似た意味を持つ「至高」(読み方:しこう)と「最高」(読み方:さいこう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「至高」と「最高」という言葉は、どちらもこの上なく優れていることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
至高と最高の違い
至高と最高の意味の違い
至高と最高の違いを分かりやすく言うと、至高とはこの上なく高いこと、最高とは一番高いことを意味しているという違いです。
至高と最高の使い方の違い
一つ目の至高の分かりやすい例としては、「この道30年の彼の作る和菓子は至高の作品と言えるだろう」「彼女が作ったこのふぐ料理は至高の一品だ」「私にとって頭脳明晰な彼は至高の存在である」などがあります。
二つ目の最高の分かりやすい例としては、「日本最高の山に登山へ行った」「今年の司法試験は最高に難しい」「宝くじで一等が当たったので最高の気分だ」「歌舞伎を初めて観に行ったが最高に面白かった」などがあります。これらは基本的には至高は使いません。
至高と最高の使い分け方
至高と最高はどちらもこの上なく高いという似たような意味なのですが、使い方は微妙に異なります。至高は、簡単な努力では到達出来ない領域へ踏み込んだ人や物へ使うことが多いです。
一方最高は、これ以上優れたものがないと感じた時や、とあるグループの中で最も高いものを表す時に使います。至高より気楽に使える言葉なため、日常生活においては最高を使うことが多いです。
至高と最高の英語表記の違い
至高を英語にすると「supreme」となり、例えば上記の「至高の作品」を英語にすると「Supreme Works」となります。最高を英語にすると「The best」となり、例えば上記の「最高の山」を英語にすると「Best mountain」となります。
至高の意味
至高とは
至高とは、この上なく高く優れていることを意味しています。
表現方法は「至高の一品」「至高の逸品」「至高すぎる」
「至高の一品」「至高の逸品」「至高すぎる」などが、至高を使った一般的な表現方法です。
至高の使い方
至高を使った分かりやすい例としては、「このフランス料理は至高の一品だ」「職人の至高の技で作られた椅子は、とても座り心地が良い」「憧れのスポーツ選手から貰ったサインは私の至高の宝物である」などがあります。
その他にも、「容姿端麗な彼女は私にとって至高の存在だ」「彼の至高の演技を観て私は感動した」など、この上なく高いことを表現したい時に使います。日常生活において使うことはあまりないかもしれません。
「至高至善」の意味
至高を使った言葉としては、「至高至善」(読み方:しこうしぜん)があります。「至高至善」とは人間生活において、道徳的に最も正しいこと実現していくとともに、最大の幸福をも実現していくことを意味しています。
至高の対義語
至高の対義語・反対語としては、等級・程度が水準より劣っていることを意味する「劣等」、この上なく悪いことを意味する「至悪」、物事やり方が巧みではなく、手際は悪いことを意味する「下手」などがあります。
至高の類語
至高の類語・類義語としては、極限・極致に達していることを意味する「至極」、物事を突き詰め極めることを意味する「究極」、この上もないことを意味する「至上」、一番優れていることを意味する「最上」などがあります。
至高の至の字を使った別の言葉としては、ひたすら願うことを意味する「至願」、この上もなく尊いことを意味する「至貴」、到達することが出来る最高の境地を意味する「至境」、この上なく幸福なことを意味する「至幸」などがあります。
最高の意味
最高とは
最高とは、地位や高さが一番高いことを意味しています。
また、物事の程度が特に著しいことや、物事が最も望ましい状態にあるという意味も持っています。
表現方法は「最高です」「過去最高」「史上最高」
「最高です」「過去最高」「史上最高」などが、最高を使った一般的な言い回しです。
最高の使い方
最高の一つ目の意味の、地位や高さが一番高いことを使った分かりやすい例としては、「世界最高の山の登山に挑戦した」「今年の大学受験は史上最高の競争率だ」「今日は今年最高の気温である」「彼はこの組の最高幹部だ」など、主に高さや地位を表す時に使います。
最高の二つ目の意味の、物事の程度が特に著しいを使った分かりやすい例としては、「今日観た映画は最高に面白かった」「結婚式の準備があったので、今月は最高に忙しかった」「この絵画は最高傑作だ」など、主に程度を表す時に使います。
最高の三つ目の意味の、物事が最も望ましい状態を使った分かりやすい例としては、「彼氏にプロポーズされたので最高な気分だ」「今日の試合は調子が良かったため、最高のパフォーマンスを披露出来た」など、主に気分や調子を表す時に使います。
どれも最も高いという共通する意味を持っています。また最高という言葉は、日常生活においてもよく使うため、馴染みのある言葉だと思います。
最高の対義語
最高の対義語・反対語としては、地位や高さなどが最も低いことを意味する「最低」、最も悪い状態であることを意味する「最悪」、最も下であることを意味する「最下」などがあります。
最高の類語
最高の類語・類義語としては、一番高いところや、その世界で最高の地位のことを意味する「頂点」、もっとも大きいことを意味する「最大」、この上ないことを意味する「天上」、物事の限度ギリギリのところを意味する「極限」などがあります。
最高の最の字を使った別の言葉としては、最も深く愛しているこを意味する「最愛」、もっとも強い強いことを意味する「最強」、もっとも古いことを意味する「最古」、物事の一番後ろを意味する「最後」などがあります。
至高の例文
この言葉がよく使われる場面としては、この上なく優れていることを表現したい時などが挙げられます。
例文1や例文2のように人や物に対してよく使われます。周りの評価には関係なく、自分がこれ以上の領域に達した人や物がないと感じたら使うといいでしょう。
例文4や例文5のように、これ以上の物はないという意味で至高の〇〇という商品名を付けて発売されることはよくあります。
最高の例文
この言葉がよく使われる場面としては、一番高いことを表現したい時などが挙げられます。
とあるグループの中でこれ以上優れたものがないと感じた時に使うと良いでしょう。また、例文3のように自分の気分や状態を表す時にもよく使います。
例文1の3150(読み方:さいこう)は最高という単語をInstagram等に投稿する際に付けるハッシュタグです。過去のインスタ流行語大賞で3150は、人気ある20ワードのうちの一つにノミネートされています。
3150を使った分かりやすい例としては、「朝から飲めるとか3150でしょ」「映画の吹き替えが私の好きな声優になって3150」「彼氏から誕生にサプライズしてもらって3150」などがあります。