似た意味を持つ「忌中」(読み方:きちゅう)と「喪中」(読み方:もちゅう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「忌中」と「喪中」という言葉は、どちらも「喪に服している期間」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
忌中と喪中の違い
忌中と喪中の意味の違い
忌中と喪中の違いを分かりやすく言うと、忌中とは故人が亡くなってから49日間を表し、喪中とは故人が亡くなってから1年間を表すという違いです。
忌中と喪中の使い方の違い
一つ目の忌中を使った分かりやすい例としては、「彼女は忌中だから飲み会は欠席するだろう」「忌中期間に旅行の計画を立てるべきではない」「忌中見舞いにお供え物を持参しました」「忌中札の貼り方を確認する」などがあります。
二つ目の喪中を使った分かりやすい例としては、「喪中なので初詣には行きません」「喪中でもお歳暮を贈ることは問題ありません」「喪中はがきはいつまでに出すべきですか」「喪中に年賀状が届いた場合は寒中見舞いを出します」などがあります。
忌中と喪中の使い分け方
忌中と喪中という言葉は、どちらも近親者の喪に服し、家にこもったり祝い事を避けたりする期間を表しますが、厳密な意味や使い方には違いがあります。
忌中とは、身内が亡くなった際に、故人の冥福を祈り不浄を忌み慎む期間を意味します。ふつう亡くなってから四十九日の法要が行われるまでの期間を言い、四十九日法要を終えたら「忌明け」となります。
喪中とは、親族に不幸があった場合に、故人を悼んで自分の行動などを慎む期間を意味します。また、故人を失った悲しみを乗り越えて、日常に戻るための期間とも言われています。喪中は一周忌法要が終わるまでとされ、丸一年間は祝い事や年賀を差し控えることが一般的です。
つまり、忌中と喪中の違いは、喪に服する期間です。忌中は故人が亡くなられてから49日間を指しますが、喪中は1年間を言います。忌中は喪中に含まれており、喪中の方が長い期間を指すことを覚えておきましょう。
忌中と喪中の英語表記の違い
忌中も喪中も英語にすると「mourning」「bereavement」となり、例えば上記の「彼女は忌中である」を英語にすると「she is in mourning」となります。
忌中の意味
忌中とは
忌中とは、近親者の喪に服し忌み慎んでいる期間、普通は死後49日間を意味しています。
忌中の読み方
忌中の読み方は「きちゅう」です。誤って「もちゅう」「いちゅう」などと読まないようにしましょう。
表現方法は「忌中のため」「忌中につき」
「忌中のため」「忌中につき」などが、忌中を使った一般的な言い回しです。
忌中の使い方
忌中を使った分かりやすい例としては、「明日、忌中見舞いに伺います」「忌中札はいつまで掲示するものですか」「四十九日法要までは忌中期間です」「忌中なのに結婚式の招待状が届いてしまった」などがあります。
その他にも、「忌中なのに神社に行ってもよいのだろうか」「忌中払いに親族一同で会食する予定です」「忌中なのに飲み会に誘われてしまった」「忌中は毎日、仏壇にお線香をあげましょう」などがあります。
忌中とは、家族や親族が亡くなって喪に服する間を意味し、その期間は故人が亡くなってから49日間とされています。忌中には、宗教や昔からの慣習を由来としたさまざまな意味がありますが、基本的には故人のために冥福を祈り静かに過ごします。
「忌中札」の意味
忌中を用いた日本語には「忌中札」(読み方:きちゅうふだ)があります。忌中札とは、家に不幸があったことを知らせるために、門や玄関などに貼る札のことです。忌中札には、通夜や葬儀の日時や場所を書くことがあります。
忌中の対義語
忌中の対義語・反対語としては、喪に服す期間が終わることを意味する「忌明け」などがあります。
忌中の類語
忌中の類語・類義語としては、近親が死んだ場合に一定の期間を喪に服することを意味する「忌服」、近親者の死のため勤めや学校を休んで喪に服することを意味する「忌引」、死亡や葬式などのおくやみごとを意味する「弔事」などがあります。
喪中の意味
喪中とは
喪中とは、喪に服している期間を意味しています。
喪中の読み方
喪中の読み方は「もちゅう」です。誤って「もなか」「きちゅう」などと読まないようにしましょう。
表現方法は「喪中にやってはないけない」「喪中の期間」
「喪中にやってはないけない」「喪中の期間」などが、喪中を使った一般的な言い回しです。
喪中の使い方
喪中を使った分かりやすい例としては、「喪中見舞いの品物を選ぶ」「喪中ですが親友の結婚式に参加するつもりです」「コンビニに喪中はがきは買えますか」「喪中はがきの無料テンプレートをダウンロードする」などがあります。
その他にも、「喪中であれば旅行を控えるべきです」「キリスト教の喪中はいつまでですか」「喪中期間に神社でお参りしても大丈夫ですよ」「もし喪中に結婚式にお呼ばれされたらどうしますか」などがあります。
喪中とは、簡単に言えば喪に服している期間のことで、遺族や親族が故人をしのぶ期間を意味します。その期間は、おおまかには一周忌法要が終わるまでとされており、故人が亡くなってから丸一年間を指します。
「喪中はがき」の意味
上記の例文にある「喪中はがき」とは、近親者が亡くなって喪に服しているため、年賀状のやり取りを遠慮する旨を伝える挨拶状です。喪中はがきを送る場合、年賀状の準備が始まる12月の上旬には相手に届くよう発送します。
喪中の対義語
喪中の対義語・反対語としては、めでたい事柄や縁起のよい事柄を意味する「吉事」などがあります。
喪中の類語
喪中の類語・類義語としては、、近親者が死んだ後に一定のあいだ行いなどを慎むことを意味する「服喪」、親族が死んだ時に一定期間を喪に服することを意味する「服忌」(読み方:ぶっき)、死者のことを思っていたみ惜しむことを意味する「追惜」などがあります。
忌中の例文
この言葉がよく使われる場面としては、故人に哀悼の意を表わし、不浄を忌み慎む一定の期間を表現したい時などが挙げられます。
例文2に関して、忌中にやってはいけないことには、神社への参拝、結婚式など慶事への参加、旅行などのレジャーなどが挙げられます。
喪中の例文
この言葉がよく使われる場面としては、喪に服している期間、朦中を表現したい時などが挙げられます。
例文5にある「喪中見舞い」とは、喪中期間の方に哀悼の意を伝えるために、お悔やみ状やお供え物あるいはお花などを贈ったりすることです。
忌中と喪中という言葉は、どちらも「喪に服している期間」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、故人が亡くなってから49日間を表現したい時は「忌中」を、故人が亡くなってから一年間を表現したい時は「喪中」を使うようにしましょう。