなりました。
「キャンセル・ポリシー」の意味
二つ目の「キャンセル・ポリシー」とは、飲食店や宿泊施設が掲げる注意事項の中でも予約のキャンセルに関してまとめられたものです。
キャンセルの対義語
キャンセルの対義語・反対語としては、約束を取り交わすことを意味する「契約」があります。
キャンセルの類語
キャンセルの類語・類義語としては、取り交わした約束を取り消すことを意味する「解約」、一度取り決めた相談などを取り消すことを意味する「破談」、約束を破ることや取り消すことを意味する「破約」などがあります。
ドタキャンの意味
ドタキャンとは
ドタキャンとは、直前になって約束や契約を取り消すことを意味しています。
ドタキャンの語源
ドタキャンのドタは、決断を迫られるような最後の場面であったり、物事を決定しようとする最後の瞬間を意味する「土壇場」という言葉です。そのため、ドタキャンは「土壇場でキャンセルすること」を略した言い方となります。
もとは、芸能界や放送業界で使われていた言葉で、出演予定だった芸能人が本人都合で本番直前にキャンセルすることを指していました。それが後に、旅行会社などで使われるようになり、一般的に使われるようになりました。
ドタキャンの定義
ドタキャンのタイミングは明確に定められておらず、約束事の大きさによっても考え方が変わります。どのような約束でも前日に不参加を決めた場合をドタキャンと感じる人もいれば、遊びに行く程度ではなく旅行などの場合にはドタキャンと感じる人もいます。
表現方法は「ドタキャンする」「ドタキャンされた」「ドタキャンになる」
「ドタキャンする」「ドタキャンされた」「ドタキャンになる」などが、ドタキャンを使った一般的な言い回しです。
ドタキャンの対義語
ドタキャンの対義語・反対語としては、イベントなどへの参加の旨を示していなかったり不参加の表明をしていたものを、直前になって急遽参加へと変えることを意味する「ドタ参」があります。
ドタキャンの類語
ドタキャンの類語・類義語としては、計画を取りやめにすることを意味する「中止」、いったん提出したものなどを取り下げることを意味する「撤回」、計画や事業などが途中で遂行できなくなることを意味する「頓挫」(読み方:とんざ)などがあります。
リスケの例文
この言葉がよく使われる場面としては、日程の再調整を行うことを意味する時などが挙げられます。
例文3の「リスケ」のように銀行などの金融機関で使用される時には、返済に関する条件を変更することを指す場合もあります。
キャンセルの例文
この言葉がよく使われる場面としては、契約や約束、予約を取り消すことを意味する時などが挙げられます。
例文1の「キャンセル待ち」とは、その段階では予約が取れないものの、キャンセルが出た場合に予約ができる権利を得ることができる状態を指します。
ドタキャンの例文
この言葉がよく使われる場面としては、直前になって約束や契約を取り消すことを意味する時などが挙げられます。
例文1の「ドタ参」とは、約束やイベントの直前になって参加を決定したり、表明したりすることを指す言葉で、「ドタキャン」の対義語となる言葉です。
リスケとキャンセルとドタキャンどれを使うか迷った場合は、日程の再調整を表す場合は「リスケ」を、約束の取り消しを表す場合は「キャンセル」を、直前での取り消しを表す場合は「ドタキャン」を使うと覚えておけば間違いありません。