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【厳しい】と【手厳しい】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「厳しい」(読み方:きびしい)と「手厳しい」(読み方:てきびしい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「厳しい」と「手厳しい」という言葉は、どちらも厳格で少しの緩みも許さないことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「厳しい」と「手厳しい」の違い

「厳しい」と「手厳しい」の意味の違い

「厳しい」と「手厳しい」の違いを分かりやすく言うと、「厳しい」は人の態度以外にも使うことができる、「手厳しい」とは人の態度にしか使えないという違いです。

「厳しい」と「手厳しい」の使い方の違い

一つ目の「厳しい」を使った分かりやすい例としては、「担任の先生は厳しいが良い人です」「このままの点数では合格するのは厳しいだろう」「新入社員に対しては厳しいことを言わないようにしている」「彼女の両親はしつけが厳しい」などがあります。

二つ目の「手厳しい」を使った分かりやすい例としては、「世間から手厳しい批判を受ける」「あまりにも手厳しくし過ぎたので部下が辞めてしまいました」「顧客から手厳しい評価を受ける」などがあります。

「厳しい」と「手厳しい」の使い分け方

「厳しい」と「手厳しい」はどちらも厳格で少しの緩みも許さないことという同じ意味を持つ言葉ですが、使える範囲が異なっているというのが違いです。

「厳しい」は人の態度だけではなく、気温、気候、条件、試験、競争、表情、情勢などの事象に対しても使うことができます。一方、「手厳しい」は人の態度にしか使えない、使用範囲が狭い言葉です。

「厳しい」と「手厳しい」の英語表記の違い

「厳しい」も「手厳しい」も英語にすると「strict」「severe」「terrible」「awful」となり、例えば上記の「彼女の両親はしつけが厳しい」を英語にすると「Her parents are quite strict」となります。

「厳しい」の意味

「厳しい」とは

「厳しい」とは、厳格で少しの緩みも許さないことを意味しています。その他にも、困難が多くて大変なこと、自然現象などの程度が著しいこと、物事の状態が緊張していることの意味も持っています。

「厳しい」の使い方

「練習が厳しいので部活を辞めようか迷っている」「生活が厳しいのでバイトを増やすことにしました」などの文中で使われている「厳しい」は、「厳格で少しの緩みも許さないことや困難が多くて大変なこと」の意味で使われています。

一方、「12月に入り寒さが一層厳しくなる」「アメリカとロシアでは依然厳しい情勢が続いている」などの文中で使われている「厳しい」は、「自然現象などの程度が著しいことや物事の状態が緊張していること」の意味で使われています。

「厳しい」は複数の意味を持つ言葉ですが、どの意味でも使われています。そのため、人の態度、気温、気候、条件、試験、競争、表情、情勢などの様々な場面で使われている言葉です。

「厳しい」を別の漢字で表記すると「酷しい」と表記することができますが、あまり一般的ではありません。余程の理由がない限り「厳しい」の方を使うようにしましょう。

「厳しい」の対義語

「厳しい」の対義語・反対語としては、他人に対して思いやりがあり情がこまやかであることを意味する「優しい」、容易であることを意味する「易しい」などがあります。

「厳しい」の類語

「厳しい」の類語・類義語としては、規律や道徳に厳しく不正や怠慢を許さないことを意味する「厳格」、非常に厳しく激しいことを意味する「峻烈」(読み方:しゅんれつ)、厳しすぎることを意味する「過酷」などがあります。

「手厳しい」の意味

「手厳しい」とは

「手厳しい」とは、手心を加えず非常に厳しいことを意味しています。

表現方法は「手厳しい人」「手厳しい心」「手厳しい批判」

「手厳しい人」「手厳しい心」「手厳しい批判」などが、「手厳しい」を使った一般的な言い回しになります。

「手厳しい」の使い方

「手厳しい」を使った分かりやすい例としては、「上司から手厳しく誤りを指摘されました」「世間は一度失敗を冒した者に対しては手厳しい評価をする」「手厳しい批判もお受けいたします」「彼は男子には手厳しいが女子にはめっぽう弱いです」などがあります。

「手厳しい」は形容詞や形容動詞に付いてその意味を強めることを意味する「手」に、厳格で少しの緩みも許さないことを意味する「厳しい」が合わさり、手心を加えず非常に厳しいことの意味で使われている言葉です。

「手厳しい」は「課長から手厳しい評価をされた」「世間から手厳しい批判を受ける」などのように、人の態度を表す時だけ使います。そのため、使える範囲がとても狭い言葉と覚えておきましょう。

「手厳しい」の類語

「手厳しい」の類語・類義語としては、働きかけなどが非常に激しいことを意味する「痛烈」、言うことや他に与える批評が極めて手厳しいことを意味する「辛辣」(読み方:しんらつ)、非常に厳しいことを意味する「シビア」などがあります。

「厳しい」の例文

1.ここ数年悲惨な交通事故がいくつも起きているので、飲酒運転に対しては厳しく取り締まっています。
2.練習はとても厳しかったが、そのおかげで甲子園に出場することがでたきたので今では良い思い出です。
3.生活がとても厳しいが、夫と娘の3人で居れることが幸せです。
4.まだまだ残暑が厳しい季節です。この暑さもまだ続くと思いますので、くれぐれもご自愛くださいませ。
5.地球温暖化の影響により、厳しい国際情勢が続いています。
6.世界的な半導体不足により、生産ラインがストップし減産せざるを得ないなど、自動車業界を中心にさまざまな業界が厳しい状況に直面している。
7.うちは子どものころ、母からテーブルマナーについては厳しくしつけられたせいか、大人になってから人の食べ方が気になって仕方がない。
8.中学校の担任の先生はときに厳しかったが、生徒思いの面もあり、生徒からは慕われていた。
9.去年はあんなにテレビに出ていたお笑いタレントも今年になって一切みなくなった。芸能界とは厳しい世界だね。
10.男は親の七光りと言われるのが嫌で、あえて厳しい環境に身を置いて実力を磨いていた。

この言葉がよく使われる場面としては、厳格で少しの緩みも許さないことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、困難が多くて大変なこと、自然現象などの程度が著しいこと、物事の状態が緊張していることを表現したい時にも使います。

例文1と例文2の「厳しい」は厳格で少しの緩みも許さないこと、例文3の「厳しい」は困難が多くて大変なこと、例文4の「厳しい」は自然現象などの程度が著しいこと、例文5の「厳しい」は物事の状態が緊張していることの意味で使っています。

「手厳しい」の例文

1.彼は料理の批評に関しては手厳しいので、認められたのなら一人前になれたということです。
2.新しい企画を提案したが、上司から手厳しい評価をされたので作り直す予定です。
3.私の漫画が週刊誌で連載を開始したが、世間から手厳しい評価を受けているので打ち切りコースだろう。
4.手厳しいことを言うが、上司は選ぶことはできないのでソリが合わないと思ったら転職するのも手だろう。
5.不正を行なった大臣の責任逃れとも取れる言動は、世間から手厳しく非難されました。
6.今までは部下に対して手ぬるい上司だったが、今度の上司は対照的で指示が細かく手厳しいので、部員は皆びくびくしている。
7.子どものとき、漢字の書き方については、担任の先生から手厳しく指導されたせいか、手書きで書くことの少なくなった今でも、漢字を忘れないでいられるのはありがたいことです。
8.皆が映画作品を称賛する中でも、彼だけはまったくお世辞も言わず手厳しい評価を下した。
9.製品についてはユーザーからは手厳しい批判もいただいたが、これを糧にいい製品の開発を続けていきたいと思いました。
10.部活は絵に描いたような男性中心主義だったので年下の男子学生には手厳しいが、女子学生にはめっぽう弱い一面がある。

この言葉がよく使われる場面としては、手心を加えず非常に厳しいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「手厳しい」は人の態度に対してのみ使える言葉です。

「厳しい」と「手厳しい」はどちらも厳格で少しの緩みも許さないことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、人の態度以外にも使うことができるのが「厳しい」、人の態度にしか使えないのが「手厳しい」と覚えておきましょう。

言葉の使い方の例文
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