【利回り】と【利率】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「利回り」(読み方:りまわり)と「利率」(読み方:りりつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「利回り」と「利率」という言葉は、どちらもお金の増え方を表すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「利回り」と「利率」の違い

「利回り」と「利率」の意味の違い

「利回り」と「利率」の違いを分かりやすく言うと、「利回り」は投資した金額に対して実際に得られる利益の割合のこと、「利率」は元本に対してあらかじめ決まっている利息の割合のことという違いです。

「利回り」と「利率」の使い方の違い

一つ目の「利回り」を使った分かりやすい例としては、「この債券は年間2.5%の利回りを提供しています」「不動産投資は長期的に安定した利回りを生む可能性があります」「この株の配当利回りは比較的高いです」などがあります。

二つ目の「利率」を使った分かりやすい例としては、「中央銀行はインフレを抑制するために利率の引き上げを決定しました」「奨学金の返済にあたっては利率の確認が欠かせません」「この普通預金の利率は年1.5%です」などがあります。

「利回り」と「利率」の使い分け方

「利回り」と「利率」はどちらもお金の増え方を表すことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「利回り」は投資した金額に対して実際に得られる利益の割合のことで、株式や債券、不動産投資などに使われています。簡単に言うならば、実際にどれくらい儲かったかを表す言葉です。

一方、「利率」は元本に対してあらかじめ決まっている利息の割合のことで、定期預金やローンや債券の表面利率などに使うのが一般的になります。

例えば、「この定期預金の利率は年0.3%です」とすると、100万円を預けたら1年で3000円の利息をもらうことができます。

つまり、「利回り」は本当の儲けのことで、「利率」は元本に対してあらかじめ決まっている利息のことと覚えておきましょう。

「利回り」と「利率」の英語表記の違い

「利回り」を英語にすると「yield」となり、例えば上記の「この株の配当利回りは比較的高いです」を英語にすると「The dividend yield on this stock is relatively high」となります。

一方、「利率」を英語にすると「interest rate」となり、例えば上記の「この普通預金の利率は年1.5%です」を英語にすると「The interest rate on this savings account is 1.5% per year」となります。

「利回り」の意味

「利回り」とは

「利回り」とは、投資元本に対する利子も含めた収益の割合のことを意味しています。

表現方法は「利回り計算」「利回り株」

「利回り計算」「利回り株」などが、「利回り」を使った一般的な言い回しになります。

「利回り」の使い方

「利回り」を使った分かりやすい例としては、「この債券は年利回り4%なので安定した収益が見込めます」「配当利回りが高い株は長期投資に向いていると言われています」「銀行預金は利回りが低いので資産運用には不向きかもしれません」などがあります。

「利回り」は投資元本に対する利子も含めた収益の割合のことを意味する言葉です。

「利回り」を簡単に言うならば、投資したお金に対してどれくらいの利益が得られるかの指標を指しています。例えば、100万円を投資して1年間で4万円の利益が出たら「利回り4%」です。

「利回り」の特徴

そのため、「利回り」は株式や債券、不動産投資などでよく使われています。また、利息だけでなく、購入価格や手数料、満期までの期間なども加味するというのが特徴です。

「利回り」の類語

「利回り」の類語・類義語としては、投資元本に対して得られた利益の割合のことを意味する「収益率」があります。

「利率」の意味

「利率」とは

「利率」とは、元金に対する利息の割合のことを意味しています。

表現方法は「利率計算」「利率が高い」「利率が低い」

「利率計算」「利率が高い」「利率が低い」などが、「利率」を使った一般的な言い回しになります。

「利率」の使い方

「利率」を使った分かりやすい例としては、「この銀行の定期預金の利率は年0.2%です」「昔は利率が5%を超える定期預金も珍しくありませんでした」「低利率のローンを選ぶことで総返済額を抑えられます」「学資保険の利率が良かったので契約を決めました」などがあります。

「利率」は元金に対する利息の割合のことを意味する言葉です。

「利率」を簡単に言うならば、元本に対してどれくらいの割合で利息が発生しているかを表すものになります。例えば、100万円を年利1%の定期預金に預けると、1年後には1万円の利息がもらえるというイメージです。

そのため、「利率」は銀行預金や債券の金利、定期預金やローンや債券の表面利率などに使います。

「利率」はお金を貸す側にとっては受け取る利益、借りる側にとっては払うコストになると覚えておきましょう。

「利率」の計算方法

「利率」の計算方法はとてもシンプルで、利息 = 元本 × 利率 × 年数となります。

「利率」の類語

「利率」の類語・類義語としては、お金の貸し借りに伴う利息の割合のことを意味する「金利」、年間の利率を示すことを意味する「年利」があります。

「利回り」の例文

1.不動産投資では、表面利回りと実質利回りをしっかり確認する必要があります。
2.投資信託の利回りが思っていたよりも低く、見直しを検討しています。
3.利回りだけで投資先を決めるのは危険なので、慎重に判断が必要です。
4.地方の中古物件は利回りが高い反面、空室リスクが高いこともあります。
5.社債の利回りが上昇しているため、購入を検討しているところです。

この言葉がよく使われる場面としては、投資元本に対する利子も含めた収益の割合のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「利回り」は金融シーンで使う言葉です。

「利率」の例文

1.銀行によって預金の利率が違うため、比較してから口座を開設しました。
2.金融機関の利率に関しては、景気や政策金利に大きく影響されます。
3.金利上昇に伴い、各社の貸付利率も見直されつつあるのが現状です。
4.変動利率型のローンは、将来的な金利リスクも考慮する必要があります。
5.車のローンを組む際に利率が1%台だったので、安心して使うことができました。

この言葉がよく使われる場面としては、元金に対する利息の割合のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「利率」は金融シーンで使う言葉です。

「利回り」と「利率」はどちらもお金の増え方を表すことを表します。

どちらの言葉を使うか迷った場合、投資した金額に対して実際に得られる利益の割合のことを表現したい時は「利回り」を、元本に対してあらかじめ決まっている利息の割合のことを表現したい時は「利率」を使うと覚えておきましょう。

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