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【愚直】と【実直】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「愚直」(読み方:ぐちょく)と「実直」(読み方:じっちょく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「愚直」と「実直」という言葉は、どちらも正直で誠実なことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




愚直と実直の違い

愚直と実直の意味の違い

愚直と実直の違いを分かりやすく言うと、愚直はマイナスの意味もありますが、実直はプラスの意味しかないという違いです。

愚直と実直の使い方の違い

一つ目の愚直を使った分かりやすい例としては、「私の取り柄は愚直なまでに練習することだ」「我が社が50年以上も続いているのは愚直な経営方針を続けているからである」「彼の愚直さはとても素晴らしい」などがあります。

二つ目の実直を使った分かりやすい例としては、「彼女は実直な人なので練習に対して真摯に取り組む」「彼は実直な少年だ」「祖父の実直な性格は仇になることもある」「人と実直に向き合うことは人生で一番大切なことだ」などがあります。

愚直と実直の使い分け方

愚直も実直も正直で誠実という共通な意味を持っているのですが、使い方が微妙に異なります。実直は単純に正直で誠実なことだけを意味しているのですが、愚直の場合、その正直さや誠実さが悪い結果へ向かう可能性もあることを意味しています。

実直は主にビジネスシーンで使われることが多いです。愚直はビジネスシーンでも日常生活でも使われます。ただし、愚直をビジネスシーンで使う場合は悪い誤解を生むこともあるため使い方には十分注意してください。

愚直と実直の英語表記の違い

愚直を英語にすると「Stupid」となり、例えば上記の「私の取り柄は愚直」を英語にすると「My credit is stupid」となります。実直を英語にすると「Honest」となり、例えば上記の「彼は実直な少年だ」を英語にすると「He is a honest boy」となります。

愚直の意味

愚直とは

愚直とは、正直なばかりで臨機応変な行動をとれないことを意味しています。愚直はその正直さが悪い結果へ繋がる可能性もあります。

表現方法は「愚直に生きる」「愚直に徹する」「愚直に頑張る」

「愚直に生きる」「愚直に徹する」「愚直に頑張る」「愚直な人」「愚直に努力」「愚直な質問」などが、愚直を使った一般的な表現方法です。

愚直の使い方

愚直を使った分かりやすい例としては、「彼女は愚直で誠実な人間である」「彼の生き方は愚直でしかないだろう」「30分間、愚直なまでに同じボタンを押し続けた」「友人の愚直な一言が場を和ませた」などがあります。

その他にも、「この数式は愚直な計算方法では答えが出ない」「愚直な店舗経営続けていては黒字にならない」「世界選手権を制しても愚直に練習し続けているのが彼の強さだ」など、正直すぎて融通が利かないことを表現したい時に使います。

愚直という言葉は「愚」という字が使われてるためマイナスなイメージになりやすいですが、基本的に悪い意味はありません。ただし、目上の人に対して愚直という言葉を使う時は、煽りと捉えられてしまうため使い方には注意しましょう。

反対に、自分の身内や部下などに対して、謙遜の意味を込めて愚直という言葉を使う場合は褒め言葉になります。

愚直の対義語

愚直の対義語・反対語としては、ずるく悪賢いことを意味する「狡猾」(読み方:こうかつ)、色々経験を積んでいてずる賢いことを意味する「老獪」(読み方:ろうかい)、悪知恵が働くことを意味する「ずる賢い」、ひっかけがあって油断ならないことを意味する「トリッキー」などがあります。

愚直の類語

愚直の類語・類義語としては、真面目すぎて融通が利かないことを意味する「生真面目」、酷く真面目で堅苦しいことを意味する「四角四面」、ありのままで隠すところがないことを意味する「率直」、つつみ隠さすところがないことを意味する「直線的」などがあります。

愚直の愚の字を使った別の言葉としては、愚かな人を意味する「愚者」、人を馬鹿にしてからかうことを意味する「愚弄」、自分の計画や考え方をへりくだっていうことを意味する「愚策」、考えの足りない馬鹿げた行動を意味する「愚行」などがあります。

実直の意味

実直とは

実直とは、誠実で裏表がないことを意味しています。

表現方法は「実直に向き合う」「実直な性格」「実直な人柄」

「実直に向き合う」「実直な性格」「実直な人柄」「実直な姿勢」などが、実直を使った一般的な表現方法です。

実直の使い方

実直を使った分かりやすい例としては、「彼はこの会社で一番実直に働く」「彼女は実直な人なのでどんな仕事でも真面目に取り組む」「皆さんには実直を旨として業務に取り組むことを期待しています」などがあります。

その他にも、「彼女は何事も実直に取り組むので友人からの信頼は厚い」「私の長所は実直さがあることだ」「彼は仕事に対して実直過ぎるので体を壊さないか心配だ」など、真面目で正直な人を表現する時によく使います。

実直という言葉は日常生活ではあまり見かけないのですが、ビジネスシーンで使われることが多いです。特に企業の人事評価の際よく使われます。真面目で正直な人を表現していることから、基本的に良い意味でしか使われません。

四字熟語「謹厳実直」の意味

実直を使った四字熟語としては「謹厳実直」(読み方:きんげんじっちょく)があります。この「謹厳実直」という言葉は、極めて慎み深く真面目で正直なことを意味しています。

実直の類語

実直の類語・類義語としては、極めて義理堅いことを意味する「律儀」、真面目で厳めしいことを意味する「謹厳」、真心を持って人や物事に対することを意味する「誠実」、嘘偽りのない心からの気持ちを意味する「誠情」、手堅く確実なことを意味する「堅実」などがあります。

実直の実の字を使った別の言葉としては、実際の利益を意味する「実益」、現在のありのままの姿を意味する「実況」、実際に行うことを意味する「実行」、物事があるがままの状態を意味する「実際」、自分の生まれた家を意味する「実家」などがあります。

愚直の例文

1.彼は人生に対して愚直に生きているので、友人が少ない。
2.上司は仕事に対して愚直に取り組む人であるため作業が遅れることがある。
3.私は食事の味に関しては愚直な人であるため、いつも同じものを食べている。
4.私の弟は小さい時から愚直に努力した結果、甲子園で優勝することが出来た。
5.興味ない事については全くだが、自分の好きな事に関しては愚直に徹するのである。
6.今は目立って良い成果が出ていないかもしれないが、それを愚直に続けていれば結果はついてきますよ。
7.彼は愚直は狡猾に勝るという言葉を信じて、日々の仕事に取り組んでいました。
8.苦手なことはなかなか克服できないが、愚直にトライ&エラーを繰り返しているうちに、以前の自分より強くなったりするものだ。
9.私は愚直にやり続けても、目的の方向が間違っていたら、何の意味もないことを思い知った。
10.彼は仕事が丁寧で最後まで手を抜かずにやるけど途中で変更の指示をすると機嫌が悪くなって、良くも悪くも愚直なんだよね。

この言葉がよく使われる場面としては、正直すぎて融通が利かないことを表現したい時などが挙げられます。基本的に人の性格を表現する時に使います。

愚直という言葉は、プラスの意味でもマイナスの意味でも使える言葉です。

例文2のように目上の人に対して愚直という言葉を使う場合は、相手がマイナスの意味で捉えてしまうので使わない方が無難です。それに対して、例文4のようにビジネスシーン以外で使う場合は基本的にプラスの意味になることが多いです。

実直の例文

1.私は父の実直な性格をとても尊敬しているので、父からは学ぶ点が多い。
2.このままでは成長しないと感じたため、私は仕事に対して実直に向き合うことにした。
3.彼の実直な姿勢に惚れてしまったので、私は告白することにした。
4.練習を実直に取り組むことによって次の大会で勝てるようになるはずだ。
5.実直で素直な彼は我が社の期待の新人であるため、彼の良さを失わないように育てていきたい。
6.部長は仕事には厳しいが、裏表なく実直な人柄で、部下たちにも慕われてきました。
7.女にモテたいならただ実直な性格というのではダメで、もっと自然と面白い冗談を言えるようにならなければならないのだ。
8.祖父の実直な性格だったが、その性格は仇になることもあり、困っていた友人の借金を肩代わりしたこともありました。
9.小学生の息子の通信簿には、何事も実直に取り組むので友人からも慕われていると書かれていました。
10.友人は恋多き女で付き合う相手は見た目のいい人ばかりだったが、結婚相手に選んだのは実直そうな男性だった。

この言葉がよく使われる場面としては、裏表なく正直で誠実なことを表現したい時などが挙げられます。

愚直とは違い実直という言葉は、マイナスの意味はなくプラスの意味でしか使わない言葉であるため、愚直と実直どちらを使うか迷った場合は、実直の方を使っておけば間違いありません。

例文3の「彼の実直な姿勢」や例文4の「練習を実直に取り組む」などを見てもらえれば分かる通り、実直という言葉はどれもプラスのイメージしかありません。

言葉の使い方の例文
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