似た意味を持つ「どうでもいい」と「どっちでもいい」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「どうでもいい」と「どっちでもいい」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。
「どうでもいい」と「どっちでもいい」の違い
「どうでもいい」と「どっちでもいい」の意味の違い
「どうでもいい」と「どっちでもいい」の違いを分かりやすく言うと、「どうでもいい」とは興味がないこと、「どっちでもいい」とはどちらを選んでも問題がないことという違いです。
「どうでもいい」と「どっちでもいい」の使い方の違い
一つ目の「どうでもいい」を使った分かりやすい例としては、「その件は私にとってどうでもいいことです」「彼女はどうでもいいことばかり喋る」「彼女のことはもうどうでもいいです」などがあります。
二つ目の「どっちでもいい」を使った分かりやすい例としては、「どっちでもいいので欲しいのを持っていってください」「朝はパンとご飯どっちでもいいです」「それに関してはどっちでもいいです」「私はどっちでもいいよ」などがあります。
「どうでもいい」と「どっちでもいい」の使い分け方
「どうでもいい」と「どっちでもいい」は似た言葉ですが、意味は異なっているので間違えないように注意しましょう。「どうでもいい」は興味がないことを意味しているのに対して、「どっちでもいい」はどちらを選んでも問題がないことを意味しています。
ただし、相手の質問に対して意見を尊重したいから「どっちでもいい」と答えたとしても、人によっては「どうでもいい」から決めてと解釈する人がいるため使うのが難しい言葉になっています。
「どうでもいい」と「どっちでもいい」の英語表記の違い
「どうでもいい」を英語にすると「I couldn’t care less」「It doesn’t really matter」となり、例えば上記の「彼女のことはもうどうでもいいです」を英語にすると「I couldn’t care less her anymore」となります。
一方、「どっちでもいい」を英語にすると「either’s fine」「whichever’s good」となり、例えば上記の「私はどっちでもいいよ」を英語にすると「Either is fine with me」となります。
「どうでもいい」の意味
「どうでもいい」とは
「どうでもいい」とは、興味がないことを意味しています。
表現方法は「どうでもいい事」「どうでもいいけど」「どうでもいい人」
「どうでもいい事」「どうでもいいけど」「どうでもいい人」などが、「どうでもいい」を使った一般的な言い回しです。
「どうでもいい」の使い方
「どうでもいい」を使った分かりやすい例としては、「彼が何しようと私にはどうでもいいことです」「彼女は私にとってはどうでもいい人です」「どうでもいいことに時間を割くのは辞めよう」「この件はそんなにどうでもいいことなのだろうか」などがあります。
「どうでもいい」は興味がないことや関心がないことを意味する言葉です。また、基本的にマイナスなイメージを伴っているので、使う際には十分に注意が必要になります。そのため、「どうでもいい」は基本的には使わず、別の言葉に置き換えた方がいいでしょう。
「どうでもいい」は「どうでもいい話をしちゃってごめんなさい」などよのように、自分自身に対して使うことによって、クッション言葉としても活用することができます。
クッション言葉とは、伝えたい本題に入る前に一言添えて気遣いを示す言葉のことで、「夜分遅くに」の他にも、「ご確認のほど」「恐れ入りますが」「お手数ですが」「恐縮ですが」などがあります。
ただし、あまり丁寧な表現ではないので、ビジネスシーンにおいて使うのは適していません。
「どうでもいい」の類語
「どうでもいい」の類語・類義語としては、関心がないことを意味する「無関心」、問題として取り上げる価値もないことを意味する「取るに足らない」、関わり合いを持たないことを意味する「関係ない」などがあります。
「どっちでもいい」の意味
「どっちでもいい」とは
「どっちでもいい」とは、どちらを選んでも問題がないことを意味しています。
表現方法は「どっちでもいいよ」「どっちでもいいから」
「どっちでもいいよ」「どっちでもいいから」などが、「どっちでもいい」を使った一般的な言い回しになります。
「どっちでもいい」の使い方
「どっちでもいい」を使った分かりやすい例としては、「お昼はうどんとそばどっちでもいいよ」「飲み会は金曜日と土曜日どっちでもいいよ」「その件に関してはどっちでもいいよ」「彼氏からどっちでもいいと言われると悲しい気持ちになる」などがあります。
「どっちでもいい」は相手の意見を尊重したいという心理で、どちらを選んでも問題がないこと伝えるプラスのイメージを持つ言葉です。
例えば、恋人とお昼を食べる時どのお店に入るか迷った時に、恋人が行きたいお店を選んでもらうために「どっちでもいい」を使います。このように、「どっちでもいい」は相手の希望を満たすために使われていた言葉でした。
しかし、現代では「興味がないのでどっちでもいい」や「決断するのがめんどくさいのでどっちでもいい」というマイナスなイメージで捉える人が増えているのが現状です。
したがって、人によってはプラスのイメージではなくマイナスイメージだと解釈をする人もいるので、他人からの質問に対して「どっちでもいい」と答えるのはあまり好ましくないと覚えておきましょう。
「どっちでもいい」の類語
「どっちでもいい」の類語・類義語としては、どれでもいいことを意味する「いずれも可」、複数の中から一つだけを限定しないまま取り立てて指すことを意味する「どちらでもいい」などがあります。
「どうでもいい」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、興味がないことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「どうでもいい」はマイナスなイメージで使われることが多い言葉です。
「どっちでもいい」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、どちらを選んでも問題がないことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「どっちでもいい」はプラスとマイナスどちらのイメージでも使える言葉です。
「どうでもいい」と「どっちでもいい」は似ていますが少し意味が異なっています。どちらの言葉を使うか迷った場合、興味がないことを表現したい時は「どうでもいい」、どちらを選んでも問題がないことを表現したい時は「どっちでもいい」を使うと覚えておきましょう。