【高じる】と【高ずる】の意味の違いと使い方の例文

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似た意味を持つ「高じる」(読み方:こうじる)と「高ずる」(読み方:こうずる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「高じる」と「高ずる」という言葉は、どちらもその域を超えてエスカレートすることを意味するという共通点があり、使う場面は少し違いますが混同して使われる傾向があります。



高じると高ずるの違い

高じると高ずるの意味の違い

高じると高ずるの違いを分かりやすく言うと、辞書に載っている現代風の読み方か、古い読み方かの違いです。「高じる」と「高ずる」は、どちらも同じ意味を持つ言葉で、現代では「高じる」の方を一般的な読み方として使用しています。

高じると高ずるの使い方の違い

一つ目の高じるを使った分かりやすい例としては、「好きが高じて歯止めが効かなくなった」「趣味が高じて仕事になった」「グルメが高じてお店をオープンした」などがあります。

二つ目の高ずるを使った分かりやすい例としては、「痛みが高ずる前に対処すべきだ」「バッテリーの消耗が高ずる」「夫の束縛が高ずるほど自由が欲しくなる」などがあります。

高じると高ずるの2つが存在する理由

なぜ、高「じる」と高「ずる」という二種類の語尾が存在するのか。これは、日本語の口語文法と文語文法の決まりによる違いがあるからです。口語文法とは、しゃべり言葉のことで、文語文法とは、文章で書く際の言葉という意味です。

これらの日本語文法には「活用法」という考え方があります。活用法とは、文章の流れによって単語の語尾を違和高のないように変えることを意味します。

まさしく「高じる」「高ずる」のように、最初の言葉は同じであっても語尾が違う言葉が存在するのは、活用法によって文脈に合うかたちで語尾が変えられているからです。

高じる、高ずるという言葉は「サ行変格活用」という活用法によって、語尾を変えています。サ行変格活用では、文章の流れによって語尾をサ行の言葉である「さしすせそ」を元にして変えていきます。

「高じる」「高ずる」という言葉の場合、「高」という先頭の言葉はそのままに、語尾を「未然形:じ」「連用形:じ」「終止形:じる・ずる」「連体形:じる・ずる」「仮定形:じれ・ずれ」「高令形:じろ・じよ・ぜよ」という風に変化させます。

語尾の変化の形である未然形や連用形などの名称は、その言葉がどのような文脈で使われているかの形のことを指しています。例えば「未然形」というのは「まだそうなってはいない」という意味を持ち、否定形と一緒に使われます。

つまり、高じるの未然形の表現は「高じない」となります。変化しない先頭の「高」に未然形の「じ」をつけて、最後に否定形の「ない」を付けた形です。

このように、日本語には、様々な文法上の決まりがあります。「高じる」「高ずる」というのは、両方ともこの文法で言うところの「終止形」です。

終止形というのは、言い切りの形という意味があります。文章ではなく、ひとつの単語として使う際には終止形を使います。

高じると高ずるの使い分け方

「高」の終止形には「じる」と「ずる」の二種類があります。これが「高じる」と「高ずる」の違いです。二種類の語尾がある場合、どちらを使っても間違いではありませんが、どちらか一方が、一般的に使われているものであることがほとんどです。

「高」の場合、辞書に記載されているのは「高じる」という言葉です。こちらが、現代では一般的に使用されている言葉であり、「高ずる」というのは古い言い方になります。

しかし、意味に違いはありませんし、どちらも文法的には使えるものですので、個々人の好みや文章の前後の文脈などを考えて、自由に使い分けが出来るものであると言えます。

高じるの意味

高じるとは

高じるとは、その域を超えてエスカレートすることを意味しています。

高じるの使い方

高じるを使った分かりやすい例としては、「景気悪化は高じる一方である」「温暖化が高じて夏の気温が高い」「競争が高じて全体のレベルが上がった」などがあります。

高じるの類語

高じるの類語・類義語としては、伸び広がることを意味する「発展する」、普通の状態を越えることを意味する「度を越す」、激しさが増すことを意味する「激化する」、興奮状態になることを意味する「高ぶる」などがあります。

高じるの高の字を使った別の言葉としては、一番高いことを意味する「最高」、高価であることを意味する「割高」、位が高いことを意味する「高位」、運が良すぎることを意味する「高運」などがあります。

高ずるの意味

高ずるとは

高ずるとは、高じるという言葉の少し古い言い方を意味しています。高ずるというのは「高ず」という言葉のサ行変格活用の終止形です。

高ずるの使い方

高ずるを使った分かりやすい例としては、「動悸が高ずるのを止められない」「国同士の対立が高ずる」「葛藤の度合いは高ずるばかりだ」などがあります。

高ずるは辞書に載っていない

意味としては、高じると全く同じものであり、文章の前後の文脈などによって使い分けることが出来るものです。辞書には「高じる」は載っていても、「高ずる」という言葉は載っていないことが多く、高ずるは現代語よりも少し古い表現です。

しかし、意味は同じであるので、「高じる」「高ずる」のどちらを使っても間違いではありません。古風な雰囲気を出したい時などには、あえて「高ずる」という言葉を使うのも良いでしょう。

他にも、例えば「高ず」という言葉の高令形を考えてみると、現代風の言い方であれば「高じろ」となりますが、古風な言い回しになると「高じよ」または「高ぜよ」となります。

この「高じよ」「高ぜよ」と同じ雰囲気を持つのが「高ずる」であると考えると、わかりやすいでしょう。

高じるの例文

1.職場の上司への苦手意識が高じて、遂に出社できなくなってしまった。
2.ゴールデンウィークの時期は人の動きが高じるため、ホテル代が高くなる傾向がある。
3.人材不足が高じて、優秀な学生の各企業による争奪合戦が繰り広げられている。

この言葉がよく使われる場面としては、その域を超えてエスカレートすることを表現で表したい時などが挙げられます。

しかしながら若い人を中心に「高じる」という言葉を知らない人もいるため、その場合には「激しくなる」や「エスカレートする」といったもう少し一般的な言葉に言い換えてみることをおすすめします。

高ずるの例文

1.現在の状況が高ずると、弊社の財政事情が非常に危うくなってしまう。
2.お隣のママは料理の趣味が高ずるようになった結果、自宅の一室でお料理教室を始められたようだ。
3.読書は高ずるとなかなか深みが見えてきて楽しい趣味となるのでおすすめです。

この言葉がよく使われる場面としては、高じるという言葉を少し古風な表現で表したい時などが挙げられます。

上記の例文を見れば分かる通り、「高ずる」を「高じる」に置き換えても文章としての問題は全くありません。

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