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【蠱惑】と【魅惑】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「蠱惑」(読み方:こわく)と「魅惑」(読み方:みわく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「蠱惑」と「魅惑」という言葉は、どちらも「人をひきつけて惑わすこと」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




蠱惑と魅惑の違い

蠱惑と魅惑の意味の違い

蠱惑と魅惑の違いを分かりやすく言うと、蠱惑とはあやしげな魅力を表し、魅惑とは美しさなどの単純な魅力を表すという違いです。

蠱惑と魅惑の使い方の違い

一つ目の蠱惑を使った分かりやすい例としては、「あやしげで蠱惑的な話に思わず身構えた」「甘い言葉で女を蠱惑する」「あの人は男を蠱惑する魔性の女だ」「青少年を蠱惑する映画です」などがあります。

二つ目の魅惑を使った分かりやすい例としては、「人々を魅惑する美しい歌声」「魅惑的な女性に出会った」「魅惑的な瞳を演出するマスカラです」「魅惑のリゾートアイランドでのんびりしたい」などがあります。

蠱惑と魅惑の使い分け方

蠱惑と魅惑という言葉は、「ある魅力で人の心をひきつけて惑わすこと」を意味します。どちらも理性を失わせるほどの魅力があることを表し、使い分けが難しい言葉ですが、あえて違いを言うならば「魅力の種類」でしょう。

蠱惑とは、あやしい魅力で惑わすことを意味します。危険な香りがするような色気や、神秘的な感じがする魅力によって、人の判断や考えなどを混乱させることを表します。また、そのような魅力でたぶらかすことも意味します。

魅惑とは、魅力で人の心をひきつけ惑わすことを意味します。うっとりするような美しさや色香により、理性を失うことを表します。

つまり、蠱惑はあやしい色香などのミステリアスな魅力を表し、魅惑は美しさなどの単純な魅力の表すことが、二つの言葉の違いになります。

蠱惑と魅惑の英語表記の違い

蠱惑も魅惑も英語にすると「fascination」「enchantment」となり、例えば上記の「蠱惑的な話」を英語にすると「a fascinating story」となります。

蠱惑の意味

蠱惑とは

蠱惑とは、人の心をあやしい魅力でまどわすこと、たぶらかすことを意味しています。

蠱惑の使い方

蠱惑を使った分かりやすい例としては、「美しい少女に蠱惑される」「蠱惑的な笑みを浮かべる」「蠱惑的インテリが類語を教えてくれた」「度々通ってしまう蠱惑のツボ押し師だ」「メイクで蠱惑的な女性になる」などがあります。

その他にも、「蠱惑的なイラストに釘付けになる」「人々を虜にする蠱惑の本です」「何度も行きたくなる蠱惑のスカイデッキです」「気持ち悪いけど夢中になってしまう蠱惑の幼虫たち」などがあります。

蠱惑という言葉の「蠱」は、もともと穀物につく虫や、呪術に使う虫を表しました。そこから、人を惑わすことや乱すことの意味で使われるようになった漢字です。蠱惑とは、人の心を乱し惑わすことを意味し、危険な雰囲気を漂わせる色気や、あやしげな魅力を感じさせる言葉です。

「蠱惑的」の意味

上記の例文にある「蠱惑的」とは、人の心をひきつけて惑わすような魅力ある様子を表します。使い方によっては、人をあざむくようなマイナスイメージを伴うことがあります。

蠱惑の類語

蠱惑の類語・類義語としては、心を迷わせて誘い込むことを意味する「誘惑」、だまして惑わすことや人をあざむくことを意味する「誑かす」、人をだまし惑わすことを意味する「誑惑」、上手に取り入って人を惑わすことを意味する「狐媚」などがあります。

魅惑の意味

魅惑とは

魅惑とは、人の心をひきつけ、理性を失わせることを意味しています。

魅惑の使い方

魅惑を使った分かりやすい例としては、「甘美な香りがする魅惑のスイーツをいただく」「ピアノで魅惑のワルツを弾く」「彼女の魅惑的な名前の意味は何だろう」「ベリーダンスの魅惑にハマっています」などがあります。

その他にも、「色とりどりに輝く魅惑の宝石を手に入れた」「魅惑のささやきに酔いしれる」「憧れの人に会える魅惑の招待状が届いた」「自然豊かな魅惑の里山でキャンプ生活をする」「この曲の魅惑的な歌詞が好きです」などがあります。

魅惑とは、 魅力で人の心をひきつけ惑わすこと、人の理性を失わせるぐらい魅力的なことを意味します。「ある力に引きつけられて、その虜になる」という意味の「見入る」を「魅入る」と表記するようになったことから、 「魅」は「人の心を引きつける」という意味を持つようになりました。

魅惑を用いた四字熟語はない

魅惑という言葉を用いた四字熟語はありませんが、魅惑の意味を持つ四字熟語には「妖姿媚態」(読み方:ようしびたい)があります。なまめかしく美しい姿や、そのような女性が人を惑わすようなしぐさをするさまを意味します。

魅惑の対義語

魅惑の対義語・反対語としては、美化していたことが現実とは異なることを知りがっかりすることを意味する「幻滅」、迷いからさめ過ちに気づくことを意味する「覚醒」などがあります。

魅惑の類語

魅惑の類語・類義語としては、人の心をひきつけてうっとりさせてしまうことを意味する「魅了」、人の心をひきつけて夢中にさせる力を意味する「魅力」、誘い入れることを意味する「誘引」などがあります。

蠱惑の例文

1.次回のイラストコンテストのテーマは、蠱惑的な少女の笑顔です。
2.彼女は大人しそうに見えるけど、実は思わせぶりな態度で男を虜にする蠱惑的キャラなのです。
3.モテそうにない中年男性と蠱惑的な若い女性が手を繋いでいて、異様な感じを受けました。
4.気になる蠱惑的な女の子に英語を教えることになったが、平常心を保てるか自信がない。
5.食虫植物の蠱惑なあやしい魅力にはまって、ベランダで育てています。
6.祖母から聞いた昔話がとてもあやしげで蠱惑な話だったので、子供だったわたしはとても怖かった思い出がある。
7.女は一見してとても優しそうに見えるが、わたしはそんな人こそ男を惑わせる蠱惑の女ではないかと思うのだ。
8.気まぐれで蠱惑的な女生徒は、思春期の男子にとっては何とも言い難い魅力を放っていたに違いない。
9.わたしは他の友達と違って夏の暑さがひと段落下ひぐらしのなくような頃の蠱惑的なところが大好きだった。
10.蠱惑なマッサージ師のテクニックにかかれば、どんな痛みもたちどころに消えてしまうのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、珍しさや美しさで人の心をひきつけ惑わすことを表現したい時などが挙げられます。

蠱惑という言葉は、例文1から例文4のように人に対して用いることが多い言葉ですが、例文5のように人をひきつける植物や生物あるいは事物に対して用いることもあります。

魅惑の例文

1.ダイエット中だけどデザートの魅惑には抗えず、美味しく食べちゃいました。
2.フランス語の魅惑的なささやきには、人をうっとりさせる効果があると思う。
3.学生のころに四字熟語の魅惑に取りつかれ、漢字マニアと呼ばれていました。
4.このディナーショーのチケットは、憧れの舞台女優の歌声を聴きながら食事ができる魅惑の招待状だ。
5.魅惑的な文化が楽しめる国際都市で英語を身に付けたくて、留学先はマルタ島に決めました。
6.彼の声はラジオ向けの魅惑的な声ですね。ずっと聴いていたくなります。
7.彼女の舞台を昨日初めて見たんですが、すべての観客を一瞬で魅惑する目力がありますね。
8.旅行先の土地では独特で魅惑的なメロディーが街から流れており、まるでおとぎ話に世界に入ったかのような気持ちになった。
9.女はこの世のものとは思えないほど美しく魅惑的だったので、うわさを聞き付けた男たちの求婚が相次いだほどだった。
10.恋人は大河ドラマがきっかけで戦国武将の魅惑にハマってしまってすっかり歴女になってしまった。

この言葉がよく使われる場面としては、魅力で人の心をひきつけ惑わすことを表現したい時などが挙げられます。

例文2や例文5にある「魅惑的」とは、美しさや色香などの魅力で人をひきつけ、惑わせる様子を表します。

蠱惑と魅惑という言葉は、どちらも魅力で人を惑わすことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、あやしげな魅力で惑わすことを表現したい時は「蠱惑」を、美しさや色香などで惑わすことを表現したい時は「魅惑」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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