似た意味を持つ「月極」(読み方:つきぎめ)と「月額」(読み方:げつがく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「月極」と「月額」という言葉は、どちらも「月単位であること」を表しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
月極と月額の違い
月極と月額の意味の違い
月極と月額の違いを分かりやすく言うと、月極とは月ごとの契約、月額とは月ごとの料金という違いです。
月極と月額の使い方の違い
一つ目の月極を使った分かりやすい例としては、「職場の近くに月極駐車場を借りました」「全国の月極や定期利用駐車場を検索できるサイトです」「家電家具付きの月極アパートを探しています」「新聞の月極購読料が値上がりした」などがあります。
二つ目の月額を使った分かりやすい例としては、「月額固定料金制のアプリをダウンロードした」「月額980円で音楽聴き放題のサービスです」「社会保険料を更新するためには月額変更届が必要です」「月額4000円で英語のレッスンが受講できます」などがあります。
月極と月額の使い分け方
月極と月額という言葉は、どちらも一ヵ月単位であるさまを表しますが、意味や使い方には大きな違いがあります。
月極とは、一ヵ月を単位として契約などを決めることを意味します。よく目にする「月極駐車場」は、賃料などの条件が定められた月単位で借りられる有料駐車場のことです。駐車場の他にも、「新聞の月極購読料」のように新聞などの月単位での契約に関して使うことが出来ます。
月額とは、一ヵ月あたりの金額を意味します。ひと月あたりの契約の金額のことであり、例えば上記の「月額4000円」は、月極の料金は4,000円であると捉えることが出来ます。
つまり、月極は月単位の契約形態のことであり、月額は一ヵ月に支払う金額であることが、二つの言葉の明確な違いになります。
月極と月額の英語表記の違い
月極を英語にすると「monthly contract」「paying by the month」「lunar pole」となり、例えば上記の「月極駐車場」を英語にすると「monthly parking」となります。
一方、月額を英語にすると「monthly sum」「monthly cost」となり、例えば上記の「月額固定料金」を英語にすると「fixed monthly cost」となります。
月極の意味
月極とは
月極とは、1か月を単位として契約などをきめることを意味しています。
月極の読み方
「月極」は「つきぎめ」と読みます。誤って「げっきょく」と読まないようにしましょう。また、正式には「月極め」と送り仮名をふりますが、「月極」と送り仮名を省略する方が一般的です。
月極の使い方
月極を使った分かりやすい例としては、「引っ越し先に近い月極駐車場を探しています」「バイクの月極や定期利用駐車場をご紹介いたします」「月極駐車場検索サイトを利用して契約しました」「月極のベビーシッターを依頼する」などがあります。
その他にも、「この辺りの月極駐車場の相場を教えてください」「月極駐車場を借りて車庫証明を取ろうと思います」「月極駐車場を地図から探すアプリです」「スポーツジムの月極ロッカーを利用しています」などがあります。
月極とは、 一ヵ月にいくらと決めて契約することです。月極という言葉の「極」は、現在は「きわめる」という意味で使われていますが、昔は「とりきめる」という意味で使っていました。その名残りで、月単位で決めることを「月極」「月極め」と書くようになりました。
「月極駐車場」の意味
上記の例文にある「月極駐車場」とは、一ヵ月単位の契約である駐車場のことです。駐車場代は一ヵ月ごとに支払います。
月極の類語
月極の類語・類義語としては、自分の物の使用を認め相手から賃金支払ってもらう契約を意味する「賃貸借」、賃貸しや賃借りを意味する「レンタル」、機械や設備などの賃貸を意味する「リース」などがあります。
月額の意味
月額とは
月額とは、1か月あたりの金額を意味しています。
月額の読み方
月額は「げつがく」と読みます。誤って「つきがく」などと読まないようにしましょう。また、月額は読み方は二通りあり、「げつがく」のほかに「つきびたい」とも読みますが、「つきびたい」と読むと別の意味になり、馬の毛色の名を表します。
月額の使い方
月額を使った分かりやすい例としては、「月額500円でアニメ見放題のサービスです」「標準報酬月額に含まれるものは何ですか」「下記の月額表をご確認ください」「この月額変更届の提出先は管轄の年金事務所です」などがあります。
その他にも、「月額給与額には基本給だけでなく諸手当も含まれます」「月額変更届をダウンロードする」「月額変更届の記入例はこちらです」「標準報酬月額を算定する」「月額基本料金が割引になるキャンペーン中です」などがあります。
月額とは、ひと月あたりの金額や、毎月の決まっている金額を意味します。インターネットの接続料金や携帯電話の通信通話の料金などで「月額3000円」のように、利用時間や通信量に関わらず利用料金が月単位で一定額であることを表します。
「標準報酬月額」の意味
上記の例文にある「標準報酬月額」とは、厚生年金保険料や健康保険料といった社会保険料を算定する時の基準となる額のことです。4月から6月の3ヶ月間の給与平均に基づいて決定されます。
「月額駐車場」は誤り
月額の誤った使い方には「月額駐車場」があります。正しくは「月極駐車場」であり、一ヵ月単位で賃貸される有料駐車場のことです。
月額の対義語
月額の対義語・反対語としては、実際に必要とする金額や実際に使った金額を意味する「実額」、利用時間やデータ通信量に応じて課金することを意味する「従量制」などがあります。
月額の類語
月額の類語・類義語としては、1年分の額を意味する「年額」、全部の金額や総額を意味する「全額」、一定の金額や決まった額を意味する「定額」、商品の予約支払いや雑誌などの定期購読を意味する「サブスクリプション」などがあります。
月極の例文
この言葉がよく使われる場面としては、一ヵ月を単位として契約などをきめることを表現したい時などが挙げられます。
例文1から例文4にあるように、月極という言葉は駐車場の契約形態として使われることが多い言葉です。例文5のように、新聞購読や、アパート賃貸、レンタルロッカーなどに関しても使われることがあります。
月額の例文
この言葉がよく使われる場面としては、一ヵ月当たりの金額、毎月の決まっている金額を表現したい時などが挙げられます。
例文4にある「サブスク」と「月額制」の違いは、「サブスク」は商品やサービスの顧客満足を意識したビジネスに対して使われ、「月額制」は商品やサービスの使用を目的としたビジネスに使われる点にあります。
月極と月額という言葉は、どちらも「ひと月単位であること」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、ひと月単位の契約を表現したい時は「月極」を、ひと月あたりの金額を表現したい時は「月額」を使うようにしましょう。