今日の買取件数:20件/今月の買取件数:400件/累計買取件数:27,446件

【実践】と【実戦】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「じっせん」という読み方の「実践」と「実戦」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「実践」と「実戦」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




実践と実戦の違い

実践と実戦の意味の違い

実践と実戦の違いを分かりやすく言うと、実践とは実際に行うことを表し、実戦とは実際に戦うことを表すという違いです。

実践と実戦の使い方の違い

一つ目の実践を使った分かりやすい例としては、「頭では分かっていても実践するのは難しい」「上達したいのであれば、ひたすら実践あるのみです」「青少年育成は地域全体で実践するものです」「看護学の実践的な研修を行います」などがあります。

二つ目の実戦を使った分かりやすい例としては、「祖父は実戦に参加することなく終戦を迎えた」「実戦経験がない戦国大名もいました」「バスケットボールの戦術を実戦で試す」「入試本番で使える実戦的な英語力を身に付けたい」などがあります。

実践と実戦の使い分け方

実践と実戦という言葉は、どちらも「じっせん」と読み、「実践的」「実戦的」など同じような表現をしますが、意味や使い方には違いがあります。

実践とは、考えや理論を実際に行なうことを意味します。学んだことや、自分で考えたことを行動に移すことであり「実践的な研修」とは、教えを受けたことを実際の現場で行う実習を表します。

実戦とは、演習などではない実際の戦闘や、練習ではない実際の試合を意味します。多くは、軍事的な場面やスポーツの場面で使われる言葉ですが、「入試本番で使える実戦的な英語力」のように試験本番で戦うという意味で使われることもあります。

つまり、実践は実際に行うことを表し、実戦とは実際に戦うことを表す言葉です。実践と実戦という言葉は、意味が異なる同音異義語のため、互いに置き換えて使うことは出来ません。

実践と実戦の英語表記の違い

実践を英語にすると「practice」「action」「praxis」となり、例えば上記の「実践するのは難しい」を英語にすると「be difficult in practice」となります。

一方、実戦を英語にすると「combat」「actual fighting」「battle」となり、例えば上記の「実戦に参加する」を英語にすると「take part in actual fighting」となります。

実践の意味

実践とは

実践とは、主義や理論などを実際に自分で行うことを意味しています。

その他にも、「哲学において、人間の倫理的行為や、人間が知識に基づいて働きかけていく行為」の意味も持っています。

表現方法は「実践する」「実践しました」「実践すること」

「実践する」「実践しました」「実践すること」などが、実践を使った一般的な言い回しです。

実践の使い方

「考えていることを実践に移す」「初めてオンライン授業を実践しました」「先生の教えを実践する」「自ら進んで実践するようにしよう」などの文中で使われている実践は、「主義や理論などを実際に自分で行うこと」の意味で使われています。

一方、「大学で実践哲学を研究しています」「カントは実践理性批判を唱えた」「生涯を社会変革と実践的唯物論の発展に捧げました」などの文中で使われている実践は、「哲学で、人間の倫理的行為」の意味で使われています。

実践という言葉は、上記の例文にあるように二つの意味がありますが、一般的には「主義や理論などを実際に自分で行うこと」の意味で用いられています。実践の「実」は偽りではない本当の事柄、「践」は決まったやり方に従って行うことを表します。

「実践理性」の意味

実践を用いた哲学用語には「実践理性」があります。カント哲学の一つで、目的の実現に向かって行為を統御する理性や、道徳的法則にもとづいて意志を規定する理性を指します。

実践の対義語

実践の対義語・反対語としては、個々の現象を筋道を立てて組み立てられた知識の体系を意味する「理論」、考えや議論などを進めていく筋道を意味する「論理」、物事の筋道や道理を意味する「理屈」などがあります。

実践の類語

実践の類語・類義語としては、実際に行うことを意味する「実行」、決めたことや言ったことなどを実際に行うことを意味する「履行」、法律や計画などを実際に行うことを意味する「実施」、任務や仕事をやりとげることを意味する「遂行」などがあります。

実戦の意味

実戦とは

実戦とは、演習などではない実地の戦い、実際の戦闘または試合を意味しています。

表現方法は「実戦を積む」「実戦で役立つ」「実戦投入」

「実戦を積む」「実戦で役立つ」「実戦投入」などが、実戦を使った一般的な言い回しです。

実戦の使い方

実戦を使った分かりやすい例としては、「日本の自衛隊は実戦経験がありません」「テコンドーは実戦向きの格闘技ではない」「フルコンタクト形式の実戦空手を習っています」「弁護士の卵として実戦訴訟戦術を学んでいます」などがあります。

その他にも、「ステルス戦闘機が初めて実戦投入されました」「共通テスト実戦模試を申し込んだ」「司法試験に備えて実戦演習民法を購入しました」「実戦の終盤局面を想定した詰み問題集です」などがあります。

実戦とは、文字通り「実際の戦闘や、実地の戦い」を意味する軍事的な言葉ですが、スポーツなどの戦う場面において、実際の試合という意味も持ちます。また、現在では「実戦力養成講座」「ビジネス実戦力」のように、試験やビジネスの本番の意味でも用いられています。

「実戦空手」の意味

実戦を用いた日本語には「実戦空手」があります。防具やグローブなしの直接打撃の試合を行う空手のことです。対する「伝統派空手」は、直接打撃を避けた寸止め空手を指します。

実戦の対義語

実戦の対義語・反対語としては、実戦や非常時を想定して行う訓練を意味する「演習」、本物や実際の場合と同じようにすることを意味する「模擬」、技能などが上達するように繰り返して習うことを意味する「練習」あることを教え継続的に練習させ体得させることを意味する「訓練」などがあります。

実戦の類語

実戦の類語・類義語としては、戦いをまじえることや互いに戦うことを意味する「交戦」、相対して戦うことや競技などで相手となって戦うことを意味する「対戦」、最終的な勝敗を決するために戦うことを意味する「決戦」、一度たたかうことを意味する「一戦」などがあります。

実践の例文

1.英語は聞いて話すことを実践するほど、上達して楽しくなります。
2.近代教育の父と呼ばれた福沢諭吉は、古い慣習にとらわれない新しい教育を実践しました。
3.子供たちには、学んだことを実践することの大切さを伝えていきたいと思います。
4.健康習慣を実践することによって長生きできることは分かっていても、なかなか実行に移せません。
5.明日までに、アリストテレスの実践知についてレポートを提出してください。
6.今日の新入社員研修では実際のビジネスの場面を想定し、総務部の先輩方が取引先役となって名刺交換を実践形式で体験した。
7.言葉で伝えるのも大事だが、子どもは実践からしか学ばないので、しつけはとても難しい。
8.語学学習というのは実践あるのみだ。物怖じせずに現地の人と話してみることが上達の秘訣だよ。
9.アイデアは実践してこそアイデアなのであって、実践できないようなアイデアは良いアイデアではないのだ。
10.会計の授業は座学ばかりかと思っていたが、実際の企業のデータを用いた実践的なスタイルで学んでいくものであった。

この言葉がよく使われる場面としては、考えを実際に行うこと、哲学における人間の倫理的行為や知識に基づき変革していく行為を表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文4の文中にある実践は、考えを実際に行うことの意味で用いられています。例文5の実践は、哲学における人間の倫理的行為の意味で用いられています。

実戦の例文

1.中東の国境紛争において、世界初のロボット兵器の実戦投入が確認されました。
2.警備部隊の兵士らが、実際の戦闘を想定した上陸作戦の実戦訓練を行いました。
3.豪雪地帯の野球部は実戦練習ができない期間が長いので、他の地方に比べて不利だと言われています。
4.スポーツ選手が強くなるためには、実戦を積むことが何より必要です。
5.塾の講師から、難関大学に特化した実戦力養成講座を受講するように勧められた。
6.実戦を想定した大がかりな訓練を何回もやるのは難しいので、その代わりとしてシミュレーターを使っています。
7.日本の自衛隊には実戦経験がないが、それは日本が長い間戦争に巻き込まれたかった何よりの証だろう。
8.グローバルなビジネスの場で使える実戦的な英語力を身につけようと、多額の月謝を払って英会話学校に通っている。
9.有名大学出身の経済学者であっても、所詮は机上の空論であって、実戦で役に立たないことが多いのだ。
10.今の時代、知識は手に入れやすくなったが、いくらため込んでも仕方がなくて、実戦で用いてはじめて自分のモノになるのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、実際の戦争、実地の戦い、実際の試合を表現したい時などが挙げられます。

実戦という言葉は、例文1や例文2のように軍事的な戦いの意味や、例文3や例文4のようにスポーツの試合の意味で用いられています。また、例文5のように、入試本番で戦うという意味で「実戦」という言葉が使われることがあります。

実践と実戦という言葉は、どちらも「じっせん」と読む同音異義語です。どちらの言葉を使うか迷った場合、行動に移すことを表現したい時は「実践」を、実際に戦うことを表現したい時は「実戦」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
例文買取センター