【パワーワード】と【キラーワード】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「パワーワード」と「キラーワード」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「パワーワード」と「キラーワード」という言葉は、「影響力のある言葉」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




パワーワードとキラーワードの違い

パワーワードとキラーワードの意味の違い

パワーワードとキラーワードの違いを分かりやすく言うと、キラーワードはパワーワードよりも、さらに影響力のある言葉を表現する時に使うという違いです。

パワーワードとキラーワードの使い方の違い

一つ目のパワーワードを使った分かりやすい例としては、「パワーワードの表を見てスピーチ文を考えていく」「パワーワードばかりを相手にぶつければいいというものではない」「SNSではパワーワードがゴロゴロと見つかるだろう」などがあります。

二つ目のキラーワードを使った分かりやすい例としては、「商品売り込みの際に聞いたキラーワードはとても印象的だった」「キラーワードを学ばせてもらうため交渉に同伴する」「彼女としてはキラーワードが決定打となって交際を決めたらしい」などがあります。

パワーワードとキラーワードの使い分け方

パワーワードとキラーワードはどちらも他者を惹きつけるような影響力のある言葉を意味する言葉ですが、度合いが若干異なります。

パワーワードは、他者に対する影響が強く、非常に印象的な言葉を意味します。文章上の表現だけではなく、演説や議論などで他者に訴える際の力のある言葉はもちろん、SNSなど日常生活において名言となるような印象的な言葉に対しても使われています。

一方のキラーワードは、決定打となるような言葉や殺し文句を意味します。日常生活からビジネスシーンまで様々な場面で使われている言葉で、他者の言動の決定に関与するような力強い言葉であることが特徴です。

つまり、パワーワードは他者に影響を与える言葉を表しますが、キラーワードはそのパワーワードよりも強い影響を与える言葉として使われています。

パワーワードとキラーワードの英語表記の違い

パワーワードを英語にすると「power word」となり、例えば上記の「パワーワードの表」を英語にすると「list of power words」となります。

一方、キラーワードに当たる表現はなく、強いて言えば「the punch line」「the romantic line」となり、例えば上記の「キラーワードはとても印象的だった」を英語にすると「The punch line was very impressive」となります。

パワーワードの意味

パワーワードとは

パワーワードとは、他者に影響を与える力強い言葉を意味しています。

その他にも、他者に強い印象を与える言葉を意味する言葉としても使われています。

パワーワードの使い方

「有名なパワーワードはまとめられていることがある」「上司のパワーワードがずっと頭に残っている」「後輩に今のパワーワードですねと言われたがそうは思わない」などの文中で使われているパワーワードは、「影響を与える言葉」の意味で使われています。

一方、「パワーワードすぎると言われたが確かに誇張された表現だと思う」「パワーワードの中にはマンガの台詞なども多い」「面白いパワーワードは見ていて飽きない」などの文中で使われているパワーワードは、「印象的な言葉」の意味で使われています。

パワーワードは英語で「power word」と表記される日本特有の造語ですが、2010年代以降からSNSなどで多用されていることから、海外の人たちの目にも入り使われていることがあるようです。

もとは人々の心を動かすような力を持つ言葉を意味する言葉を表し、演説や議論における影響力のある言葉を表すなど、様々な場面で使われていましたが、SNSで印象的で強烈な言葉の意味で多くの人に使われたことから「今年の新語2017」にて3位となりました。

ただし、パワーワードと判断されるのに個人差があり、使われ始めた頃こそ不思議な感覚を覚えても使われ続ければ当たり前の表現と見なされることもあります。例えば、「学級崩壊」はパワーワードとされたようですが、今日では普通の表現と認識されています。

「パワワ」と省略されて使われることもあるようですが、この使い方はあまり一般的ではなく、一般的で普通であると表現された際には批判を集めることになりました。

パワーワードの類語

パワーワードの類語・類義語としては、事柄の本質を上手く捉えたような言葉を意味する「名言」、短いが意味の深い言葉を意味する「寸言」、人の注意を引くような宣伝文を意味する「キャッチコピー」などがあります。

キラーワードの意味

キラーワードとは

キラーワードとは、他者に言動を決定させるような影響力の強い言葉を意味しています。

キラーワードの使い方

キラーワードを使った分かりやすい例としては、「効果的なキラーワード混ぜて話をすることで顧客の心も揺れ動くだろう」「期間限定というキラーワードに弱い」「取引先へのキラーワードは相手によって使い分けている」などがあります。

その他にも、「女性として夜景の見えるレストランでのキラーワードに憧れる」「男性に対するキラーワードを言われて嫌な気持ちになることはない」「恋愛のキラーワードを覚えても実際に使うのは難しい」などがあります。

キラーワードは英語で「killer word」と表記されますが、造語であるため実際に海外で使われることはなく、悪い意味さえある言葉として使われています。

似た言葉に「キラーフレーズ」がありますが、英語の「killer phrase」が示すものは否定的な言葉や無気力な態度であり、相手のやる気をそぐような言葉を意味するため、日本語で使われるキラーフレーズやキラーワードとは大きく異なります。

ビジネスシーンにおいては、上記例文のように顧客や取引先などの言葉と共に使われることが多いものの、辞書に掲載されているわけではないため公的な場面で使われることはありません。

また、日常生活においては、恋愛や男性、女性などの言葉と共に使われることが多くあります。同じように使われる「殺し文句」という言葉が男女の駆け引きにて使われていたことが由来してか、キラーワードも恋愛において使われています。

キラーワードの類語

キラーワードの類語・類義語としては、相手の気持ちを強く引き付けるような言葉を意味する「殺し文句」、他者が気に入るような口先だけの言葉を意味する「甘言」、巧みな文句を意味する「美辞」などがあります。

パワーワードの例文

1.先輩のようなパワーワードがすらすら出てくる人間になりたいと相談したら、思ったことを素直に伝えればいいと言ってもらえた。
2.インパクトを与えるようなパワーワードはビジネスシーンでも多く見られる。
3.パワーワードを生み出す能力が乏しいため、キャッチコピーなどを考えるのが非常に苦手だ。
4.友人らのパワーワードのセンスには毎度脱帽させられていて、毎回言葉を交わすたびに面白いと思える。
5.オタクのパワーワードの中でも「推し」という言葉は特に様々な場面で見られるようになったと思う。
6.その広告キャンペーンは、製品の特徴を際立たせるためにパワーワードを巧みに活用しています。
7.SEO対策でパワーワードばかりを並べていれば、アクセス数が伸びるというわけではありません。
8.世の中のパワーワードの中にはマンガの台詞なども多いので、いろいろ勉強になりました。
9.そのゲーム実況チャンネルは、数々のパワーワードで笑いを生みだして人気を博しています。
10.彼の指導スタイルは、チームメンバーに自信を持たせるためにパワーワードを用いることに焦点を当てています。

この言葉がよく使われる場面としては、他者に影響を与える力強い言葉を意味する時などが挙げられます。

例文4や例文5のように、印象的かつ少し変わった表現や誇張された表現、奇天烈な表現に対しても使われています。

キラーワードの例文

1.キラーワードもテレアポ業務ではフロー図に記載されているのだろうか。
2.商談から販売へとステップアップさせるためのキラーワードやキラーフレーズは先輩のやり方を見て学んできた。
3.プロジェクトが今後も進められるかの判断に迷っている上司に対してキラーワードを言えるよう言葉の引き出しを身に付けておきたい。
4.兄に恋愛におけるキラーワードを尋ねてみても、本当に効果があるのかわからない言葉を教わった。
5.キュンとしてしまうキラーワードで異性を落とすだなんて考えたこともなかった。
6.前回のポスターのコピーが好評だったそうで、クライアントから今回も前回以上のキラーワードが欲しいと言われプレッシャーを感じている。
7.このテレビ広告は、消費者の心をつかむためにキラーワードを効果的に活用しているのがわかる。
8.その商品を買うつもりはまったくなかったんだけど、期間限定というキラーワードに弱いんだよな。
9.彼女は、夜景の見えるレストランというキラーワードにまんまと釣られてデートのお誘いを受けた。
10.インターネット上でのコンテンツ制作において、キラーワードの選定は一番大事だと言っていいだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、他者の言動を決定させるような影響力の強い言葉を意味する時などが挙げられます。

例文1から例文3のようにビジネスシーンで使われることもあれば、例文4と例文5のように恋愛など相手との駆け引きが必要な場面で使われることもあります。

パワーワードとキラーワードは、どちらも「影響力のある言葉」を表します。どちらを使うか迷った場合は、キラーワードはパワーワードよりも、さらに影響力のある言葉を表現する時に使うと覚えておけば間違いありません。

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