【話し言葉】と【書き言葉】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た言葉である「話し言葉」(読み方:はなしことば)と「書き言葉」(読み方:かきことば)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「話し言葉」と「書き言葉」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




「話し言葉」と「書き言葉」の違い

「話し言葉」と「書き言葉」の意味の違い

「話し言葉」と「書き言葉」の違いを分かりやすく言うと、「話し言葉」とは話したり聞いたり音声によって伝えられる言語のこと、「書き言葉」とは日常会話ではあまり使われず文章を書くときに使われる言語のことという違いです。

「話し言葉」と「書き言葉」の使い方の違い

一つ目の「話し言葉」を使った分かりやすい例としては、「話し言葉はSNSで使うことが多い」「話し言葉をフォーマルな場面では使わないようにしよう」「これは話し言葉として適していますか」などがあります。

二つ目の「書き言葉」を使った分かりやすい例としては、「書き言葉に改めることにしました」「書き言葉はビジネス文書でよく使われている」「これは話し言葉では普通ですが書き言葉としては不自然です」などがあります。

「話し言葉」と「書き言葉」の使い分け方

「話し言葉」と「書き言葉」は似た言葉ですが、意味は正反対の対義語なので、間違えないように注意しましょう。

「話し言葉」とは、話したり聞いたり音声によって伝えられる言語のことで、会話から生じた新しい言葉と言われています。そのため、相手とコミュニケーションを取りたい時に適切な言語ですが、反対にフォーマルな場面で使うのはあまり適していません。

一方、「書き言葉」とは、日常会話ではあまり使われず文章を書くときに使われる言語のことで、一定の決められたルールがあり、方言や流行語などによって乱れることはないのです。そのため、論文やビジネス文書などのフォーマルな場面で使うのが適しています。

また、「話し言葉」と「書き言葉」を使う上で一番注意しなければならないのは、一つの文章において「話し言葉」と「書き言葉」を混同してはいけないという点です。なぜなら、二つの言葉を混同させると、文章全体の品位が下がるだけではなく読みにくい文章になるからです。

「話し言葉」と「書き言葉」の英語表記の違い

「話し言葉」を英語にすると「spoken language」となり、例えば上記の「これは話し言葉として適していますか」を英語にすると「Is this appropriate in spoken language」となります。

一方、「書き言葉」を英語にすると「written language」となり、例えば上記の「これは話し言葉では普通ですが書き言葉としては不自然です」を英語にすると「This is common in spoken language, but is strange in written language」となります。

「話し言葉」の意味

「話し言葉」とは

「話し言葉」とは、話したり聞いたり音声によって伝えられる言語のことを意味しています。

「話し言葉」の使い方

「話し言葉」を使った分かりやすい例としては、「話し言葉はカジュアルな場面で使うのが一般的です」「相手とのコミュにケーションを図りたい時は話し言葉がオススメです」「仲良くなりたい人には話し言葉を使うといいだろう」などがあります。

「話し言葉」は話したり聞いたり音声によって伝えられる言語のことで、会話から生じた比較的新しい言葉です。そのため、正しい言葉遣いではないとも言われています。ただし、くだけた親しみのある表現なので、相手とコミュニケーションを取りたい時は適切な言語です。

「話し言葉」は比較的カジュアルな場面で使う言語なので、私的なブログ、SNS、私的なメール、キャッチコピー、会話文などが挙げられます。反対に、ビジネスメール、論文、新聞などのフォーマルな場面で使うのは適していません。

「話し言葉」には様々な傾向があります。

「話し言葉」は不要な文言を含むことが多い

一つ目は不要な文言を含んだ文章で、「になります」「に対して」などがあります。

例えば、「事務所はこのビルの7階になります」や「お客様に対して失礼なことをしてはいけません」などは文章をまわりくどく曖昧な表現にしているので、「事務所はこのビルの7階です」や「お客様に失礼なことをしてはいけません」とすればすっきりするでしょう。

「話し言葉」はら抜き言葉が多い

二つ目はら抜き言葉です。動詞に可能の助動詞「られる」がついた言葉から「ら」を抜いた言い方のことで「食べれます」「見れます」「着れます」などがあります。かしこまった文章ではら抜き言葉を使わないようにしましょう。

「話し言葉」は若者言葉が多い

三つ目は若者言葉です。「まじ」「めっちゃ」「やばい」などがあり、フォーマルな文章に使うのは適していません。若者に向けてあえてカジュアルに表現したい場合以外には使わないようにしましょう。

「話し言葉」は「みたい」「たり」などの消極的な表現が多い

四つ目は「みたい」「たり」などの消極的な表現を無意味に使用することです。曖昧な表現を入れるのではなく、潔く言い切るのがいいでしょう。

「話し言葉」は「まず最初に」「一番初めに」などの二重表現が多い

五つ目は「まず最初に」「一番初めに」などの二重表現です。かしこまった場面では「まず」だけや「初めに」だけを使うのが適していると覚えておきましょう。

「話し言葉」の類語

「話し言葉」の類語・類義語としては、日常の談話などに用いられる言葉遣いのことを意味する「口語」、世間で日常的に用いる言葉のことを意味する「俗語」などがあります。

「書き言葉」の意味

「書き言葉」とは

「書き言葉」とは、日常会話ではあまり使われず文章を書くときに使われる言語のことを意味しています。

「書き言葉」の使い方

「書き言葉」を使った分かりやすい例としては、「書き言葉ではらぬき言葉を使わないように気をつけよう」「書き言葉を学習することにしました」「ビジネスシーンでは書き言葉の方が好まれています」などがあります。

「書き言葉」は日常会話ではあまり使われず文章を書くときに使われる言語のことで、ビジネス文書や公的文書などのフォーマルな場面で使われている言葉です。

そのため、ビジネス文書やビジネスメール、論文やレポート、新聞、ビジネスブログなどに使うのが適しています。

また、一定の決められたルールがあり、方言や流行語などによって乱れることはないというのも特徴です。

しかし、「書き言葉」は一定の決められた中で書くかしこまった文章になるので、相手と親しくしたい場合などにはあまり適していないと覚えておきましょう。

「書き言葉」の類語

「書き言葉」の類語・類義語としては、口頭語にはあまり用いられず文章を書くときに多く用いられる言葉のことを意味する「文章語」、文章を書くときに用いられる日常の話し言葉とは異なった独自の言葉のことを意味する「文語」などがあります。

「話し言葉」の例文

1.エッセイや私的なブログを書くときは、話し言葉の方を使うのがオススメです。
2.論文や記事などのかしこまった文章では、話し言葉を使わないようにしよう。
3.会社の資料で話し言葉を使っていたら、書き言葉に直しなさいと上司に叱られました。
4.ら抜き言葉や若者言葉も、話し言葉の一種と言われています。
5.かしこまった場面で話し言葉を使ってしまうと、浮いてしまうので気をつけよう。

この言葉がよく使われる場面としては、話したり聞いたり音声によって伝えられる言語のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「話し言葉」はカジュアルな場面で使われている言葉です。

「書き言葉」の例文

1.レポートや論文などは、書き言葉で書くのが適切だと思います。
2.一つの文章に話し言葉と書き言葉が混じり合うのは良くないので、統一するようにしよう。
3.書き言葉はフォーマルな場面で使う言葉なので、読みにくいと感じる人もいるようです。
4.丁寧な文章を書くために、話し言葉を書き言葉に直す特訓を始めました。
5.カジュアルな場面では書き言葉ではなく、話し言葉を使った方がいいだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、日常会話ではあまり使われず文章を書くときに使われる言語のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「書き言葉」はフォーマルな場面で使われている言葉です。

「話し言葉」と「書き言葉」は似た言葉ですが意味は異なっています。

どちらの言葉を使うか迷った場合、話したり聞いたり音声によって伝えられる言語のことを表現したい時は「話し言葉」を、日常会話ではあまり使われず文章を書くときに使われる言語のことを表現したい時は「書き言葉」を使うと覚えておきましょう。

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