【昵懇】と【懇意】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「昵懇」(読み方:じっこん)と「懇意」(読み方:こんい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「昵懇」と「懇意」という言葉は、どちらも「親しいさま」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




昵懇と懇意の違い

昵懇と懇意の意味の違い

昵懇と懇意の違いを分かりやすく言うと、昵懇とは親しい交際のみを表し、懇意とは親しい交際だけでなく親切心も表すという違いです。

昵懇と懇意の使い方の違い

一つ目の昵懇を使った分かりやすい例としては、「私と彼女は昵懇な間柄である」「以前から昵懇にしている会社です」「女性教員は前校長と昵懇の仲だった」「お客様に信頼してもらい昵懇の関係を築く」などがあります。

二つ目の懇意を使った分かりやすい例としては、「日頃から懇意にしている友人を招待する」「彼とは懇意にするつもりはない」「教授は政治家とも懇意にされている」「周囲の人に対して懇意を持つ」などがあります。

昵懇と懇意の使い分け方

昵懇と懇意という言葉は、どちらも人付き合いに関する表現であり、日常会話よりもビジネスの場面で使われています。二つの言葉は親しく交わることを意味し、この意味で使われている「昵懇の仲」は「懇意の仲」に置き換えることができます。

さらに懇意という言葉は、心のこもった接し方をしようとする親切心の意味も持っています。この意味で使われている上記の例文の「懇意を持つ」の懇意は、昵懇に置き換えることができません。この点が、昵懇と懇意という言葉の違いになります。

昵懇と懇意の英語表記の違い

昵懇も懇意も英語にすると「intimacy」「familiarity」となり、例えば上記の「昵懇な間柄である」を英語にすると「be on familiar terms」となります。

昵懇の意味

昵懇とは

昵懇とは、親しく打ち解けてつきあうことを意味しています。

表現方法は「昵懇の仲」「昵懇の間柄」

「昵懇の仲」「昵懇の間柄」などが、昵懇を使った一般的な言い回しです。

昵懇の使い方

昵懇を使った分かりやすい例としては、「知事は元首相と昵懇の仲である」「昵懇の間柄でも意見の相違はあるものです」「趣味を通じての昵懇の仲になりました」「昵懇にしている会計士に相談する」などがあります。

その他にも、「今後ますます御昵懇にお付き合い願います」「前田利家は秀吉の昵懇衆筆頭でした」「昵懇にしている英語通訳者に仕事を依頼する」「昔から昵懇にしているカフェが葉山にあります」などがあります。

昵懇の読み方

昵懇の読み方は「じっこん」です。誤って「あまこん」や「どろこん」などと読まないようにしましょう。

昵懇の由来

昵懇の由来は、親しい間柄を表す「入魂」にあります。入魂はもともと「じゅこん」と読み、音が変化して「じっこん」と転じたことから、「昵懇」という文字があてられたとされています。「昵」は慣れ親しむことを意味する漢字であり、昵懇とは親しい付き合いや親密な関係を意味します。

昵懇という言葉は、親しい関係意味する改まった表現です。そのため、日常会話ではほとんど使われず、ビジネスシーンなどのかしこまった場面で使われています。また、恋愛関係において直接的な表現を避けるために、昵懇という言葉が使われることもあります。

昵懇の対義語

昵懇の対義語・反対語としては、遠ざかって関係が薄いことを意味する「疎遠」、関係を絶つことや縁を絶ち切ることを意味する「絶縁」、他人に対するように打ち解けないことを意味する「他人行儀」などがあります。

昵懇の類語

昵懇の類語・類義語としては、特に懇意なことを意味する「別懇」、互いの交際の深いことや極めて仲のよいことを意味する「親密」、親しくつきあうことや親密な交際を意味する「親交」、互いに親しみ合い仲よくすることを意味する「親睦」などがあります。

懇意の意味

懇意とは

懇意とは、親しく交際していること、仲よくつきあうことを意味しています。

その他にも、親切な心の意味も持っています。

表現方法は「懇意にしている店」「懇意にしている女性」「懇意にしていただきありがとう」

「懇意にしている店」「懇意にしている女性」「懇意にしていただきありがとう」などが、懇意を使った一般的な言い回しです。

懇意の使い方

「私たちはすぐに懇意の仲になりました」「懇意にしている友人に裏切られた」「先生が懇意にされるお寺を案内していただく」「お客様に懇意にしていただく」「取引先と懇意にさせていただく」などの文中で使われている懇意は、「親しく交際していること」の意味で使われています。

一方、「あなたの懇意に感謝します」「懇意から起こした行動が仇となる」「懇意は礼儀の本質です」「必要以上な懇意は迷惑にもなる」「彼の言動に懇意を感じる」などの文中で使われている懇意は、「親切な心」の意味で使われています。

懇意という言葉には、上記の例文にあるように二つの意味がありますが、一般的には「親しく交際していること」の意味で使われています。懇意の「懇」という漢字は、訓読みで「ねんごろ」と読み、真心を尽くすこと、心を込めることを表します。

「懇意にする」「懇意にしている」の意味

上記の例文にある「懇意にする」「懇意にしている」とは、相手と親しくなることや、親しい関係を保つことを意味します。特にビジネスシーンで用いられる表現であり、敬意を持って親しくするというニュアンスを伴います。

「懇意的」は誤り

懇意の誤った使い方には「懇意的」があります。懇意的という表現は存在しないので、似た漢字である「恣意的」と混同した誤用だと思われます。「恣意的」は気ままで自分勝手なさまであり、懇意とは全く違う意味になります。

懇意の対義語

懇意の対義語・反対語としては、便りや行き来のないことを意味する「不通」、交際を絶つことを意味する「絶交」、親子や交友などの関係を絶つことを意味する「縁切り」などがあります。

懇意の類語

懇意の類語・類義語としては、友人としての親しい交わりを意味する「友好」、ねんごろで親しいことを意味する「懇親」、友人としての親しいつきあいを意味する「交誼」、交際している相手に対する親しみの情を意味する「交情」などがあります。

昵懇の例文

1.昵懇にしている営業担当さんに、旅行土産のお菓子を渡しました。
2.同僚と社内システムの使い方で議論するうちに、昵懇の仲となりました。
3.私の先祖は、昵懇衆の一人として徳川家光に仕えていたそうだ。
4.会長が御昵懇にされている方の接待を任され、緊張しています。
5.取引先の社長とうちの社長が昵懇の仲ということもあり、話はすんなり決まりました。

この言葉がよく使われる場面としては、親しく交わること、心やすいことを表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「昵懇衆」とは、室町時代から江戸時代にかけて将軍やその関係者の接待を行った公家のことです。「昵近衆」「昵懇公家衆」「昵近公家衆」とも言います。

懇意の例文

1.学生時代から懇意にしている店に、付き合い始めた彼女を連れて行く。
2.長引く不況で懇意の店の経営が厳しいと聞き、出来る限り通うようにしています。
3.懇意にしている男性から恋愛の対象にみられていたことに、戸惑っています。
4.漢字検定の会場で、学生の頃に懇意にしていた友人にばったり会いました。
5.海外留学について、懇意にしている英語教師に相談することにした。

この言葉がよく使われる場面としては、仲の良いこと、親切心、周到な心を表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「懇意にしている店」や例文2にある「懇意の店」とは、よく訪れる店や行きつけの店のことであり、親密なさまを表します。

昵懇と懇意という言葉は、どちらも「親密な交際」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、深い付き合いを表現したい時は「昵懇」を、深い付き合いや親切心を表現したい時は「懇意」を使うようにしましょう。

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