【ご用命】と【ご下命】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ご用命」(読み方:ごようめい)と「ご下命」(読み方:ごかめい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ご用命」と「ご下命」という言葉は、どちらも命令や注文などを承ることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「ご用命」と「ご下命」の違い

「ご用命」と「ご下命」の意味の違い

「ご用命」と「ご下命」の違いを分かりやすく言うと、「ご用命」よりも「ご下命」の方が丁寧な表現という違いです。

「ご用命」と「ご下命」の使い方の違い

一つ目の「ご用命」を使った分かりやすい例としては、「お困りの点がございましたら、どうぞ遠慮なくご用命ください」「ご用命の商品は2週間以内にお届けいたします」「何なりとご用命ください」などがあります。

二つ目の「ご下命」を使った分かりやすい例としては、「ご下命あり次第すぐに手配いたします」「ご購入の際はぜひ当社へご下命ください」「ご不明な点がございましたら何なりとご下命ください」などがあります。

「ご用命」と「ご下命」の使い分け方

「ご用命」と「ご下命」はどちらも同じ意味を持つ言葉です。あえて違いを挙げるならば、「ご用命」よりも「ご下命」の方が丁寧な表現という点になります。したがって、「ご下命」は「ご用命」よりもさらに格上の相手に対して使うのが一般的になっています。

また共通点として、どちらの言葉も目上の人対して使う言葉で、自分自身や目下の人対しては使わないと覚えておきましょう。

「ご用命」と「ご下命」の英語表記の違い

「ご用命」も「ご下命」も英語にすると「order」「request」となり、例えば上記の「何なりとご用命ください」を英語にすると「We are ready to comply with your request」となります。

「ご用命」の意味

「ご用命」とは

「ご用命」とは、用事や注文などを承ることを意味しています。

表現方法は「ご用命ください」「ご用命いただきました件」「ご用命の際はスタッフまで」

「ご用命ください」「ご用命いただきました件」「ご用命の際はスタッフまで」「ご用命賜りますよう」「ご用命承りました」などが、「ご用命」を使った一般的な言い回しになります。

「ご用命」の使い方

「ご用命」を使った分かりやすい例としては、「いつでもご用命承りますのでよろしくお願い申し上げます」「ご用命の商品につきましては3日以内にお届けできるかと存じます」「ご用命いただいた件は現在調査中でございます」などがあります。

「ご用命」は商品などを注文することを意味する「用命」に接頭語の「ご」を付けた丁寧な表現になります。そのため、上司や取引先などの目上の人に対しても使うことが可能です。

「ご用命」の特徴は、受け身の形で使うのと、目上の人に対して使うという点になります。そのため、「ご用命させていだだきます」などのように、自分自信が行動する際には使えないので注意するようにしましょう。

また、基本的に目上の人対して使う言葉なので、同僚や目下の人に対しては使わない言葉になります。

「ご用命賜る」は「ご用命ください」を丁寧にした表現

ビジネスシーンにおいてよく使われている表現に「ご用命賜る」という表現があります。これは「ご用命ください」という言い回しをさらに丁寧にした表現です。そのため、より目上の人に対して使う場合に良い印象を与えることが可能です。

また、「ご用命申し上げる」「ご用命承る」のように、後ろの文章に敬語表現に使うことによって、丁寧に表現することができます。

「ご用命」の類語

「ご用命」の類語・類義語としては、条件をつけて依頼することを意味する「ご注文」、物事の実現を強く求めることを意味する「ご要望」、必要だとして、強く願い求めることを意味する「ご要請」などがあります。

「ご下命」の意味

「ご下命」とは

「ご下命」とは、命令や注文などを承ることを意味しています。

表現方法は「ご下命賜る」「ご下命ください」「ご下命いただき」

「ご下命賜る」「ご下命ください」「ご下命いただき」「ご下命の際は」などが、「ご下命」を使った一般的な言い回しになります。

「ご下命」の使い方

「ご下命」を使った分かりやすい例としては、「何かありましたらお近くのスタッフがご下命承ります」「どんなご下命でも承りますのでお気軽にお申し付けください」「ご下命に従い何でもいたします」などがあります。

「ご下命」は注文を受ける側から商品や仕事などの注文のことを意味する「下命」に接頭語の「ご」を付けた丁寧な表現になります。そのため、上司や取引先などの目上の人に対しても使うことが可能です。

「ご下命」の特徴は、受け身の形で使うのと、目上の人に対して使うという点になります。そのため、「ご下命させていただきます」などのように、自分自信が行動する際には使えないので注意するようにしましょう。

また、「ご下命」はとても丁寧な表現なので、ただの目上の人ではなく、かなり格上の人に対してのみ使います。そのため、「ご下命」の方が一般的に使われています。

「ご下命」は基本的に目上の人対して使う言葉なので、同僚や目下の人に対しては使わない言葉です。

また、「ご下命申し上げる」「ご下命承る」のように、後ろの文章に敬語表現に使うことによって、丁寧に表現することができます。

「ご下命」の類語

「ご下命」の類語・類義語としては、ある物が欲しいと望むことを意味する「ご所望」、ある行為をするように相手方に求めることを意味する「ご請求」、人に用件を頼むことを意味する「ご依頼」などがあります。

「ご用命」の例文

1.どんなご用命でも承りますので、どうぞお気軽にお申し付けください。
2.大変恐縮ではございますが、こちらのご用命はお応えいたしかねます。
3.次の機会に当施設をご用命の際は、何なりとお申し付けください。
4.ご購入品につきましてお決まりでしたら、店長である私がご用命賜ります。
5.ご用命の際は、お近くのスタッフまでお気軽にお申し付けください。
6.当地域の水漏れ、配管の詰まりなど水まわりのトラブルに関するご用命は、水道局指定工事店の弊社にて承りますので、お気軽にご相談ください。
7.ご用命の医薬品ですが、現地調達が難しいとの報告を受けております。というわけで、運搬費などのコスト面について、再度お話させていただくことはできますか。
8.もし何かお困りごとがありましたら、遠慮なくご用命ください。スタッフがすぐに駆け付けますので。
9.注文の際、店員さんからご用命の商品は二週間後に届きますと言っていたのに、すでに三週間を過ぎてしまっている。
10.本日は出勤しておりますので、タクシーのご利用・ご用命の際は、電話、もしくはメッセージアプリでご連絡くださいませ。

この言葉がよく使われる場面としては、用事や注文などを承ることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「ご用命」はビジネスシーンにおいてよく使われている言葉です。

「ご下命」の例文

1.トレーニングについてのご相談やご下命がございましたら、お気軽にお申し付けください。
2.よろしくご検討のうえ、是非ともご下命賜りますようお願い申し上げます。
3.当店は年中無休でいつでもご下命を承りますので、よろしくお願い申し上げます。
4.本サービスのことに関しましては弊社にご下命賜りますよう、よろしくお願いいたします。
5.ご下命の製品につきましては、今週中にはお届けいたします。
6.お館様からご下命があったばかりだというのに、お前は何を怠けておるのか。しっかり仕事をしなさい!
7.もし何かありましたらここのスタッフがご下命を承りますので、どうぞ忌憚なくお申し付けくださいませ。
8.あなたはすでに社長をおやめになられたのだから、そのようなご下命には従うことはできませんね。
9.もしご下命をいただけましたら、すぐにでもあの捕虜たちを始末することもできますがどうなさいますか?
10.もし何かご下命の際は、専用電話にて連絡をいただければすぐに係の者が駆け付けますのでご安心ください。

この言葉がよく使われる場面としては、命令や注文などを承ることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「ご下命」はビジネスシーンにおいてよく使われている言葉です。

「ご用命」と「ご下命」はどちらも命令や注文などを承ることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「ご用命」よりも「ご下命」の方が丁寧な表現と覚えておきましょう。

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