似た意味を持つ「メンヘラ」と「ヤンデレ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「メンヘラ」と「ヤンデレ」という言葉は、「情緒不安定な状態」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
メンヘラとヤンデレの違い
メンヘラとヤンデレの意味の違い
メンヘラとヤンデレの違いを分かりやすく言うと、メンヘラは自身の心の問題を表現する時に使い、ヤンデレは他者への愛情表現を表現する時に使うという違いです。
メンヘラとヤンデレの使い方の違い
一つ目のメンヘラを使った分かりやすい例としては、「彼女はメンヘラだと自称しているがそうは思わない」「メンヘラ気質の友人は慰める言葉を言わなければすぐにネガティブになる」「情緒が不安定でメンヘラかもしれないと勘違いする」などがあります。
二つ目のヤンデレを使った分かりやすい例としては、「自称ヤンデレは成立せず他者からの評価で決まる者だと思う」「ヤンデレ彼女くらい重い愛情でも受け止める」「ヤンデレは何をしでかすか分からないと言われる」などがあります。
メンヘラとヤンデレの使い分け方
メンヘラとヤンデレはどちらも情緒が不安定な状態を表す言葉として使われていますが、具体的な状態が異なります。
メンヘラは、感情の浮き沈みが激しく精神上問題を抱えやすい状態を指す言葉で、ブルーになっている自分自身を魅力的と感じている場合も表します。
一方のヤンデレは、好きな人を思い過ぎるあまり過剰な愛情表現をしてしまうような精神が不安定な状態を指す言葉で、場合によっては好きな人のために攻撃的な言動を取ってしまう人を表すこともあります。
どちらも他者へ依存しやすく、場合によっては過激な言動をすることもある状態を指す言葉として使われていますが、メンヘラは自己肯定感が低く精神的に参りやすい状態の人を、ヤンデレは好意を伝える愛情表現が暴走してしまう状態の人を指すという違いがあります。
メンヘラとヤンデレの英語表記の違い
メンヘラを英語にすると「mentally unstable」「lose mental stability」などとなり、例えば上記の「彼女はメンヘラだ」を英語にすると「She is mentally unstable」となります。
一方、ヤンデレを英語にすると「yandere」「stalker」となり、例えば上記の「自称ヤンデレ」を英語にすると「a would-be yandere」となります。
メンヘラの意味
メンヘラとは
メンヘラとは、感情の浮き沈みが激しく精神上問題を抱えやすい状態を意味しています。
表現方法は「メンヘラちゃん」「メンヘラ女子」「メンヘラになりそう」
「メンヘラちゃん」「メンヘラ女子」「メンヘラになりそう」などが、メンヘラを使った一般的な言い回しです。
メンヘラの使い方
メンヘラを使った分かりやすい例としては、「ファッションメンヘラはメンヘラの違いは隠そうとしているか否かが分かりやすい」「メンヘラ女子と付き合うのは疲れる」「名前がつけられていなかっただけでメンヘラ的言動は古くからあった」などがあります。
その他にも、「メンヘラ気質な人と話すのは疲れる」「自分はメンヘラと思っていなかったがそうだと指摘されて驚いている」「メンヘラであること自体は悪いことではないと思う」「不安が大きくなってメンヘラ化することもあるだろう」などがあります。
メンヘラの語源
メンヘラという語は辞書などに掲載されておらず、「メンタルヘルス」が省略された「メンヘル」が語源となった言葉で、2010年頃から使われ始めたネットスラングです。
ネット上の匿名掲示板「2ちゃんねる」に精神疾患に関する話題を扱うカテゴリであるメンタルヘルス板が存在していたため、精神疾患を抱えている人を指す用になったため、具体的に疾患が定められているわけではありません。
そのため、心理的問題を抱えている人たちを指す言葉として使われるようになり、今日では自傷行為をしてしまう状態や精神疾患と呼ばれるほどではないものの、感情の浮き沈みが激しい人や他者に依存しやすい人など幅広く使われるようになりました。
「ファッションメンヘラ」の意味
上記例文の「ファッションメンヘラ」とは、メンヘラであるフリをして、自分を下げるような言動をして、周囲に認めてもらおうとする人やその状態を表す言葉です。メンヘラであることを自身の個性として他者の気を引くために使っているのが特徴です。
メンヘラの対義語
メンヘラの対義語・反対語としては、少しのことではへこたれない様子を意味する「タフ」があります。
メンヘラの類語
メンヘラの類語・類義語としては、打たれ弱いことを意味する「豆腐メンタル」、傷付きやすく繊細な様子を意味する「デリケート」、感じやすい様子を意味する「センシティブ」などがあります。
ヤンデレの意味
ヤンデレとは
ヤンデレとは、好きな人を思い過ぎるあまり過剰な愛情表現をしてしまう精神が不安定な状態を意味しています。
その他にも、好きな相手のために攻撃的もしくは猟奇的な行動をとるような人を意味する言葉として使われています。
表現方法は「ヤンデレ彼氏」「ヤンデレ彼女」「ヤンデレな人」
「ヤンデレ彼氏」「ヤンデレ彼女」「ヤンデレな人」などが、ヤンデレを使った一般的な言い回しです。
ヤンデレの使い方
「ヤンデレ診断をするまでもなく束縛行為に必要を感じていない」「今までの彼女をヤンデレと思ったことはない」「少しヤンデレなくらいが安心すると友人は語る」などの文中で使われているヤンデレは、「愛が重いと思わせるような人」の意味で使われています。
一方、「好きになったキャラクターが徐々に主人公に対してヤンデレになっていった」「ヤンデレ化してもそのキャラは人気だった」などの文中で使われているヤンデレは、「好きな人のために猟奇的な行動をする人」の意味で使われています。
ヤンデレは、精神的に参っていたり心を悩ますことを意味する「病んでる」の「やん」と、他者に思いを寄せる状態を意味する「デレ」を組み合わせた造語です。「やん」を含むカタカナ語に「ヤンキー」がありますが全く関係ありません。
2005年、インターネット上で多く使われた言葉に、他者に対する言動にトゲがある一方で特定の人には甘えるような人を表す「ツンデレ」がありますが、この語の派生として生まれたのがヤンデレという言葉です。
本来は他者に対する好意が大きいことを重視する言葉ですが、攻撃的であったり猟奇的なイメージを抱かれることも多くなり、精神的に病んでいる様子を言い表す言葉として使われていますが誤用と考える人もいます。
ヤンデレの類語
ヤンデレの類語・類義語としては、いざ付き合ってみたら内面に問題がある女性を意味する「地雷女」、特定の相手以外への感情が著しく欠けている状態を意味する「サイコパス」などがあります。
メンヘラの例文
この言葉がよく使われる場面としては、感情の浮き沈みが激しく精神上問題を抱えやすい状態を意味する時などが挙げられます。
どの例文のメンヘラも特定の疾患を表す言葉としては使われていませんが、他者に対して使う際は相手を傷付ける場合もあるため注意が必要です。
ヤンデレの例文
この言葉がよく使われる場面としては、好きな人を思い過ぎるあまり過剰な愛情表現をしてしまう精神が不安定な状態を意味する時などが挙げられます。
例文2や例文3のように、攻撃的もしくは猟奇的な行動を取る人を表す言葉としても使われていますが、誤用と考えられることもあります。
メンヘラとヤンデレは、どちらも「情緒不安定な状態」を表します。どちらを使うか迷った場合は、自身の心の問題を表す場合は「メンヘラ」を、他者への愛情表現を表す場合は「ヤンデレ」を使うと覚えておけば間違いありません。