似た意味を持つ「縮む」(読み方:ちぢむ)と「縮まる」(読み方:ちぢまる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「縮む」と「縮まる」という言葉は、どちらも物の大きさや長さが小さくなることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「縮む」と「縮まる」の違い
「縮む」と「縮まる」の違いを分かりやすく言うと、「縮む」は物の大きさに対して使う、「縮まる」は距離や差などの長さに対して使うという違いです。
一つ目の「縮む」を使った分かりやすい例としては、「長時間日光に当たって布が縮んだ」「驚いて背中が縮む思いをした」「水につけるとこの素材はすぐに縮む」「長時間日光に当たって布が縮みました」「ズボンが縮んだ」などがあります。
二つ目の「縮まる」を使った分かりやすい例としては、「タイム差が一気に縮まった」「二人の年齢差が縮まることはありません」「残り時間がどんどん縮まる」「彼の誤解が解けて距離が縮まる」「二人の距離が縮まった」などがあります。
「縮む」と「縮まる」はどちらも物の大きさや長さが小さくなることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「縮む」は「ズボンが洗濯したら縮んでしまった」のように、物や距離などが自分の意志とは関係なく自然に小さくなる現象を表すときに使う言葉になります。また、自分の気持ちが小さくなるという意味でも使うことが可能で、「怖くて体が縮む思いをした」のように心情を表すこともあります。
一方、「縮まる」は「二人の距離が少し縮まった」のように、間隔や距離、差が狭くなるや近くなることを表すときに使う言葉です。
また、「縮まる」は物理的に物が小さくなる場合にも使われますが、「距離が縮まる」「差が縮まる」などのように比喩的に関係性や差が近づく意味で使うこともできます。
つまり、物の大きさに対して使うのが「縮む」、距離や差などの長さに対して使うのが「縮まる」と覚えておきましょう。
「縮む」を英語にすると「shrink」」となり、例えば上記の「ズボンが縮んだ」を英語にすると「My pants shrank」となります
。一方、「縮まる」を英語にすると「narrow」「shorten」「get closer」となり、例えば上記の「二人の距離が縮まった」を英語にすると「The distance between them has narrowed」となります。
「縮む」の意味
「縮む」とは、間が詰まったり中身が減ったりして長さや面積などが短くなったり小さくなったりすることを意味しています。その他にも、期間や時間が短くなること、恐れや緊張などでからだや気持ちが小さくなることの意味も持っています。
「水につけるとこの素材はすぐに縮む」「熱でプラスチックが縮むことがある」などの文中で使われている「縮む」は、「間が詰まったり中身が減ったりして長さや面積などが短くなったり小さくなったりすること」の意味で使われています。
一方、「100Mのタイムがやっと縮む」「恐怖のあまり肝が縮む」などの文中で使われている「縮む」は、「期間や時間が短くなることや恐れや緊張などでからだや気持ちが小さくなること」の意味で使われています。
「縮む」は物の大きさや長さや量などが小さくなる様子を表す言葉です。簡単に言うならば、熱や水分、圧力などの影響で物質が元の大きさよりも小さくまとまる状態を指しています。
「縮む」の主な使用場面としては、洗濯後に服が思っていたより縮んでしまったり、寒さで体がすくんで縮むように感じる場面などがあります。
「縮む」は物理的な長さや体積が小さくなる現象を説明する際に使われますが、心情的な表現としても使うことができるというのが特徴です。例えば、恐怖や緊張で「心が縮む思いをする」というように、気持ちが小さくなる様子を表現することもあります。
「縮む」の類語・類義語としては、大きさや量を小さくすることを意味する「縮小する」などがあります。
「縮まる」の意味
「縮まる」とは、縮んだ状態になることを意味しています。
「縮まる」を使った分かりやすい例としては、「二人の誤解が解けて距離が縮まる」「寒さで体が縮むと距離感も縮まる」「技術の進歩で作業時間が縮まった」「心の距離が縮まってうれしいです」「差が縮まれば勝機があると思う」などがあります。
「縮まる」は物の長さや距離、時間、心の距離感などが自然に短くなることを表す言葉です。簡単に言うならば、元の状態よりも物理的や心理的な空間や時間が小さくなる、近くなるという意味を指しています。
「縮まる」は何かの力やきっかけによって、長さや距離、時間が自然に短くなるときに使う言葉です。また、「首位とのゲーム差が縮まった」のように距離や差などの長さに対して使うのが特徴です。
「縮まる」は日常生活、ビジネスシーン、スポーツシーンなどの様々な場面で使うことができると覚えておきましょう。
「縮まる」の類語・類義語としては、空間が狭くなって密度が増すことを意味する「詰まる」などがあります。
「縮む」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、間が詰まったり中身が減ったりして長さや面積などが短くなったり小さくなったりすることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、期間や時間が短くなること、恐れや緊張などでからだや気持ちが小さくなることを表現したい時にも使います。
例文1から例文3は間が詰まったり中身が減ったりして長さや面積などが短くなったり小さくなったりすること、例文4は期間や時間が短くなること、例文5は恐れや緊張などでからだや気持ちが小さくなることの意味で使っています。
「縮まる」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、縮んだ状態になることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「縮まる」は距離や差などの長さに対して使う言葉です。
「縮む」と「縮まる」はどちらも物の大きさや長さが小さくなることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、物の大きさに対して使うのが「縮む」、距離や差などの長さに対して使うのが「縮まる」と覚えておきましょう。