【タイムリープ】と【タイムループ】と【タイムスリップ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「タイムリープ」と「タイムループ」と「タイムスリップ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「タイムリープ」と「タイムループ」と「タイムスリップ」という言葉は、現実の時間の流れから移動することという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




タイムリープとタイムループとタイムスリップの違い

タイムリープとタイムループとタイムスリップの意味の違い

タイムリープとタイムループとタイムスリップの違いを分かりやすく言うと、タイムリープは意識のみが時空を移動する作品に使い、タイムループは同じ時間を繰り返す作品に使い、タイムスリップは身体ごと時空を移動する作品に使うという違いです。

タイムリープとタイムループとタイムスリップの使い方の違い

タイムリープという言葉は、「タイムリープをしたら過去の自分を変えられるのだろうか」「タイムリープ設定の作品が好きだ」などの使い方で、自身の意識のみが時間を超えて移動し、過去や未来の自分の身体にその意識が乗り移ることを意味します。

タイムループという言葉は、「タイムループしている世界で登場人物がどう変わるのかが見所である」「実際にタイムループをしていると気が付いたら発狂しそうだ」などの使い方で、決まった開始時点から同じ期間を何度も繰り返すことを意味します。

タイムスリップという言葉は、「タイムスリップをするのであればどの時間がいいかと尋ねられた」「タイムスリップが出来たら楽しそうだと思う」などの使い方で、現実の時間や空間から過去または未来の世界に瞬時に移動することを意味します。

タイムリープとタイムループとタイムスリップの使い分け方

タイムリープとタイムスリップは、どちらも時間を超えた移動を表現する時に使う言葉ですが、前者は意識のみが移動する時に使われるのに対して、後者は身体ごと移動する時に使われます。

しかし、タイムリープであっても身体ごと時空を移動することを意味する場合に使われることもあるため、タイムトラベルという言葉でまとめて表現されることもあります。

一方のタイムループという言葉も同じくタイムトラベルに含まれる設定ですが、一定の期間を何度も繰り返す設定を指すため、タイムリープやタイムスリップとは若干異なります。

これが、タイムリープ、タイムループ、タイムスリップの明確な違いです。

タイムリープの意味

タイムリープとは

タイムリープとは、自身の意識のみが時間を超えて移動し、過去や未来の自分の身体にその意識が乗り移ることを意味しています。

タイムリープの語源

タイムリープは、時間を表す「time」と跳躍を表す「leap」を組み合わせた造語ですが、英語圏ではあまり使われず、タイムトラベルやタイムワープという言葉を使うのが一般的とされています。

表現方法は「タイムリープした人」「タイムリープできない」「タイムリープの条件」

「タイムリープした人」「タイムリープできない」「タイムリープの条件」などが、タイムリープを使った一般的な言い回しです。

タイムリープという言葉が使われた小説

日本でも1960年代には小説『時をかける少女』が有名となりましたが、この作品にてタイムリープという言葉が登場したことで多くの人々に使われるようになりました。

そして、ドラマ化や映画化などを経て、タイムリープという言葉だけでなく、タイムリープを用いた作品が多くの人に好まれるようになりました。

他にも、時間を超えた移動を表す言葉はいくつかありますが、タイムリープは移動を行う人物が生まれてから死ぬまでの期間が移動範囲とされています。

タイムループの意味

タイムループとは

タイムループとは、決まった開始時点から同じ期間を何度も繰り返すことを意味しています。

タイムループの語源

タイムループのループは、輪を意味する「loop」という英語が使われていますが、「time loop」は造語であるため、一般的な英会話で使われることはありません。

タイムループという言葉が使われた小説

タイムループを設定に盛り込んだ作品は「ループもの」と呼ばれています。20世紀に発表された小説『リプレイ』が世界的にヒットし、過去の自分をやり直すことを題材とした物語が作られるようになりました。

主人公一人だけが同じ時間をやり直す場合もあれば、他の登場人物もループする場合や、主人公はループせずに他の登場人物が同じ期間を何度もやり直す場合など、作品によってそれぞれ異なります。

日本でも1960年代頃から徐々にタイムループ作品が生み出され、1980年代以降マンガやアニメなど多くのサブカルチャーや、テレビドラマなどにおいて用いられる現象となりました。

タイムスリップの意味

タイムスリップとは

タイムスリップとは、現実の時間や空間から過去または未来の世界に瞬時に移動することを意味しています。

表現方法は「タイムスリップした人」「江戸時代にタイムスリップ」「タイムスリップしたい」

「タイムスリップした人」「江戸時代にタイムスリップ」「タイムスリップしたい」などが、タイムスリップを使った一般的な言い回しです。

タイムスリップという言葉が使われた作品

タイムスリップを用いた作品は神話にも存在し、ヒンドゥー教の神話である『マハーバーラタ』にも、創造主に会った後に地上に戻った際かなりの時間が経過していたという話があります。

また、イスラム教の『クルアーン』の「洞窟の章」や、日本の「浦島太郎」でも、登場人物本人は大した時間を過ごしていないにも関わらず、元の日常に戻ろうと思ったときには数十年、数百年単位の時間が過ぎ去っていたなどの設定が見られます。

これらの作品は、自身が別場所に姿を現し、元の場所に戻った時に時間の経過を知るため、自身が二人いるということはありません。

しかし、過去にタイムスリップする題材の場合は、過去の自分とタイムスリップをした自分の二人が存在するため、大きな影響を与えることとなるという作品も存在します。

タイムリープの例文

1.友人との間でもしタイムリープが出来たらという話題で盛り上がっており、その友人は将来の結婚相手を見たいと目をキラキラさせていた。
2.5年前後のタイムリープであればなかなか気が付かないだろうが、50年や100年も現実の時間軸と異なれば流石に環境が大きく変わっているだろう。
3.タイムリープをする方法はいくつかあるようだが、科学的根拠があるわけではないため、物語の中でしかほとんど語られていない。
4.過去に戻ったとして、過去の自分と鉢合わせすることはあっても、タイムリープように都合よく意識が移るなんてことがあるはずがない。
5.最近読んでいる小説は、人生がうまくいかない男が過去にタイムリープしてしまうという話で、所謂SFものといえよう。
6.彼はこの装置に乗ればタイムリープすることができるというが、わたしはそんなSFチックな話を信じることはできなかった。
7.博士の異次元空間移動装置が暴走したため、わたしはあらゆる時代をタイムリープするはめになったのだ。
8.もしもタイムリープしてさまざまな時代の人々の人生経験を積むことができたら、それはそれで面白いなと思った。

この言葉がよく使われる場面としては、自身の意識のみが時間を超えて移動し、過去や未来の自分の身体にその意識が乗り移ることを意味する時などが挙げられます。

どの例文のタイムリープという言葉も、タイムスリップという言葉に置き換えて使うことができます。

タイムループの例文

1.最初の一、二回は面白いと思っていたタイムループ作品も、同じような内容を七、八回も毎週見せられると流石に退屈に感じてくる。
2.ずっとこの時間が続けばいいのにとタイムループを願ったことは誰にでもある経験ではないだろうか。
3.タイムループを題材にした作品は映画や小説、アニメなど、国内外問わず多くの作品に見られるため、様々な楽しみ方をすることができる設定だ。
4.まるでタイムループのような同じ1日の繰り返しに、このままこの生活から抜け出せなくなるのではと不安と焦りが襲ってきて大声で叫びたくなった。
5.最近見た夢は、タイムループを繰り返して、後悔のある過去を生き直してみても、結局同じ現在にたどり着くというアイロニカルな物語で疲れました。
6.このタイムループからどうやって抜け出せばいいのか、博士に聞いてみるも、まったく分からずじまいであった。
7.彼の新作落語は江戸時代にタイムループを持ち込んだ意欲的な作風になっており、今ではとても人気を博している。
8.作者はタイムループ作品を書こうとするも、題材によってはありきたりになりやすいので、構想に5年ほどかかってしまった。

この言葉がよく使われる場面としては、決まった開始時点から同じ期間を何度も繰り返すことを意味する時などが挙げられます。

定められた時間へと戻るという点は、タイムリープやタイムスリップと同じと言えますが、これら二つの言葉には何度も繰り返すという意味はないため、置き換えて使うことができません。

タイムスリップの例文

1.タイムスリップを設定として用いた作品は多く、とある事物をなかったことにする目的などで過去や未来に飛ぶといった展開が見られる。
2.技術の発展でタイムスリップが当たり前となったら、進歩した医療で多くの人が救えるのだろうかと思わずにはいられないほど、パンデミックに悩まされている。
3.意図しないタイムスリップで、言語も異なる世界へと飛ばされたはずなのに何故か意思疎通ができる物語を読んだ時は不思議でならなかった。
4.未来へタイムスリップしてみたいという人は、いい未来があると信じて疑わない楽観的な人ではないでしょうか。私は怖くて未来へなんて行きたくないです。
5.もしもタイムスリップできたならという話題は、今までに何度も友達や家族で盛り上がったこともあるでしょう。
6.今までタイムスリップなんて夢物語だと思われていたが、ついに物理学者がタイムスリップの原理を発見してしまったのだ。
7.もしタイムスリップしたら原始時代に行ってマンモスを捕まえたり、平安時代に行って百人一首をやったり、夢はいくらでも膨らむものだ。
8.気づいたらわたしは23年前にタイムスリップしていた。もしかしたらまだ昔の実家があるかもしれないと思い足を運んでみることにした。

この言葉がよく使われる場面としては、現実の時間や空間から過去または未来の世界に瞬時に移動することを意味する時などが挙げられます。

どの例文のタイムスリップという言葉も、タイムリープという言葉に置き換えて使うことができます。

タイムリープとタイムループとタイムスリップどれを使うか迷った場合は、意識のみの時間移動設定は「タイムリープ」を、同じ時間を繰り返す設定は「タイムループ」を、身体ごとの時間移動設定は「タイムスリップ」を使うと覚えておけば間違いありません。

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