似た意味を持つ「ポップアップ」と「ダイアログ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ポップアップ」と「ダイアログ」という言葉は、「コンピューター上で通知を行うウィンドウ」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
ポップアップとダイアログの違い
ポップアップとダイアログの意味の違い
ポップアップとダイアログの違いを分かりやすく言うと、ポップアップは一時的な選択を必要としない画面を表現する時に使い、ダイアログは一時的な選択を必要とする画面を表現する時に使うという違いです。
ポップアップとダイアログの使い方の違い
一つ目のポップアップを使った分かりやすい例としては、「ポップアップ画面が鬱陶しいと思う時がある」「ポップアップ広告が画面を切り替える度に表示される」「ポップアップストアにはたくさんのマスクが並んでいた」などがあります。
二つ目のダイアログを使った分かりやすい例としては、「ダイアログを閉じるために別のウィンドウを閉じる必要があった」「ダイアログが出続けてしまう」「何度クリックしてもダイアログが出ないと思ったら処理が遅くなっていただけだった」などがあります。
ポップアップとダイアログの使い分け方
ポップアップとダイアログはどちらも、コンピューター上で通知を行うウィンドウを表す言葉ですが、性質が若干異なります。
ポップアップは、ぽんと飛び出ることを意味します。コンピューター上でぽんと飛び出てきたウィンドウに対しても使うことが多い言葉で、それらに触れずに別の箇所をクリックしたり、しばらく何もしないままでも消えるという特徴があります。
一方のダイアログは、通知を行うためのウィンドウを指しますが、通知だけではなく処理を続行するためにユーザーに対して決定を求めるウィンドウであり、決定やキャンセルをしなければ消えることがありません。
つまり、ポップアップは一時的な操作を必要としないものを指し、ダイアログは一時的な操作を必要とするものを指すという違いがあります。そのため、上記例文の「ポップアップ広告」を「ダイアログ広告」と言い換えて使うことはできません。
また、ポップアップは上記例文の「ポップアップストア」のように突然現れた期間限定の店舗に対しても使われ、ダイアログは対話や問答を表す言葉としても使われています。
ポップアップとダイアログの英語表記の違い
ポップアップを英語にすると「pop-up」となり、例えば上記の「ポップアップ画面」を英語にすると「a pop-up screen」となります。
一方、ダイアログを英語にすると「dialog」となり、例えば上記の「ダイアログを閉じる」を英語にすると「close the dialog」となります。
ポップアップの意味
ポップアップとは
ポップアップとは、ぽんと飛び出ることを意味しています。
表現方法は「ポップアップをブロック」「ポップアップを許可」「ポップアップ画面」
「ポップアップをブロック」「ポップアップを許可」「ポップアップ画面」などが、ポップアップを使った一般的な言い回しです。
ポップアップの使い方
ポップアップを使った分かりやすい例としては、「ポップアップ画面はしばらくすれば消えた」「ポップアップ広告を誤ってタップしてしまった」「ポップアップブロックに関する設定を変更しておきたい」などがあります。
その他にも、「洋服が売り出されているポップアップストアが近くに出来たらしい」「可愛らしいポップアップカードが販売されていた」「ポップアップイベントに足を運んでみたいと思える商品で期待を寄せている」などがあります。
ポップアップは英語で「pop-up」と表記され、「ぽんと飛び出るもの」「ぽんと飛び出る仕組み」「突然現れる」といった意味を持つ言葉で、日本語でも同じような意味で使われています。
上記例文の「ポップアップ画面」「ポップアップ広告」「ポップアップブロック」など、コンピューター上にぽんと飛び出て何かしらの通知を行うものに対して使われることが多い言葉です。
スマホであれば画面が小さいため、通知がポップアップしたとしても、元々閲覧していた画面の邪魔にならないよう上部にのみ表示されたり、通知デザインの背景が透過されていたりなどの工夫が施されており、「プッシュ通知」とも呼ばれています。
その他にも、突然現れるようなものに対しても使われており、例えば上記例文の「ポップアップストア」は、数日から数週間程度開設される期間限定の店舗を指します。
ポップアップの対義語
ポップアップの対義語・反対語としては、常に設けてあることを意味する「常設」があります。
ポップアップの類語
ポップアップの類語・類義語としては、はじけることや飛び出ることを意味する「ポップ」があります。
ダイアログの意味
ダイアログとは
ダイアログとは、ユーザーに注意を促したり操作を求めるためのメッセージ画面を意味しています。
表現方法は「ダイアログを表示しない」「ダイアログを閉じる」「ダイアログボックス」
「ダイアログを表示しない」「ダイアログを閉じる」「ダイアログボックス」などが、ダイアログを使った一般的な言い回しです。
ダイアログの使い方
ダイアログを使った分かりやすい例としては、「モーダルダイアログが廃止傾向にあるのは知らなかった」「ダイアログが3重くらい出ていることに気が付かなかった」「ダイアログの詳細欄を見てからキャンセルを押した」などがあります。
その他にも、「どこもタップしていないのに住所入力のためのダイアログ画面が出てきたためすぐに消した」「突然ダイアログ表示が出てきたため驚いた」「ダイアログが出てこずファイルの別名保存が出来ない」などがあります。
ダイアログは英語で「dialog」と表記され、対話という意味で使われています。日本語でも同じ意味で使われていますが、対話を意味する場合は「ダイアローグ」と表記して区別しています。
ユーザーに通知を行うだけではなく、ユーザーにある程度の操作や決定を求めるための対話であることから、「dialog box」と呼ばれるようになり、省略されてダイアログと呼ばれるようになりました。
メッセージを読んだことを確認するためのOKボタンが表示されただけの画面から、ファイルの保存先を選択する画面、その他エラーや警告画面まで多くのウィンドウを指しますが、どれも何かしらの操作が求められます。
「モーダルダイアログ」の意味
上記例文の「モーダルダイアログ」は、そのウィンドウにて処理を決定しなければその動作に関連するシステムやアプリなどの他の操作ができなくなるウィンドウを表す言葉です。これに対して、他の操作が可能であるものは「モードレスダイアログ」と呼ばれています。
ダイアログの類語
ダイアログの類語・類義語としては、情報などを相手に伝えることを意味する「伝達」、滞りなく通じることを意味する「疎通」などがあります。
ポップアップの例文
この言葉がよく使われる場面としては、ぽんと飛び出ることを意味する時などが挙げられます。
例文1から例文3のように、コンピューター端末の操作中に現れる通知を指すために使われることが多い言葉です。
例文5の「ポップアップカード」は、折りたたまれたカードを開いた時に内側に折り込まれていた紙が飛び出して立体的になる仕掛けが施されているカードを指します。
ダイアログの例文
この言葉がよく使われる場面としては、ユーザーに注意を促したり操作を求めるためのメッセージ画面を意味する時などが挙げられます。
例文2から例文5のダイアログは、「ダイアログボックス」の略称であるため、置き換えて使うことができます。
ポップアップとダイアログは、どちらも「コンピューター上で通知を行うウィンドウ」を表します。
どちらを使うか迷った場合は、一時的な選択を必要としない画面を表す場合は「ポップアップ」を、一時的な選択を必要とする画面を表す場合は「ダイアログ」を使うと覚えておけば間違いありません。