【法的処置】と【法的措置】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「法的処置」(読み方:ほうてきしょち)と「法的措置」(読み方:ほうてきそち)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「法的処置」と「法的措置」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。




「法的処置」と「法的措置」の違い

「法的処置」は「法的措置」の間違い

「法的処置」と「法的措置」の違いを分かりやすく言うと、「法的処置」とは「法的措置」の間違った使い方、「法的措置」とは法律に則って対処することです。

「法的処置」は誤字

一般的には「法的処置」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「法的措置」のことを間違えて「法的処置」を使っている人がほとんどです。

「法的措置」は正しい日本語

正しい言葉である「法的措置」を使った分かりやすい例としては、「こうなった以上は法的措置を検討する必要があります」「これ以上誹謗中傷するならば法的措置も辞さない」「彼女は法的措置をとるだろう」などがあります。

「法的措置」という言葉はあっても、「法的処置」という言葉は存在しません。同時に「法的措置」という単語の意味について「法律に則って対処すること」と覚えておきましょう。

「法的措置」の英語表記

「法的措置」を英語にすると「legal means」「legal action」となり、例えば上記の「彼女は法的措置をとるだろう」を英語にすると「She will resort to legal action」となります。

「法的処置」の意味

「法的処置」とは

「法的処置」とは、「法的措置」の間違った使われ方です。

「法的処置」が間違っている理由

「法的処置」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「法的措置」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気をつけましょう。

「法的処置」と「法的措置」を間違ってしまう理由としては、「処置」と「措置」の発音や意味が似ているのが原因です。ただし、辞書に載っている正しい日本語は「法的措置」なので、混同しないよう注意しましょう。

ではなぜ「法的処置」が間違った言葉かというと、「処置」はその場や状況に応じた判断をし手だてを講じて物事に始末をつけることを意味しており、その場の状況において扱いを決めるので、「措置」のように必ず最後まで対処するとは限らないのです。

つまり、「法的措置」は法律に則って最後まで対処することを意味しているので、「法的処置」は辞書に載っていない間違った日本語になります。

間違った言葉である「法的処置」の「処置」を使った分かりやすい例としては、「適切に処置することが大切です」「怪我の処置をすることにしました」「応急処置が必要ですのでお医者さんはいらっしゃいませんか」などがあります。

「法的措置」の意味

「法的措置」とは

「法的措置」とは、法律に則って対処することを意味しています。

表現方法は「法的措置をとる」「法的措置を検討」「法的措置も辞さない」」

「法的措置をとる」「法的措置を検討」「法的措置も辞さない」「法的措置を講じる」「法的措置に移行します」などが、「法的措置」を使った一般的な言い回しになります。

「法的措置」の使い方

「法的措置」を使った分かりやすい例としては、「この件に関しては法的措置をとらざるを得ない」「これ以上料金を滞納するならば法的措置も辞さない」「法的措置をとる可能性を示唆しました」「法的措置移行予告の封書が送られてきました」などがあります。

「法的措置」は法律に則って対処することを意味しており、誹謗中傷、賃金未払い、料金滞納などのトラブルがあった際に、法律に基づいて解決を試みる場合に使う言葉です。そのため、ビジネスシーンなどのかしこまった場面でも使うことができると覚えておきましょう。

では「法的措置」はどういう場面で使うのかというと、SNS誹謗中傷された場合に「誹謗中傷により法的措置を検討しています」や、企業間でトラブルがあり解決する見込みがない場合などは「法的措置に訴えるしか手段はないだろう」などとなります。

また、SNSの誹謗中傷は軽い気持ちで行なったとしても、刑法234条の威力業務妨害、刑法222条の脅迫、刑法223条の強要などの重大な犯罪行為に該当する可能性があるため、絶対に行わないようにしましょう。

「法的措置」の類語

「法的措置」の類語・類義語としては、発生した問題などを適切に処理するための方法のことを意味する「対処法」があります。

「法的処置」の例文

1.「法的処置」という言葉は存在しないので、おそらく「法的措置」の言い間違いだろう。
2.「法的措置」という言葉は法律に則って対処することで、「法的処置」という言葉はない。
3.「法的処置」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.誹謗中傷に対して法的処置を検討しているという言葉を使う人はいるが、正しくは誹謗中傷に対して法的措置を検討しているです。
5.支払いが行われないのであれば法的措置も辞さないという言葉はあるが、支払いが行われないのであれば法的処置も辞さないという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「法的措置」という言葉を間違えて「法的処置」と表現している時などが挙げられます。

「法的処置」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「法的措置」を間違えて使っている可能性が高いです。

「法的処置」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「法的処置」ではなく、「法的措置」と表現するのが正しい使い方になります。

「法的措置」の例文

1.督促状を送付しても支払いに応じない場合は、法的措置をとることを検討した方がいいだろう。
2.法的措置に移行しますというメールが届いたが、心当たりがなかったので開封せずに処分しました。
3.法的措置を講じることも検討しておりますので、明日までにご返信ください。
4.SNSで誹謗中傷され心に傷を負ったので、法的措置をとることにしました。
5.期日までにお支払いいただけない場合は、法的措置をとらざるを得ませんことをご理解ください。

この言葉がよく使われる場面としては、法律に則って対処することを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「法的措置」はビジネスシーンでも使うことができる言葉です。

「法的処置」と「法的措置」どちらを使うか迷った場合は、「法的処置」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「法的措置」を使うようにしましょう。

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