【有頂天】と【得意満面】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「有頂天」(読み方:うちょうてん)と「得意満面」(読み方:とくいまんめん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「有頂天」と「得意満面」という言葉は、どちらも「得意になっているさま」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




有頂天と得意満面の違い

有頂天と得意満面の意味の違い

有頂天と得意満面の違いを分かりやすく言うと、有頂天とは得意になっている態度を表し、得意満面とは得意になっている顔の表情を表すという違いです。

有頂天と得意満面の使い方の違い

一つ目の有頂天を使った分かりやすい例としては、「三ツ星を獲得したレストランのオーナーは有頂天になっている」「初めて作った歌詞に曲をつけてもらえて有頂天になる」「好きな子から告白されて有頂天になり宿題を忘れてしまった」などがあります。

二つ目の得意満面を使った分かりやすい例としては、「実験に成功し、教授は得意満面である」「司法試験に合格し得意満面の様子である」「先生に褒められた息子は得意満面で帰宅した」などがあります。

有頂天と得意満面の使い分け方

有頂天と得意満面という言葉は、どちらも物事がうまく運んで得意になっているさまを表しますが、厳密な意味や使い方には違いがあります。

有頂天とは、大得意となり舞い上がっている様子を意味します。期待通りに事が運んで得意の絶頂にあること、さらには、喜びのあまりに我を忘れているような態度も表します。

得意満面とは、誇らしげなようすが顔面いっぱいにあふれるさまを意味します。顔の表情を表す四字熟語であり、「得意満面で帰宅した」とは、誇らしげな顔つきで帰宅したことを表しています。

つまり、有頂天とは大得意となっている態度であり、得意満面とは得意気な表情を表しています。これが、二つの言葉の明確な違いになります。

有頂天と得意満面の英語表記の違い

有頂天を英語にすると「ecstatic」「rapt」「raptures」となり、例えば上記の「有頂天になる」を英語にすると「go into raptures」となります。

一方、得意満面を英語にすると「triumphant air」「smugness」となり、例えば上記の「得意満面である」を英語にすると「have a triumphant air」となります。

有頂天の意味

有頂天とは

有頂天とは、得意の絶頂であること、大得意を意味しています。

その他にも、「物事に熱中して夢中になること」の意味も持っています。

表現方法は「有頂天になる」「有頂天になっている」「有頂天に達した」

「有頂天になる」「有頂天になっている」「有頂天に達した」などが、有頂天を使った一般的な言い回しです。

有頂天の使い方

「課長は有頂天で家族の自慢話をしている」「文芸賞を受賞した作家は有頂天になっているようだ」「豪華なホテルに妻は有頂天になっている」「究極のラーメンを称されたら有頂天になるのも無理はない」などの文中で使われている有頂天は、「得意の絶頂であること」の意味で使われています。

一方、「明日のデートで有頂天外になり、人の話も上の空である」「何も手に付かないほどの有頂天ぶりである」「孫の誕生で有頂天になり、約束を失念してしまった」などの文中で使われている有頂天は、「物事に熱中して夢中になること」の意味で使われています。

有頂天とは、物事が上手くいった喜びで得意になっていたり、夢中になっているさまを意味する言葉です。有頂天という言葉自体にネガティブな意味はありませんが、上記の「有頂天ぶり」のように、大得意となって舞い上がっている様子を皮肉めいて表すこともあります。

有頂天の語源

有頂天という言葉の語源は、仏教用語に由来します。有頂天とは、仏教で色界の中で最も高い天である「色究竟天」のことや、無色界の中で最上天である「非想非非想天」のことです。これらの最上天に登りつめることの意味で、「有頂天」という言葉が広く一般に使われるようになりました。

「有頂天外」の意味

上記の例文にある「有頂天外」とは、有頂天よりさらに高く外に出る意味から、これ以上ないというほど大喜びすることを表す言葉です。また、たいそう喜んで夢中になり、我を忘れる様子を表す時にも用いられています。

有頂天の対義語

有頂天の対義語・反対語としては、元気をなくしてしょげ返りがっかりすることを意味する「垂頭喪気」、期待や希望どおりにならずがっかりすることを意味する「落胆」、期待がはずれてがっかりすることを意味する「失望」などがあります。

有頂天の類語

有頂天の類語・類義語としては、いかにも誇らしげに振る舞うさまや得意げで威勢のよいさまを意味する「意気揚揚」、意気込みが盛んで元気いっぱいなさまを意味する「意気軒昂」などがあります。

得意満面の意味

得意満面とは

得意満面とは、事が望み通りになって満足し、誇らしげなようすが顔面いっぱいにあふれるさまを意味しています。

表現方法は「得意満面の笑み」「得意満面の顔」「得意満面の様子」

「得意満面の笑み」「得意満面の顔」「得意満面の様子」などが、得意満面を使った一般的な言い回しです。

得意満面の使い方

得意満面を使った分かりやすい例としては、「クラスの帰国子女は得意満面に英語を話す」「生徒の反応に先生は得意満面でした」「一位でゴールインした娘は得意満面の笑顔を見せた」「絵を誉められて得意満面でした」などがあります。

その他にも、「子どもが得意満面の顔で自転車を乗り回している」「いかにも得意満面の顔つきで現れた」「自分の武勇伝を得意満面で話し始めた」「大会優勝を果たし、監督は得意満面の様子でした」などがあります。

得意満面の「得意」は、自分の思いどおりになって満足していることや誇らしげなことです。顔いっぱいを表す「満面」と組み合わさり、得意満面とは、事が思いどおりに運んで誇らしさが顔全体に表れるさまを意味する四字熟語です。

得意満面という言葉は誇らしげな表情を表しますが、使い方によってはネガティブな意味になることがあります。自慢げであったり、優越感が溢れ出ているというニュアンスがあるので、使い方には注意しましょう。

得意満面の対義語

得意満面の対義語・反対語としては、元気をなくし落ちこむことや勢いが消えうせることを意味する「意気消沈」、意気込みや元気がくじけ弱ることを意味する「意気阻喪」などがあります。

得意満面の類語

得意満面の類語・類義語としては、喜びの表情が心の中で包みきれず顔じゅうに溢れ出るさまを意味する「喜色満面」、誇らしげな顔つきを意味する「得意顔」、うまくやったという顔つきを意味する「したり顔」、自らの功を誇り「どうだ」と自慢している顔を意味する「どや顔」などがあります。

有頂天の例文

1.英語の発音をネイティブの先生に褒められて、息子は有頂天になっている。
2.昨夜、私は居酒屋で酔ってしまい、子どもの自慢話を有頂天で話していたようだ。
3.テスト初日の出来で落ち込む必要はないですし、有頂天になるのも危険です。
4.バンド活動に有頂天になっている娘は、学業を疎かにしているので心配です。
5.憧れの先輩から声をかけられて有頂天になるあまり、授業は上の空でした。
6.意中の人から相談があると食事に誘われ有頂天になっていたが、僕の背格好が彼氏と同じため彼にプレゼントする服のサイズ合わせに付き合わされただけだった。
7.入社3年で新規事業部の責任者に抜擢され有頂天になっていたが、蓋を開けてみれば、箸にも棒にもかからない引き取り手のない社員を寄せ集めた部署だった。
8.バレンタインデーにチョコレートをたくさんもらった次男は有頂天になっているようだが、そういうことにまったく縁のない長男が少し心配になってしまった。
9.男はちょっとハイテンションで会見に臨んでいたが、苦節20年で芥川賞を受賞することができたのだから有頂天になるもの無理はないだろう。
10.上司は有頂天で自慢話をしているが、気持ちよくなっているのは自分だけで、周りの人たちからは嫌味に映っていたことだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、大得意であるさま、夢中になり他をかえりみないさまを表現したい時などが挙げられます。

例文3の「有頂天になる」とは、得意になって天狗になる様子を表しています。例文5の「有頂天になる」は、いい気になって喜びに我を忘れるさまを表しています。どちらもネガティブな意味で使われています。

得意満面の例文

1.苦手な英語のテストで満点をとった息子は、得意満面で帰ってきた。
2.県大会の切符を手にした先輩は、得意満面の表情を浮かべている。
3.歩き始めた赤ちゃんの得意満面な顔をカメラにとらえようと、シャッターチャンスを狙っています。
4.ひとり得意満面の笑みを浮かべる彼に、その理由を聞いてみました。
5.覚えたてのマジックを成功させた友人は、得意満面で舞台から降りてきた。
6.客先でのプレゼンを終えた後、客先から是非君で進めてもらいたいと返事を貰った時の僕は、さぞや得意満面の顔をしていただろう。
7.ピアノコンクールで、ほぼノーミスで最後まで情感豊かに演奏した娘は、舞台袖で先生に拍手で迎えられ得意満面の表情を見せていた。
8.大人たちがスマートフォンの使い方に四苦八苦しているの一方で、子どもたちは得意満面の様子で使いこなしています。
9.妻は初めて撮った写真をプロの方に褒められて得意満面なのはいいが、調子に乗って写真家になるなんて言い出さないことを願っている。
10.部長は酔っぱらうと必ず武勇伝を得意満面で話し始めるのですが、部下たちはまた始まったという表情で適当に相槌していました。

この言葉がよく使われる場面としては、得意な気持ちが顔いっぱいにあふれることを表現したい時などが挙げられます。

得意満面という言葉は、顔の表情を表します。例文1の「得意満面で帰ってきた」は得意満面の顔つきで帰ってきたこと、例文5の「得意満面で舞台から降りてきた」は得意満面の表情で舞台から降りてきたことを表しています。

有頂天と得意満面という言葉は、どちらも「得意になっているさま」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、得意になっている様子を表現したい時は「有頂天」を、得意になっている顔の表情を表現したい時は「得意満面」を使うようにしましょう。

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