【謙譲語】と【尊敬語】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「謙譲語」(読み方:けんじょうご)と「尊敬語」(読み方:そんけいご)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「謙譲語」と「尊敬語」という言葉は、どちらも他人に敬意を払う際に使われる言葉であるという共通点があり、本来の意味は違いますが混同して使われる傾向があります。




謙譲語と尊敬語の違い

謙譲語と尊敬語の意味の違い

謙譲語と尊敬語の違いを分かりやすく言うと、自分が一歩下がって相手を高めることか、相手を持ちあげることで自分の立ち位置を下げることかの違いです。

また、行動をしている主体の違いもあります。行動しているのが自分の場合は「謙譲語」、行動しているのが相手の場合は「尊敬語」となります。

謙譲語と尊敬語の見分け方

謙譲語とは、敬語の一種です。敬語とは、目上の人や立場が上の人に対して使う丁寧な言葉のことです。謙譲語というのは、自分や自分の行動を、相手よりも下げることで、必然的に相手を高めるという言葉です。

階段を想像してみてください。階段の同じ段に立っているAさんとBさんがいるとします。Aさんはそのまま動かず、Bさんが階段を一段おります。

すると、Bさんが階段をおりたことで、Aさん自身は動いていないのに、自然とAさんの方が上に立っているという構図が出来上がります。これが謙譲語です。自分が一歩さがることによって、相手を持ちあげ、相手に対して敬意を表すという意味になります。

謙譲語とは、謙遜(読み方:けんそん)の言葉であると言われています。謙遜というのは、へりくだって相手に立場を譲ることを意味しています。自分のことを控えめに表現することで、相手を高めることが出来ます。

謙譲語を使う場合は、自分や自分側に主導権があります。例えば、自分が相手の方へ向かう場合に「伺います」と表現します。これが謙譲語の表現です。

その他にも「いただきます」や「申し上げます」、「拝見します」などが謙譲語にあたるものです。どれも話し手である自分の側に主導権があるものです。

自分側が行動する、自分側が話し手であるという状態の時に使うのが謙譲語であると覚えておくようにしましょう。

一方、尊敬語とは、謙譲語と同じように敬語の一種です。謙譲語と違い、尊敬語というのは、行動や動作をしているのが自分ではなく、敬うべき相手である時に使われる言葉です。つまり、主導権が相手にある状態で使うのが尊敬語であると言えます。

尊敬語というのは、相手を持ちあげることで自分の立ち位置が自然と下がっている状態を指します。謙譲語と同じように階段で考えてみましょう。階段の同じ段に立っているAさんとBさんがいるとします。

Aさんはそのまま動かず、Bさんが階段を一段のぼります。すると、Bさんが階段をのぼったことで、Aさん自身は動いていないのに、自然とBさんの方が上に立っているという構図が出来上がります。これが尊敬語です。

自分の立ち位置はそのままに、相手を一歩上にあげることを尊敬語と言います。尊敬語とは、話し手である自分自身が、相手の動作や状態などを高めて敬意を表す言葉です。

尊敬語を使う場合、相手に主導権があります。相手の動作や行動を表現するのが尊敬語であると覚えておくようにしましょう。

尊敬語とは、例えば「いらっしゃる」や「めしあがる」などが挙げられます。これはどちらも、相手が「いらっしゃる」状態であり、相手が「めしあがる」状態であると言えます。動いているのは自分ではなく、相手側です。

その他にも言葉を丁寧にするために使う「お」や、「れる」「られる」などを使って「お読みになる」、「お荷物を預けられる」などという風に使われたりします。

やはり、どちらの例文でも、動いているのは自分ではなく相手です。このように、尊敬語では、相手の行動を丁寧に表現します。

謙譲語と尊敬語で、よく混同されてしまう例をいくつか挙げておきます。例えば「行く」という言葉で考えると謙譲語では「伺う」となります。動いているのは自分です。尊敬語では「いらっしゃる」「おいでになる」となります。行動するのは相手側です。

他にも「見る」という言葉で考えると、謙譲語では「拝見する」となりますし、尊敬語では「ご覧になる」などとなります。

行動の主体が自分にあるのか、相手にあるのか。自分が一歩下がっているのか、相手を一段あげているのか。謙譲語と尊敬語には、そういった違いがあるのだと覚えておくようにしましょう。

謙譲語の意味

謙譲語とは

謙譲語とは、自分が一歩下がることで相手を高めることが出来る言葉で、行動の主導権が自分側にある状態を意味しています。

謙譲語とは、自分の行動を相手よりも下の立場として表現することにより、相手への敬意を示します。具体的に挙げてみると「言う」という言葉は「申し上げる」となりますし、「読む」という言葉は「拝読する」などと表現されます。

具体例 謙譲語
言う 申し上げる
読む 拝読する
見る 拝見する
もらう 頂く
聞く 拝聴する
行く 伺う
来る 参る
食べる 頂戴する
会う お目にかかる
知る 存じる
知る 存じる

どの表現も、自分自身の行動について表現している言葉です。このように謙譲語というのは、行動の主導権が自分にある状態の時に使われます。自分の行動について、控えめに表現する言葉であると覚えておくようにしましょう。

謙譲語の類語

謙譲語の「謙」という字を使った言葉としては、控え目で慎ましいことを意味する「謙虚」、相手に対してへりくだった言い方を意味する「謙称」などがあります。

謙譲語の「譲」という字を使った言葉としては、礼儀正しくへりくだった態度をとることを意味する「礼譲」、権利や財産、法律上の地位などを他人にゆずりわたすことを意味する「譲渡」などがあります。

尊敬語の意味

尊敬語とは

尊敬語とは、相手を一段上げることで、自分の立ち位置を下げる言葉で、行動の主体が相手側にある状態を意味しています。

尊敬語とは、相手の行動を自分よりも上の立場として表現することにより、相手への敬意を示します。具体的に挙げてみると「言う」という言葉は「おっしゃる」となりますし、「読む」という言葉は「お読みになる」などと表現されます。

他にも「見る」は「ご覧になる」、「知る」は「ご存知である」、「来る」は「いらっしゃる」や「お越しになる」などのように使われます。

具体例 謙譲語
言う おっしゃる
読む お読みになる
見る ご覧になる
もらう お受け取りになる
聞く お聞きになる
行く 行かれる
来る いらっしゃる
食べる 召しあがる
会う お会いになる
知る ご存知である
知る お知りになる

言葉を丁寧に表現する際に使われる接頭語の「お」という言葉と、文末に「~れる」「~られる」「~なる」などを付けた言葉の組み合わせが多いのが尊敬語の特徴であると言えます。

尊敬語の類語

尊敬語の「尊」という字を使った言葉としては、価値あるものとして大切に扱うことを意味する「尊重」、いばって他人を見下げるような態度をとることを意味する「尊大」などがあります。

尊敬語の「敬」という字を使った言葉としては、あがめ敬うことを意味する「崇敬」、敬意を表して、礼や挙手などをすること意味する「敬礼」、感心して尊敬の念を抱くことを意味する「敬服」などがあります。

謙譲語の例文

1.謙譲語とは、自分が下がることによって相手を上にあげる言葉だそうだよ。
2.留学生に、謙譲語と尊敬語の違いを説明するのは、とても難しい。
3.謙譲語とは「伺います」や「拝見します」などのように、自分の行動について表現するものです。
4.受け取ることを「賜る」と表現したり、謙譲語は特殊な言葉が多いので難しい印象がある。
5.「理解した」ということを謙譲語で表した「承知しました」という言葉は、社会人になってからよく使うようになった。
6.若い子がやたら~させていただきますと言うのは謙譲語なのだろうか。丁寧だとは思うが過剰すぎる気がしないでもない。
7.私はいまだに謙譲語の使い方が曖昧なので、本を買って改めて学び直そうと思っています。
8.息子は国語の授業で謙譲語を習ったらしいので、親の私にもふざけて謙譲語を使って見せていました。
9.謙譲語は自分の動作について使うものであって、相手の動作に使うことは逆に失礼にあたります。
10.謙譲語は日本語だけでなく、韓国語にも見られますので比較してみると面白いと思います。

この言葉がよく使われる場面としては、自分が一歩下がることにより、相手に敬意を表したりする時などが挙げられます。謙譲語を使う場合は、行動の主体が自分の側にあるものです。

自分の行動について、一歩下がった表現をすることにより、相手を高めます。「伺う」「拝読する」「承知する」「賜る」など、特殊な表現が多いのが特徴です。頻繁に使われる表現については、元の意味とあわせて覚えておくようにすると良いでしょう。

尊敬語の例文

1.尊敬語とは、相手を持ちあげることで敬意を表現する言葉です。
2.「お~なる」や「ご~なる」で表現されることが多いのが尊敬語です。
3.尊敬語は、謙譲語に比べれば元の言葉と似ている表現が多いのでわかりやすいかもしれない。
4.社会人になると、尊敬語や謙譲語を日常的にたくさん使うようになるね。
5.社会人になりたての頃、尊敬語や謙譲語についてのマナー講習を受けたよ。
6.友人はおっしゃる通りとか、ご存じでしたらなど会話ですらすらと尊敬語が出てくるのでそれこそ本当に尊敬してしまう。
7.尊敬語は相手を上にして、相手を直接立てる言い方なので、相手が主体の表現になります。
8.私はおっしゃるとかお読みになるとか、尊敬語を聞いているとなぜか鳥肌が立ってしまいます。
9.この答えは「先生が言った」ではなく、尊敬語で「先生がおっしゃった」が正しい表現になります。
10.尊敬語の授業ではまず「お~になる」を学んでから、「召し上がる」などの特定の言葉を学びました。

この言葉がよく使われる場面としては、相手を持ちあげて敬う意味を示す時などが挙げられます。尊敬語を使う場合は、行動の主体が相手側にあるものです。相手の行動について尊敬語を使うと覚えておくようにしましょう。

尊敬語は、謙譲語と比べると元の言葉と似ている表現の多いものです。例えば「読む」という言葉は「お読みになる」となりますし、「帰る」という言葉は「お帰りになる」となります。

謙譲語では「読む」は「拝読する」ですし、「帰る」は「おいとまする」などとなります。謙譲語よりも元の言葉に近いのが尊敬語だと覚えておくのも良いでしょう。「お~なる」や「ご~なる」という組み合わせで表現されることが多いものでもあります。

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