似た意味を持つ「郷に入れば郷に従え」(読み方:ごうにいればごうにしたがえ)と「郷に入っては郷に従え」(読み方:ごうにいってはごうにしたがえ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「郷に入れば郷に従え」と「郷に入っては郷に従え」という言葉は、どちらもその土地に住むにはそこの風俗や習慣に従うのが処世の術であることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「郷に入れば郷に従え」と「郷に入っては郷に従え」の違い
「郷に入れば郷に従え」と「郷に入っては郷に従え」の意味の違い
「郷に入れば郷に従え」と「郷に入っては郷に従え」の違いを分かりやすく言うと、「郷に入れば郷に従え」は辞書に載っていない、「郷に入っては郷に従え」は辞書に載っているという違いです。
「郷に入れば郷に従え」と「郷に入っては郷に従え」の使い方の違い
一つ目の「郷に入れば郷に従え」を使った分かりやすい例としては、「体育会系の部活では郷に入れば郷に従えがとても大切だ」「郷に入れば郷に従えなので冠婚葬祭はその土地のやり方に従った方がいいだろう」などがあります。
二つ目の「郷に入っては郷に従え」を使った分かりやすい例としては、「新しいサッカーチームのに入ったのであれば郷に入っては郷に従えを実行するのがいいだろう」「郷に入っては郷に従えを行っているうちにこの会社の習慣にも慣れてきました」などがあります。
「郷に入れば郷に従え」と「郷に入っては郷に従え」の使い分け方
「郷に入れば郷に従え」と「郷に入っては郷に従え」はどちらもその土地に住むにはそこの風俗や習慣に従うのが処世の術であることを意味しており、大きな違いはありません。
あえて違いを挙げるならば、「郷に入れば郷に従え」は辞書に載っていないのに対して、「郷に入っては郷に従え」は辞書に載っているという点です。
ただし、「郷に入れば郷に従え」は辞書に載っていなくても、「郷に入っては郷に従え」の言い換えとして使用しても問題ないとされているので、基本的に好きな方を使っていいと覚えておきましょう。
「郷に入れば郷に従え」と「郷に入っては郷に従え」の英語表記の違い
「郷に入れば郷に従え」も「郷に入っては郷に従え」を英語にすると「When in Rome do as the Romans do」(ローマではローマ人のするようにせよ)です。この英語が生まれたのは、4世紀のミラノ司教である聖アンブロジウスによるラテン語の成句を英訳したことと言われています。
「郷に入れば郷に従え」の意味
「郷に入れば郷に従え」とは
「郷に入れば郷に従え」とは、その土地に住むにはそこの風俗や習慣に従うのが処世の術であることを意味しています。
「郷に入れば郷に従え」の読み方
「郷に入れば郷に従え」の読み方は「ごうにいればごうにしたがえ」です。誤って「ごうにはいればごうにしたがえ」などと読まないようにしましょう。
「郷に入れば郷に従え」の使い方
「郷に入れば郷に従え」を使った分かりやすい例としては、「郷に入れば郷に従えなので、四川へ旅行した時はまず四川料理を食べた方がいいだろう」「新しい土地では郷に入れば郷に従えの気持ちを忘れてはいけません」などがあります。
「郷に入れば郷に従え」はその土地に住むにはそこの風俗や習慣に従うのが処世の術であること、簡単に言うならば新しい場所へ行ったらそこの習慣に従った方が良いということを意味することわざです。
ことわざとは、古くから言い伝えられてきた教訓または風刺の意味を含んだ短い言葉のことを意味しています。
「郷に入れば郷に従え」は新しい土地だけではなく、新しく入ったコミュニティやグループ、就職先や転職先などの新しい職場のような、新しい社会集団に入った時にも使うことが可能です。
この新しい社会集団にスムーズにも溶け込むためにも、「郷に入れば郷に従え」を実行することはとても大切となっています。
「郷に入れば郷に従え」の語源
「郷に入れば郷に従え」の語源は中国のことわざ「入郷随俗」です。「入郷随俗」とは「郷に入れば郷に従え」と同じ意味を持っており、中国禅宗の歴史書『五灯会元』に記載されていました。
また、鎌倉時代から明治時代中期頃まで日本の初等教育で使われていた『童子教』の中に、「入郷而従郷、入俗而随俗」という一文があり、日本に広まったと言われれています。
「郷に入れば郷に従え」の類語
「郷に入れば郷に従え」の類語・類義語としては、勢力や権力のある者には逆らわないほうが得であることを意味する「長い物には巻かれよ」、たとえ理不尽に感じてもその土地のしきたりや習慣に従って生活するにこしたことはないことを意味する「所の法に矢は立たぬ」などがあります。
「郷に入っては郷に従え」の意味
「郷に入っては郷に従え」とは
「郷に入っては郷に従え」とは、その土地に住むにはそこの風俗や習慣に従うのが処世の術であることを意味しています。
「郷に入っては郷に従え」の読み方
「郷に入っては郷に従え」の読み方は「ごうにいってはごうにしたがえ」です。誤って「ごうにはいってはごうにしたがえ」などと読まないようにしましょう。また、「郷に行っては郷に従え」と表記するのは間違いです。
「郷に入っては郷に従え」の使い方
「郷に入っては郷に従え」を使った分かりやすい例としては、「郷に入っては郷に従えなので海外旅行した時は現地の食べ物を食べるようにしている」「郷に入っては郷に従えを実行しないとのけ者にされる可能性があるので気を付けよう」などがあります。
「郷に入っては郷に従え」はその土地に住むにはそこの風俗や習慣に従うのが処世の術であること、簡単に言うならば新しい場所へ行ったらそこの習慣に従った方が良いということを意味することわざです。
「郷に入っては郷に従え」は新しい土地だけではなく、新しく入ったコミュニティやグループ、就職先や転職先などの新しい職場のような、新しい社会集団に入った時にも使うことが可能です。
この新しい社会集団にスムーズにも溶け込むためにも、「郷に入っては郷に従え」を実行することはとても大切となっています。
「郷に入っては郷に従え」の類語
「郷に入っては郷に従え」の類語・類義語としては、嘘は罪悪ではあるが良い結果を得る手段として時には必要であることを意味する「嘘も方便」、よその国に入ったらまず禁止されている事柄を確認した方がいいことを意味する「国に入ってはまず禁を問え」などがあります。
「郷に入れば郷に従え」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、その土地に住むにはそこの風俗や習慣に従うのが処世の術であることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「郷に入れば郷に従え」は新しい場所へ行ったらそこの習慣に従った方が良いということを意味する言葉です。
「郷に入っては郷に従え」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、その土地に住むにはそこの風俗や習慣に従うのが処世の術であることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「郷に入っては郷に従え」は新しい場所へ行ったらそこの習慣に従った方が良いということを意味する言葉です。
「郷に入れば郷に従え」と「郷に入っては郷に従え」はどちらもその土地に住むにはそこの風俗や習慣に従うのが処世の術であることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、大きな違いはないので好きな方を使って問題ないでしょう。