【起点】と【基点】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「きてん」という読み方の「起点」と「基点」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「起点」と「基点」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。







起点と基点の違い

起点と基点の違いを分かりやすく言うと、起点は始まりの部分、基点は物事の中心となる部分という違いです。

一つ目の起点を使った分かりやすい例としては、「鉄道の起点と終点を調べる」「東京を起点として大阪までに達する路線」「契約日を起点として一か月後まで有効だ」などがあります。

二つ目の基点を使った分かりやすい例としては、「物事の基点を見失わないようにする」「古典文学を基点として歴史を学ぶ」「長期滞在時の基点としてそのホテルを利用する」などがあります。

起点と基点という言葉は、どちらもある部分を指し示していますが、起点は物事の始まる点や場所、基点はもとになる点や場所を意味しています。

起点を英語にすると「the starting point」「the origin」となり、例えば上記の「東京を起点として」を英語にすると「with Tokyo as the stating point」となります。

一方、基点を英語にすると「a cardinal point」「a basic point」となり、例えば上記の「物事の基点」を英語にすると「the cardinal point of something」となります。

その場に応じた機敏な心の働かせ方を表す「機転」を使った「機転が利く」という言葉で「起点」および「基点」を間違えて使わないようにしましょう。

起点の意味

起点とは、物事の始まりとなるところを意味しています。

起点の分かりやすい例としては、「条約の調印を起点として法を定める」「観光の起点となる駅は栄えている」「とある街を起点として病気が流行する」「より良い会社づくりの起点となる案件を任せられる」などがあります。

また、起点を使った言葉として、製図を行う際に使われる、寸法が0の点を指し示す「起点記号」という言葉もあります。

起点の類語・類義語としては、最初の限界点を意味する「原点」、何かが生まれて始まる場所を意味する「根元」「起源」「発端」などがあります。

起点の対義語・反対語としては、物事の終わりを意味する「終点」があります。

起点の「起」の字を使った別の言葉としては、新しく会社や組織を起こして運営することを意味する「起業」、原稿を書き始めることを意味する「起稿」、今まで用いられなかった人を用いることを意味する「起用」などがあります。

また、四字熟語「起死回生」とは、滅びかけているものや絶望的な状態のものを立ち直らせることを意味し、「起死」だけでも死にかかっている病人を生き返らせることを意味します。

基点の意味

基点とは、距離や時間、考えや行動のもととなるところを意味しています。

基点の分かりやすい例としては、「旅行時の基点とする宿泊地を決める」「資本主義を基点として考える」「子育てを基点として生活スタイルを決める」「基点となる年齢層を決めて食事をつくる」などがあります。

基点は図面作成やデザインなどを行う際使われることもあり、ビジネス用語である「基点単価」などの言葉にも使われています。

「基点単価」とは、売り買いされる製品を運ぶ時の料金を考慮して設定された価格の1つで、「基点価格」ともいわれます。運賃の計算をする際、基礎となる地域を設定し、そこから購入した場所までの最短距離にかかった運賃を、販売する時の価格に加えた価格です。

基点の類語・類義語としては、一般的に示すものを意味する「規準」や「目安」などがあります。

基点の「基」の字を使った別の言葉としては、物事の中心となるものを意味する「基幹」、製品や化合物のもとになる材料を意味する「基材」、思想や組織などの根本や中心となるものを意味する「基軸」などがあります。

また、上記の類義語としてお手本を意味する「規準」を挙げましたが、物事の基礎となる根拠、もしくは満たさなければならない一定の条件を意味する「基準」という言葉もあります。

起点の例文と使い方

1.起点言語と目標言語を比べながら読むことは、自身の英単語の知識や解釈を増やすことにもつながるだろう。
2.川の管理を行うため、河口を起点として一定間隔で目印を設置している。
3.地図上で起点を定めて、目的地までの直線距離を算出する授業を受けた。
4.固定電話よりやや小さい携帯電話を起点に、現代では薄型液晶が搭載され、小型のパソコンのように機能するスマートフォンまで進化を遂げた。
5.すべての物事の起点が明確であるとは限らず、絶えず研究がなされている。

この言葉がよく使われる場面としては、物事の始まる場所や日付などを表現したい時などが挙げられます。場所や日付だけではなく、例文1や例文5のように物事の起源を示す時もあります。

例文1の「起点言語」とは、諸外国語で書かれた本の翻訳前の原文を意味し、「目標言語」とは翻訳した後の訳文を意味します。

また、物事の計算をし始める一日目を「起算日」という言葉で表現します。

基点の例文と使い方

1.仕事の納期日を基点にしてスケジュールを考え、計画通りに進めていく方法が効率的である。
2.消費者の実感を基点として、既存の商品の改良や新商品の開発に努める。
3.過去の在庫を基点に原材料の発注を行っているが、納入数や依頼受注数を考慮して、基点在庫を変更する必要があるだろう。
4.童話を基点に展開される小説や映画は、様々な童話の解釈が見受けられるため非常に面白い。
5.過去のデータを基点として、現在および今後の経済動向について考える。

この言葉がよく使われる場面としては、考え方の中心となる日付や物品などを表現したい時などが挙げられます。

例文3の「基点在庫」とは、在庫の量を出来るだけ一定に保つために決められた在庫を意味します。

在庫の数値を決め打ちし、決めた在庫量になるよう発注を行うことで一定量保つことが出来ますが、営業日減少したなどの理由で、その基準となる在庫量をそもそも変更しなければならない時もあります。

起点と基点という言葉は、どちらもある部分を指し示す言葉なのですが、始まりの部分を示す時は「起点」、中心となる部分を示す時は「基点」を使うようにしましょう。