似た意味を持つ「引っ込み思案」(読み方:ひっこみじあん)と「人見知り」(読み方:ひとみしり)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「引っ込み思案」と「人見知り」という言葉は、どちらも控え目な性格なことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「引っ込み思案」と「人見知り」の違い
「引っ込み思案」と「人見知り」の意味の違い
「引っ込み思案」と「人見知り」の違いを分かりやすく言うと、「引っ込み思案」とは積極的に行動するのが苦手なこと、「人見知り」とは初対面の人が苦手なことという違いです。
「引っ込み思案」と「人見知り」の使い方の違い
一つ目の「引っ込み思案」を使った分かりやすい例としては、「引っ込み思案なので中々友達ができません」「私は引っ込み思案なので一度も告白したことがありません」「引っ込み思案な性格を直したい」「彼女は引っ込み思案で人前で意見を述べたがらない」などがあります。
二つ目の「人見知り」を使った分かりやすい例としては、「うちの子供達は二人とも人見知りです」「私の短所は人見知りなところです」「人見知りなので友達を作るのが苦手です」などがあります。
「引っ込み思案」と「人見知り」の使い分け方
「引っ込み思案」と「人見知り」はどちらも控え目な性格なことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「引っ込み思案」は積極的に行動するのが苦手なことを意味しているのに対して、「人見知り」は初対面の人が苦手なことを意味しているという点です。
「引っ込み思案」と「人見知り」の英語表記の違い
「引っ込み思案」も「人見知り」も英語にすると「shy」「retiring」「unadventurous」となり、例えば上記の「彼女は引っ込み思案で人前で意見を述べたがらない」を英語にすると「she is shy and doesn’t like to state his views in front of people」となります。
「引っ込み思案」の意味
「引っ込み思案」とは
「引っ込み思案」とは、内気で積極的に人前に出たり自分から行動を起こしたりすることができないことを意味しています。
「引っ込み思案」の読み方
「引っ込み思案」の読み方は「ひっこみじあん」です。誤って「ひっこみしあん」などと読まないようにしましょう。
表現方法は「引っ込み思案の子」「引っ込み思案な性格」「引っ込み思案を治す」
「引っ込み思案の子」「引っ込み思案な性格」「引っ込み思案を治す」などが、「引っ込み思案」を使った一般的な言い回しです。
「引っ込み思案」の使い方
「引っ込み思案」を使った分かりやすい例としては、「引っ込み思案なので中々彼氏ができません」「私は引っ込み思案なので他人とコミュニケーションが上手く取れません」「私は引っ込み思案なので人と接することが少ない職業に就いている」などがあります。
「引っ込み思案」とは話したいことがあっても大勢人がいると上手く話せなかったり、内気で積極的に人前に出たり自分から行動を起こしたりすることができない性格の人を指す言葉です。
また、「引っ込み思案」は表に出ずに内に居つづけることを意味する「引っ込み」に、あれこれと考えめぐらすことを意味する「思案」から成り立っています。
「引っ込み思案」は自分と他人どちらに対しても使うことが可能です。また、マイナスなイメージを想像しやすいですが、決してマイナスなイメージではなく、協調性があることや真面目というニュアンスも持ち合わせています。
「引っ込み思案」の対義語
「引っ込み思案」の対義語・反対語としては、出しゃばることを意味する「出しゃばり」があります。
「引っ込み思案」の類語
「引っ込み思案」の類語・類義語としては、事にあたって気力に乏しいことを意味する「弱気」、気が弱く人前でははきはきしない性格のことを意味する「内気」、家の中では威張り散らすが外では意気地のないことを意味する「内弁慶」などがあります。
「人見知り」の意味
「人見知り」とは
「人見知り」とは、子供などが知らない人を見て恥ずかしがったり嫌ったりすることを意味しています。その他にも、初対面の人と話すのが苦手な人という意味も持っています。
表現方法は「人見知りな人」「人見知りに見えない」「人見知りが激しい」
「人見知りな人」「人見知りに見えない」「人見知りが激しい」などが、「人見知り」を使った一般的な言い回しになります。
「人見知り」の使い方
「人見知り」を使った分かりやすい例としては、「人見知りな性格のせいで恋愛が上手くいきません」「人見知りな人は営業に向いてないだろう」「人見知りで緊張しやすいので、すぐ声が小さくなります」「人見知りが激しいので年下にも敬語を使ってしまう」などがあります。
「人見知り」は元々、子供などが知らない人を見て恥ずかしがったり嫌ったりすることを意味する言葉だったのですが、それが大人に対しても使うようになり、現代では初対面の人と話すのが苦手な人のことの意味で使うのが一般的になりました。
「人見知り」は主に、コミュニケーションが苦手だったり、自分に自信を持てない人がよく使います。ただし、決してマイナスなイメージな言葉ではなく、長所になる可能性もあると覚えておきましょう。
「人見知り」の類語
「人見知り」の類語・類義語としては、自分から進んで物事をしないことを意味する「消極的」、他から働きかけられるだけでこちらからは積極的に出ないことを意味する「受け身」、 言動を遠慮がちにすることを意味する「控え目」などがあります。
「引っ込み思案」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、内気で積極的に人前に出たり自分から行動を起こしたりすることができないことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「引っ込み事案」は人の性格に対して使う言葉です。
「人見知り」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、子供などが知らない人を見て恥ずかしがったり嫌ったりすることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、初対面の人と話すのが苦手な人のことを表現したい時にも使います。
上記の例文にあるように、「人見知り」は人の性格に対して使う言葉です。
「引っ込み思案」と「人見知り」はどちらも控え目な性格なことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、積極的に行動するのが苦手なことを表現したい時は「引っ込み思案」を、初対面の人が苦手なことを表現したい時は「人見知り」を使うと覚えておきましょう。