今日の買取件数:20件/今月の買取件数:600件/累計買取件数:27,646件

【スピンアウト】と【スピンオフ】と【カーブアウト】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「スピンアウト」と「スピンオフ」と「カーブアウト」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「スピンアウト」と「スピンオフ」と「カーブアウト」という言葉は、会社や企業の設立に関する言葉という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




スピンアウトとスピンオフとカーブアウトの違い

スピンアウトとスピンオフとカーブアウトの意味の違い

スピンアウトとスピンオフとカーブアウトの違いを分かりやすく言うと、スピンアウトは完全独立を表現する時に使い、スピンオフは親会社からの派生を表現する時に使い、カーブアウトは元会社からの分岐を表現する時に使うという違いです。

スピンアウトとスピンオフとカーブアウトの使い方の違い

スピンアウトという言葉は、「スピンアウトされた企業の方が名が知れている」「企画的に維持ができないことを告げられスピンアウトが決められた」などの使い方で、個人あるいは複数の仲間がある組織から独立して小規模な組織をつくることを意味します。

スピンオフという言葉は、「技術特化のためにもスピンオフをしてより質の高い製品を生み出す」「有名企業からのスピンオフ企業が徐々に展開を進めている」などの使い方で、企業が一部門を独立させて別の会社をつくることを意味します。

カーブアウトという言葉は、「予算を圧迫する部門がカーブアウトすることとなった」「カーブアウトすることが決まり忙しい日々を送る」などの使い方で、企業が部門など自社事業の一部を切り離してベンチャー企業として新たに設立させることを意味します。

スピンアウトとスピンオフとカーブアウトの使い分け方

スピンオフとカーブアウトはどちらも、元の企業から派生して企業を設立することを意味する言葉ですが、前者は親会社の出資を受けて関係を保ち続けるのに対して、後者は親会社だけでなく外部組織などからの支援を受けることができます。

一方のスピンアウトは、元の会社から完全に独立する場合を指す言葉です。そのため、親会社などとのつながりを持つスピンオフやカーブアウトとは異なります。

これが、スピンアウト、スピンオフ、カーブアウトの明確な違いです。

スピンアウトの意味

スピンアウトとは

スピンアウトとは、個人あるいは複数の仲間がある組織から独立して小規模な組織をつくることを意味しています。

「スピンアウトしたイベント」の意味

基本的には企業や会社に対して使われることが多い言葉ですが、イベントにおいて注目を集めていたジャンルが人気を集めたことで、そのジャンル限定のイベントが行われるようになった際、「スピンアウトしたイベント」のように表現します。

また、ゲームや作品の番外的な作品に対しても使われることから、派生作品を意味する「スピンオフ」と似たような使われ方がなされることもあります。

スピンアウトの対義語

スピンアウトの対義語・反対語としては、外から内に取り入れて自分の物にすることを意味する「吸収」があります。

スピンアウトの類語

スピンアウトの類語・類義語としては、新しく事業を始めることを意味する「起業」、新しい施設や設備などをこしらえることを意味する「開設」、ある状態から抜け出すことを意味する「離脱」があります。

スピンオフの意味

スピンオフとは

スピンオフとは、企業が一部門を独立させて別の会社をつくることを意味しています。

スピンオフの事例

今日では多く目にする「PayPal」(読み方:ペイパル)は、アメリカの「eBay」(読み方:イーベイ)というネットオークション企業の子会社として存在していました。

しかし、2015年にスピンオフが実施され、「PayPal」は「eBay」のみを取引先とする必要がなくなったため、どちらの企業も価値が上昇することになります。

スピンオフ税制の施行

スピンオフには大きく分けて二つの方法がありますが、どちらの手段を取ったとしても課税は免れない状態でした。しかし日本では、2017年に税制改正が行われたことで、条件を満たす場合には負担を軽減するスピンオフ税制が施行されることとなりました。

スピンオフの類語

スピンオフの類語・類義語としては、互いに連絡を取って協力しながら物事を行うことを意味する「連携」、もとの物から分かれて生じることを意味する「派生」があります。

カーブアウトの意味

カーブアウトとは

カーブアウトとは、企業が部門など自社事業の一部を切り離してベンチャー企業として新たに設立させることを意味しています。

カーブアウトの事例

総合電機メーカーである「ソニー」は、1996年から「VAIO」というパソコンブランドの販売を行っていましたが、2014年からは「VAIO株式会社」としてカーブアウト、それ以降ソニーはマーケティングに携わっています。

これにより、VAIOとしてPC事業に注力することができるようになり、余力を展望が望めるEMSやロボット事業に使うことができ、2016年には黒字という結果を収めました。

カーブアウトの対義語

カーブアウトの対義語・反対語としては、別で行動していた人や集団が一つになることを意味する「合流」、二つ以上の組織などが一つに合わさることを意味する「合併」があります。

カーブアウトの類語

カーブアウトの類語・類義語としては、単一なものが進歩や発展を重ねるにつれて複雑に分かれて行くことを意味する「分化」、行く先が別々に分かれることを意味する「分岐」があります。

スピンアウトの例文

1.大手企業からのスピンアウトが年々増加しているが、親会社など資金援助をしてくれるような後ろ盾がないため苦難となり得るだろう。
2.最近話題になっている会社はスピンアウトして設立されたところらしいが、正直元会社よりも有名な気がする。
3.たった数名によるスピンアウトから、今では100名を超える従業員を抱える企業へと成長した。
4.同じ労力ならスピンアウトしたほうが実入りがいいと思い、同志を募っていたが、みんな結構安定志向で私の話に乗ってくれる人はなかなかいない。
5.自動車大手はベンチャーを買収したあと、すぐにスピンアウトして外部から資金を集めることで、魅力的なストックオプションを維持している。
6.もともとこの企業は、大企業からスピンアウトされて設立された企業だったが、今ではスピンアウトされたほうが有名だろう。
7.彼は俳優としては芽が出なかったが、所属事務所のスピンアウトカンパニーとして設立された映像制作会社で、今ではディレクターとして活躍している。
8.新しい業界だとスピンアウトが生まれやすいが、同じマーケットのパイを奪い合うという意味で競争も激しいのではないでしょうか。

この言葉がよく使われる場面としては、個人あるいは複数の仲間がある組織から独立して小規模な組織をつくることを意味する時などが挙げられます。

どの例文のスピンアウトも、スピンオフやカーブアウトに置き換えて使うことはできません。

スピンオフの例文

1.その部署が持つ技術を特化するためにもスピンオフをしてさらに質の高い製品を生み出す方針が定められた。
2.スピンオフのおかげで限られた製品の開発だけに意識を向ければよくなったことから社員の負担も軽減された。
3.親会社の資金援助が受けられるという点で言えば、スピンオフはスピンアウトと比べて安心できる。
4.本編で主役ではない人物にスポットを当てたスピンオフといわれる作品をドラマなどで見かけるが、もともとはビジネス用語だったことを最近知った。
5.顧客のニーズの細分化が進んでいるので、ニッチではあるが、この部門は時流に乗るという意味でスピンオフしてみるのもいいのかもしれない。
6.映画の群像劇においては、昨今、脇役を主役にしたスピンオフムービーが作られることも多くなった。
7.日本の有名大学のスピンオフ企業が、本格的にロボット事業に乗り出したことが話題になった。
8.巨大IT企業は、国からの独禁法の指摘を逃れるために一部門をスピンオフをしてベンチャー企業にするのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、企業が一部門を独立させて別の会社をつくることを意味する時などが挙げられます。

どの例文のスピンオフも、スピンアウトやカーブアウトに置き換えて使うことはできません。

カーブアウトの例文

1.カーブアウトを戦略的に用いることで大企業のさらなる躍進の可能性を見出せるとして、総会で話しに上がっていた。
2.最近話題のカーブアウト企業が出資を募っており、今後の企業方針などの打ち出しを行っていた。
3.カーブアウトする形で設立された会社が、別の大手会社と連携を行い研究を進めていくことを発表した。
4.カーブアウトで設立される会社に転籍することになった。自分は選ばれたのだと思って心機一転がんばろうと思う。
5.地方のテレビ業界も厳しい状況がつづいているので、番組制作部門をカーブアウトすることで打開を試みた。
6.プレイステーションはソニーの社内ベンチャー・カーブアウトにより設立された会社によって発売された。
7.大企業病に冒された会社にとって、カーブアウトという手法はそれらを打開する劇薬になり得るだろう。
8.大学間の競争が激しいが、近い将来大学から一部の学部をカーブアウトして、それを他の大学に譲渡するなんてこともあるかもしれない。

この言葉がよく使われる場面としては、企業が部門など自社事業の一部を切り離してベンチャー企業として新たに設立させることを意味する時などが挙げられます。

どの例文のカーブアウトも、スピンアウトやスピンオフに置き換えて使うことはできません。

スピンアウトとスピンオフとカーブアウトどれを使うか迷った場合は、完全独立を表す場合は「スピンアウト」を、親会社からの派生を表す場合は「スピンオフ」を、元会社からの分岐を表す場合は「カーブアウト」を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
例文買取センター