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【青息吐息】と【虫の息】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「青息吐息」(読み方:あおいきといき)と「虫の息」(読み方:むしのいき)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「青息吐息」と「虫の息」という言葉は、どちらも苦しい状況のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「青息吐息」と「虫の息」の違い

「青息吐息」と「虫の息」の意味の違い

「青息吐息」と「虫の息」の違いを分かりやすく言うと、「青息吐息」とは精神的に弱っていること、「虫の息」とは肉体的に弱っていることという違いです。

「青息吐息」と「虫の息」の使い方の違い

一つ目の「青息吐息」を使った分かりやすい例としては、「物価が上がって青息吐息です」「最近は経営が苦しくて青息吐息だ」「仕事で上司から仕事を押し付けられて青息吐息です」「この不景気じゃ青息吐息です」などがあります。

二つ目の「虫の息」を使った分かりやすい例としては、「事故に遭った野良犬は虫の息でした」「テロ事件に巻き込まれた彼は虫の息だったが間もなく息を引き取りました」「事故により彼女は虫の息である」などがあります。

「青息吐息」と「虫の息」の使い分け方

「青息吐息」と「虫の息」はどちらも似た意味を持つ言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「青息吐息」は「会社の経営が怪しい不安定な時期に増税されて青息吐息です」「信じられないほどの仕事を頼まれて青息吐息だ」などのように、精神的に弱っている場合に使う言葉になります。

一方、「虫の息」は「事故に遭った猫は虫の息でした」「崩落事故に巻き込まれた彼は救出されたが虫の息で、病院へ搬送中に亡くなりました」などのように、肉体的に弱っている場合に使うというのが違いです。

また、「青息吐息」は精神的に弱っているだけで命の危機というニュアンスはないのですが、「虫の息」は命の危機というニュアンスで使うことが多く、良い意味で使うことはないというのも違いの一つになります。

「青息吐息」と「虫の息」の英語表記の違い

「青息吐息」を英語にすると「have a terrible time」「have a hard time」となり、例えば上記の「この不景気じゃ青息吐息です」を英語にすると「I am having a terrible time trying to survive this recession」となります。

一方、「虫の息」を英語にすると「faint breath」「dying whisper」となり、例えば上記の「彼女は虫の息である」を英語にすると「She is breathing faintly」となります。

「青息吐息」の意味

「青息吐息」とは

「青息吐息」とは、困って苦しい時などに弱りきって吐くため息のことを意味しています。

「青息吐息」の読み方

「青息吐息」の読み方は「あおいきといき」です。誤って「せいそくといき」などと読まないようにしましょう。

「青息吐息」の使い方

「青息吐息」を使った分かりやすい例としては、「現在の日本は不景気なので私たち中小企業は青息吐息です」「原稿の締め切りが近づいており青息吐息の日々が続いている」「契約先から取引を打ち切られ我が社は青息吐息です」などがあります。

「青息吐息」は苦しみ嘆いた時につくため息のことを意味する「青息」と、落胆したり緊張が緩んだりしたときに思わず出る息のことを意味する「吐息」が合わさった四字熟語です。また、似た意味の言葉を重ねることによってその意味を強調しています。

「青息吐息」は辛い出来事があった時や、抱えている不安や困ったことによって精神的に弱っていることを表現したい時に使います。また、人だけではなく不景気などの厳しい状況に対しても使うことが可能です。

「青息吐息」の類語

「青息吐息」の類語・類義語としては、非常に苦労することを意味する「四苦八苦」、辛い目や苦しい思いをすることを意味する「辛酸」、苦しみや困難のことを意味する「苦難」などがあります。

「虫の息」の意味

「虫の息」とは

「虫の息」とは、弱り果てて今にも息絶えそうな状態のことを意味しています。

「虫の息」の使い方

「虫の息」を使った分かりやすい例としては、「救出された時彼女は虫の息ですぐに亡くなりそうでした」「彼は虫の息だが臓器移植が間に合えば助かるかもしれません」「祖母は虫の息で僕の手を握ってくれました」などがあります。

「虫の息」は昆虫の呼吸の比喩して、弱り果てて今にも息絶えそうな状態のことを表現した慣用句です。慣用句とは二語以上の単語が結合してそれ全体である特定の意味を表す言葉のことを指しています。

「虫の息」は主に肉体的に弱っている場合に使うのが特徴です。また、ただ弱っているのではなく、命の危機というニュアンスを伴って使うのが一般的になっています。そのため、あまり良い意味では使わない言葉です。

「虫の息」の類語

「虫の息」の類語・類義語としては、息が絶え絶えになって今にも死にそうなことを意味する「気息奄奄」(読み方:きそくえんえん)、死にかかっていることを意味する「瀕死」、病気が非常に重くて今にも死にそうなことを意味する「危篤」などがあります。

「青息吐息」の例文

1.近所に大手スーパーが出来てしまったので、当店の経営は青息吐息です。
2.不況により弊社の経営は青息吐息だが、これを乗り越えたらなんとかなるはずだ。
3.大型台風の影響で電気などが止まってしまい、青息吐息の生活をしている。
4.世界恐慌により長く不況が続いてるため、日本の企業はどこも青息吐息です。
5.この業界は次々と外資系企業が参戦してくるので、青息吐息で先が見ません。
6.不景気を理由に取引先から無理な納期と値下げを強要され社員はみな青息吐息で働いている。
7.前の職場は上司からは仕事を押し付けられるは、先輩から意地悪されるはで毎日が青色吐息でした。
8.わが社の経営は青色吐息だと言っていたが、このご時世で息をひきとった企業もたくさんあるのだからまだマシだろう。
9.通勤ラッシュに飲み込まれて、青色吐息すらできない息苦しい毎日を送るのはもうたくさんだった。
10.急に契約先から取引を打ち切られて、ただでさえ青色吐息だったのに、さらに社員の横領が発覚して社内は大騒ぎであった。

この言葉がよく使われる場面としては、困って苦しい時などに弱りきって吐くため息のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「青息吐息」は精神的に苦しい時に使われている言葉です。

「虫の息」の例文

1.朝起きたら飼い犬が虫の息だったので、すぐに病院へ連れて行くことにしました。
2.虫の息だった彼を手術を成功させて救ったため、家族から感謝されました。
3.事故に遭った時は虫の息だったが、的確な処置のおかげで一命をとりとめることができました。
4.交通事故に巻き込まれた彼は虫の息だったが、病院へ搬送中息を引き取りました。
5.崩落事故に巻き込まれた作業員を救出したが、虫の息だったのでその場で手術することになりました。
6.祖父の一生は、戦場で虫の息の戦友が語ったという話を、後世に伝えることに捧げられたと言っても過言ではない。
7.スーパーヒーローとはいえ、あそこまで完膚なきまでに叩き潰したのだから、さすがに虫の息だろう。
8.もしも昆虫が瀕死で虫の息の時には、虫の息が平常なのだから、何の息といえばいいのだろう。
9.母親は虫の息に弱った赤ん坊を抱えながら、診療所のドアを叩いて、必死に声を上げていた。
10.極寒の池に落ちた子供たちを救出したが、かすかに虫の息が残る程度で一刻を争う状況だった。

この言葉がよく使われる場面としては、弱り果てて今にも息絶えそうな状態のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「虫の息」は肉体的に弱っている時に使われている言葉です。

「青息吐息」と「虫の息」はどちらも苦しい状況を表しています。どちらの言葉を使うか迷った場合、精神的に弱っていることを表現したい時は「青息吐息」を、肉体的に弱っていることを表現したい時は「虫の息」を使うと覚えておきましょう。

言葉の使い方の例文
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