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【克己心】と【自制心】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「克己心」(読み方:こっきしん)と「自制心」(読み方:じせいしん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「克己心」と「自制心」という言葉は、どちらも「自分の欲望を抑える意志」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




克己心と自制心の違い

克己心と自制心の意味の違い

克己心と自制心の違いを分かりやすく言うと、克己心とは目標をもって欲望に打ち勝つ意志を表し、自制心とは自分の欲望を制御する意志を表すという違いです。

克己心と自制心の使い方の違い

一つ目の克己心を使った分かりやすい例としては、「克己心がある人ならば、きっと成功するだろう」「目標達成には克己心が必要です」「英語弁論の金賞受賞は克己心のたまものです」「座右の銘を克己心とする有名人は数多くいます」などがあります。

二つ目の自制心を使った分かりやすい例としては、「誰しも自制心を失うことはあるでしょう」「性格診断によると私は強い自制心を持っているようだ」「自制心の鍛え方が知りたいです」「子どもの自制心を育てる習い事はありますか」などがあります。

克己心と自制心の使い分け方

克己心と自制心という言葉は、どちらも自分自身の感情や欲望を抑える精神力を表し、ほぼ同じ意味を持ちますが、厳密な意味や使い方には違いがあります。

克己心とは、自分自身の欲望や邪念を抑制し、目標に向かって突き進む意思のことです。座右の銘にも用いられており、成功のために自らの弱い心に打ち勝つという「克己心」を戒めの言葉とするアスリートや有名人もいます。

自制心とは、自分の感情や欲望をコントロールする力を意味します。例えば、甘い物を食べたいけれど太りたくないから我慢しよう、ゲームを続けたいけれど明日の仕事のために止めて寝よう、という欲望を制御することです。

つまり、克己心という言葉には自分の欲に打ち勝つというニュアンスがあり、自制心には自分の欲を制御するニュアンスがあります。克己心と自制心を比べると、克己心の方が、何かを行おうとする気力を含んだ表現だと言えるでしょう。

克己心と自制心の英語表記の違い

克己心を英語にすると「the spirit of self‐denial」「possession」となり、例えば上記の「克己心がある」を英語にすると「have a self-denying spirit」となります。

一方、自制心を英語にすると「self-control」「willpower」となり、例えば上記の「自制心を失う」を英語にすると「lose self‐control」となります。

克己心の意味

克己心とは

克己心とは、自己にうちかつ心、欲望を抑制しようとする意志を意味しています。

克己心の読み方

克己心の読み方は、「こっきしん」です。誤って「かっこしん」「かつみごころ」などと読まないようにしましょう。

表現方法は「克己心が強い」「克己心を培う」「克己心を養う」

「克己心が強い」「克己心を培う」「克己心を養う」などが、克己心を使った一般的な言い回しです。

克己心の使い方

克己心を使った分かりやすい例としては、「ストイックに仕事に打ち込む彼には克己心がある」「塾で受験に対する克己心が鍛えられました」「厳しい環境の帯広で克己心を培いました」「克己心はビジネスにも役立ちます」などがあります。

その他にも、「克己心を座右の銘とする有名人はたくさんいます」「厳しい克己心で英語の勉強を続けました」「克己心に関する名言を紹介します」「克己心を座右の銘に、目標に向かって頑張ります」などがあります。

克己心の「克己」とは、己に克(か)つことであり、自分の欲望や邪念に打ちかつことを表します。気持ちや精神を表す「心」と結びつき、克己心とは、自分の欲望を抑えながら目標に向かって突き進む強い気持ちを意味します。

克己心の語源

克己心という言葉の語源は、孔子の教えを記した「論語」に由来します。この中に「克己復礼」と記されており、己の欲望に打ち勝って礼儀を守ることを表しました。この四字熟語が、克己心の語源と考えられています。

克己心と似たニュアンスを持つことわざ

克己心と似たニュアンスを持つことわざには、「石の上にも三年」があります。冷たい石の上でも三年間座り続ければ暖まることから、たとえ辛くても辛抱強く頑張れば、やがて報われることを表すことわざです。

克己心の対義語

克己心の対義語・反対語としては、勝手気ままで締まりのないことを意味する「放埒」、人の行いや態度などにしまりがなくだらしないことを意味する「自堕落」などがあります。

克己心の類語

克己心の類語・類義語としては、何かをやり抜こうとする意志の力を意味する「精神力」、物事をやりとおすたくましい精神を意味する「根性」、何かを行おうとする精神力を意味する「気力」、がんばる気力や根性を意味する「ガッツ」などがあります。

自制心の意味

自制心とは

自制心とは、自分自身の欲望や感情をコントロールする力を意味しています。

表現方法は「自制心を保つ」「自制心を鍛える」「自制心がない」

「自制心を保つ」「自制心を鍛える」「自制心がない」などが、自制心を使った一般的な言い回しです。

自制心の使い方

自制心を使った分かりやすい例としては、「自制心を高める方法はありますか」「時間の使い方で自制心があるかが分かります」「自制心がある人はヒステリックになりません」「簡単に自制心を鍛える方法はありますか」などがあります。

その他にも、「自制心がないまま大人になってしまった」「あなたの自制心の強さを診断しましょう」「自制心がない生徒は英語のラジオ講座が続けられません」「自制心が弱いと生活が乱れてしまいます」などがあります。

自制心の「自制」とは、自分を制することであり、自己の感情や欲望を抑えることを意味します。意志や精神力を表す「心」と結びつき、自制心とは、自分自身の感情や欲望などをうまく抑えたりコントロールできる精神力を意味します。

自制心は、日常生活でもビジネスシーンでも大事な精神力とされています。日常生活において自制心があれば、洋服の衝動買いがなくなったり、ダイエット中に食べ過ぎることはありません。ビジネスの場でも、会議で感情的に声を荒げることはなく、パワハラ上司に逆ギレすることもないでしょう。

自制心の対義語

自制心の対義語・反対語としては、何の規律もなく勝手にしたいことをすることを意味する「放縦」、勝手気ままに振る舞うことや生活態度に節度がないことを意味する「放逸」などがあります。

自制心の類語

自制心の類語・類義語としては、欲望を理性の力によって秩序のあるものとすることを意味する「節制」、辛いことや苦しいことを我慢することを意味する「辛抱」、自分の感情を制御することや他人の心を自分の意のままに操ることを意味する「マインドコントロール」などがあります。

克己心の例文

1.克己心が強い人は、目標を定めたら、その目標を達成するための努力を惜しみません。
2.規則正しい時間の使い方ができる人は、克己心が強い傾向にあります。
3.今は英語が苦手でも、克己心があれば海外留学を有意義なものにすることが出来るでしょう。
4.私の座右の銘は克己心です。自分の欲望に負けず、目標に向かって努力したいです。
5.一流のアスリートたちは、克己心を高めるような名言をいくつも残しています。
6.天才肌というと努力しなくても何でもできてしまう、克己心などみじんもないタイプの人だと考えがちですが、それは全く違います。
7.この仕事は並大抵の努力をしなければ成功しないが、君のように克己心がある人ならば、きっと成功するだろう。
8.いくらすばらしい目標を立てたとしても、目標達成には克己心が必要ですから、多くの人たちは脱落するでしょうね。
9.彼は外国生まれでもないし留学したこともないのに、英語のスピーチコンテストで優勝したのだから克己心のたまものだろう。
10.克己心を養うために瞑想を毎朝行っているおかげで、普段の仕事でもだいぶ心を落ち着かせて行うことができるようになりました。

この言葉がよく使われる場面としては、自分の欲望や邪念を制し、目標を目指して邁進しようとする強い心持ちを表現したい時などが挙げられます。

例文4にあるように、克己心は座右の銘にもなる言葉です。また、社訓や校訓、スローガンなどにも用いられています。

自制心の例文

1.自制心が強い女性は、恋愛に溺れることはなく仕事もプライベートも充実させることが出来ます。
2.普段のお金の使い方で、その人に自制心があるのかどうか分かるものです。
3.自制心が低い人は、目標があっても努力できなかったり、やるべき事ができなかったりします。
4.保育における自制心とは、思い通りにならなくても我慢できる力を育むことです。
5.大人になってから自制心を鍛えることは、子どもに比べてハードルが高くなるでしょう。
6.アスリートには、相手の挑発には乗らないという強い自制心が必要です。今では、自制心を保つためのアンガーマネジメントという考え方が重要視されています。
7.私は自制心がないから、お菓子があれば全部食べてしまうし、暇ならソーシャルゲームをして時間を無駄遣いしてしまうのだろう。
8.同僚の中には在宅ワークの方がいいという人がいるが、私は自制心に自信がないので、少し怠けてしまうかもしれません。
9.私は妻から、あなたは自制心がないからもしクレジットカードなんてもたらせたら、使いたいだけ使ってしまうと言われている。
10.登山の参加者には小学生もいたが、グズグズと不満を言うこともないので、なんと自制心の強い子供だろうと感心していた。

この言葉がよく使われる場面としては、自分自身の感情や欲望などをうまく抑えたりコントロールしたりする気持ちを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文3にあるように、自制心はその有無だけでなく、「自制心が強い」「自制心が弱い」「自制心が高い」「自制心が低い」など、どの程度あるかで表現することも多くあります。

克己心と自制心という言葉は、どちらも「感情や欲望を自分で抑えること」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、高い目標をもって欲望に打ち勝つことを表現したい時は「克己心」を、自分の感情をコントロールすることを表現したい時は「自制心」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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