似た意味を持つ「参考にさせていただきます」(読み方:さんこうにさせていただきます)と「お手本とさせていただきます」(読み方:おてほんとさせていただきます)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「参考にさせていただきます」と「お手本とさせていただきます」という言葉は、どちらも優れているので参考にすることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「参考にさせていただきます」と「お手本とさせていただきます」の違い
「参考にさせていただきます」と「お手本とさせていただきます」の意味の違い
「参考にさせていただきます」と「お手本とさせていただきます」の違いを分かりやすく言うと、「参考にさせていただきます」は目上の人に使えない、「お手本とさせていただきます」は目上の人に使えるという違いです。
「参考にさせていただきます」と「お手本とさせていただきます」の使い方の違い
一つ目の「参考にさせていただきます」を使った分かりやすい例としては、「いただいた資料を参考にさせていただきます」「今後のサービス改善に向けて参考にさせていただきます」「今後の参考にさせていただきます」などがあります。
二つ目の「お手本とさせていただきます」を使った分かりやすい例としては、「後輩からお手本とさせていただきますと言われました」「こちらのテンプレートをお手本とさせていただきます」などがあります。
「参考にさせていただきます」と「お手本とさせていただきます」の使い分け方
「参考にさせていただきます」と「お手本とさせていただきます」は、どちらも優れているので参考にすることを意味している言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「参考にさせていただきます」の「参考」は敬語表現ではなく、自分の考えを決める手がかりにすることというやや上から目線の言葉になります。
一方、「お手本とさせていただきます」の「お手本」は見習うべき物事のことを意味する「手本」に接頭語の「お」がついた敬語表現になります。
したがって、「参考にさせていただきます」は目上の人に使用しない方がいい言葉なのに対して、「お手本とさせていただきます」は目上の人に使用しても問題ない言葉というのが違いです。
「参考にさせていただきます」と「お手本とさせていただきます」の英語表記の違い
「参考にさせていただきます」も「お手本とさせていただきます」も英語にすると「reference」「refer」となり、例えば上記の「今後の参考にさせていただきます」を英語にすると「I am going to use that as reference from now on」となります。
「参考にさせていただきます」の意味
「参考にさせていただきます」とは
「参考にさせていただきます」とは、自分の考えを決める手がかりにさせていただくことを意味しています。
「参考にさせて頂きます」は誤り
「参考にさせていただきます」を漢字にして、「参考にさせて頂きます」とするのは間違った表現なので、使わないように気をつけましょう。
表現方法は「ありがたく参考にさせていただきます」「今後の参考にさせていただきます」
「ありがたく参考にさせていただきます」「今後の参考にさせていただきます」などが、「参考にさせていただきます」を使った一般的な言い回しになります。
「参考にさせて頂きます」の使い方
「参考にさせていただきます」を使った分かりやすい例としては、「アンケートの結果を参考にさせていただきます」「上司に参考にさせていただきますを使わない方がいいだろう」「今後の研究の参考にさせていただきます」などがあります。
「参考にさせていただきます」は自分の考えを決める手がかりにすることを意味する「参考」に、自身の何らかの動作を遠慮しながら行うことを意味する「させていただく」が合わさった言葉です。
「参考にさせていただきます」の「させていただく」という表現が謙譲語表現なので、一見目上の人に対しても使える言葉にみえますが、目上の人に対して使うのはあまり適していないと覚えておきましょう。
なぜなら、「参考」が自分の考えを決める手がかりにすることという上から目線の言葉な上に、「させていただく」も相手に有無を言わせずに一方的に行動と意向を宣言するニュアンスがあるので、失礼な印象を持たれることが多いからです。
ただし、相手の顔が直接見えないビジネスメールなどでは、使っても失礼に当たらない場合が多いので、使用しても問題ないと覚えておきましょう。
「参考にさせて頂きます」の類語
「参考にさせていただきます」の類語・類義語としては、効果的に利用させていただくことを意味する「活用させていただきます」、照らし合わせて参考にさせていただくことを意味する「参照させていただきます」などがあります。
「お手本とさせていただきます」の意味
「お手本とさせていただきます」とは
「お手本とさせていただきます」とは、優れているので参考にすることを意味しています。
「お手本とさせて頂きます」は誤り
「お手本とさせていただきます」を漢字にして、「お手本とさせて頂きます」とするのは間違った表現なので、使わないように気をつけましょう。
「お手本とさせていただきます」の使い方
「お手本とさせていただきます」を使った分かりやすい例としては、「部下からお手本とさせていただきますと言われました」「参考資料ありがとうございました、お手本とさせていただきます」「社内に持ち帰ってお手本とさせていただきます」などがあります。
「お手本とさせていただきます」は見習うべき物事のことを意味する「手本」に、接頭語の「お」と自身の何らかの動作を遠慮しながら行うことを意味する「させていただく」が合わさった言葉です。
「お手本とさせていただきます」は見本になるくらいいい模範になっているというニュアンスで使うので、プラスのイメージを伴っています。
「お手本とさせていただきます」は「お○○させていただきます」という丁寧な表現なので、ビジネスシーンにおいて目上の人に対して使っても問題ありません。
「お手本とさせていただきます」の類語
「お手本とさせていただきます」の類語・類義語としては、勉強をさせていただくことを意味する「勉強させていただきます」があります。
「参考にさせていただきます」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、自分の考えを決める手がかりにさせていただくことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「参考にさせていただきます」は目上の人に対しては使えない言葉です。
「お手本とさせていただきます」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、優れているので参考にすることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「お手本とさせていただきます」は目上の人に対して使っても問題ない言葉になります。
「参考にさせていただきます」と「お手本とさせていただきます」はどちらも優れているので参考にすることを表します。
どちらの言葉を使うか迷った場合、「参考にさせていただきます」は目上の人に使えない、「お手本とさせていただきます」目上の人に使えると覚えておきましょう。