【応じる】と【応ずる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文
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似た意味を持つ「応じる」(読み方:おうじる)と「応ずる」(読み方:おうずる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「応じる」と「応ずる」という言葉は、どちらも状況や変化に合わせること、呼びかけに反応することを意味するという共通点があり、使う場面は少し違いますが混同して使われる傾向があります。



応じると応ずるの違い

応じると応ずるの意味の違い

応じると応ずるの違いを分かりやすく言うと、辞書に載っている現代風の読み方か、古い読み方かの違いです。「応じる」と「応ずる」は、どちらも同じ意味を持つ言葉で、現代では「応じる」の方を一般的な読み方として使用しています。

応じると応ずるの使い方の違い

一つ目の応じるを使った分かりやすい例としては、「値下げ交渉に応じる」「情報開示に応じる」「むちゃ振りに応じる」「要求に応じる」「取引に応じる」「説得に応じる」などがあります。

二つ目の応ずるを使った分かりやすい例としては、「質問に応ずる」「能力に応ずる教育を受けさせる」「論争に応ずるつもりはない」「生活相談に応ずる」などがあります。

応じると応ずるの2つが存在する理由

なぜ、応「じる」と応「ずる」という二種類の語尾が存在するのか。これは、日本語の口語文法と文語文法の決まりによる違いがあるからです。口語文法とは、しゃべり言葉のことで、文語文法とは、文章で書く際の言葉という意味です。

これらの日本語文法には「活用法」という考え方があります。活用法とは、文章の流れによって単語の語尾を違和応のないように変えることを意味します。

まさしく「応じる」「応ずる」のように、最初の言葉は同じであっても語尾が違う言葉が存在するのは、活用法によって文脈に合うかたちで語尾が変えられているからです。

応じる、応ずるという言葉は「サ行変格活用」という活用法によって、語尾を変えています。サ行変格活用では、文章の流れによって語尾をサ行の言葉である「さしすせそ」を元にして変えていきます。

「応じる」「応ずる」という言葉の場合、「応」という先頭の言葉はそのままに、語尾を「未然形:じ」「連用形:じ」「終止形:じる・ずる」「連体形:じる・ずる」「仮定形:じれ・ずれ」「応令形:じろ・じよ・ぜよ」という風に変化させます。

語尾の変化の形である未然形や連用形などの名称は、その言葉がどのような文脈で使われているかの形のことを指しています。例えば「未然形」というのは「まだそうなってはいない」という意味を持ち、否定形と一緒に使われます。

つまり、応じるの未然形の表現は「応じない」となります。変化しない先頭の「応」に未然形の「じ」をつけて、最後に否定形の「ない」を付けた形です。

このように、日本語には、様々な文法上の決まりがあります。「応じる」「応ずる」というのは、両方ともこの文法で言うところの「終止形」です。

終止形というのは、言い切りの形という意味があります。文章ではなく、ひとつの単語として使う際には終止形を使います。

応じると応ずるの使い分け方

「応」の終止形には「じる」と「ずる」の二種類があります。これが「応じる」と「応ずる」の違いです。二種類の語尾がある場合、どちらを使っても間違いではありませんが、どちらか一方が、一般的に使われているものであることがほとんどです。

「応」の場合、辞書に記載されているのは「応じる」という言葉です。こちらが、現代では一般的に使用されている言葉であり、「応ずる」というのは古い言い方になります。

しかし、意味に違いはありませんし、どちらも文法的には使えるものですので、個々人の好みや文章の前後の文脈などを考えて、自由に使い分けが出来るものであると言えます。

応じるの意味

応じるとは

応じるとは、状況や変化に合わせること、呼びかけに反応することを意味しています。

表現方法は「要求に応じる」「相談に応じる」「目的に応じる」

「要求に応じる」「相談に応じる」「目的に応じる」などが、応じるを使った一般的な言い回しです。

応じるの使い方

応じるを使った分かりやすい例としては、「このたび最終合意に応じることとなった」「歩いていたらテレビ局の取材に応じることになった」「包括的な議論に応じる」「退職金が上乗せされる早期退職に応じる」「環境に応じる力を養う」などがあります。

その他にも、「心理状態に応じて次の行動を考える」「状況に応じて次の一手を出す」「場に応じた服装でお願います」「状況に応じた働きが求められる」「ご依頼には応じかねます」「マンションの契約更新に応じざるを得ない」などがあります。

応じるの対義語

応じるの対義語・反対語としては、相手の言い分を拒否することを意味する「拒む」があります。

応じるの類語

応じるの類語・類義語としては、よく理解せずに受け入れることを意味する「鵜呑みにする」、人を迎え入れたいすることを意味する「受け入れる」、判断することを意味する「認める」、働きかけに応じることを意味する「応える」などがあります。

応じるの応の字を使った別の言葉としては、変化に合わせて変わることを意味する「応化」、呼びかけに答えることを意味する「応答」、環境の変化に合わせることを意味する「適応」、状況に合わせて素早く行動することを意味する「即応」などがあります。

応ずるの意味

応ずるとは

応ずるとは、応じるという言葉の少し古い言い方を意味しています。応ずるというのは「応ず」という言葉のサ行変格活用の終止形です。

表現方法は「年数に応ずる」「個に応ずる」「予算に応ずる」

「年数に応ずる」「個に応ずる」「予算に応ずる」などが、応ずるを使った一般的な言い回しです。

応ずるの使い方

応ずるを使った分かりやすい例としては、「年数に応ずる費用を支払う」「個に応ずる場を提供します」「予算に応ずる必要がある」などがあります。

応ずるは辞書に載っていない

意味としては、応じると全く同じものであり、文章の前後の文脈などによって使い分けることが出来るものです。辞書には「応じる」は載っていても、「応ずる」という言葉は載っていないことが多く、応ずるは現代語よりも少し古い表現です。

しかし、意味は同じであるので、「応じる」「応ずる」のどちらを使っても間違いではありません。古風な雰囲気を出したい時などには、あえて「応ずる」という言葉を使うのも良いでしょう。

他にも、例えば「応ず」という言葉の応令形を考えてみると、現代風の言い方であれば「応じろ」となりますが、古風な言い回しになると「応じよ」または「応ぜよ」となります。

この「応じよ」「応ぜよ」と同じ雰囲気を持つのが「応ずる」であると考えると、わかりやすいでしょう。

応じるの例文

1.説得に応じることによって、この先の立場がどう変わるのか知りたい。
2.取引先からの値下げ要求に応じる方針が社内で議決された。
3.尊敬する父からの言葉であるならば、私はそれに応じる必要がある。

この言葉がよく使われる場面としては、状況や変化に合わせること、呼びかけに反応することを表現で表したい時などが挙げられます。

「応じる」という言葉は日常生活でも、ビジネスシーンでも多く使われる言葉なので馴染みがある人も多いことでしょう。

応ずるの例文

1.顧客からの苦情に応ずることができるサポート体制を整備する必要がある。
2.どんなに忙しくても部下の質問に応ずることを心がけている。
3.この店舗の成功要因は、日々変化する顧客からの需要に応ずる商品配置であった。

この言葉がよく使われる場面としては、応じるという言葉を少し古風な表現で表したい時などが挙げられます。

上記の例文を見れば分かる通り、「応ずる」を「応じる」に置き換えても文章としての問題は全くありません。

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