似た意味を持つ「ブランク」と「スペース」と「NULL」(読み方:ぬる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ブランク」と「スペース」と「NULL」という言葉は、データベースにおける何もない場所という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
ブランクとスペースとNULLの違い
ブランクとスペースとNULLの意味の違い
ブランクとスペースとNULLの違いを分かりやすく言うと、ブランクは空っぽを表現する時に使い、スペースは間隔を表現する時に使い、NULLは虚無を表現する時に使うという違いです。
ブランクとスペースとNULLの使い方の違い
ブランクという言葉は、「試験時間が終わるギリギリまでブランクを埋めたい」「ブランクを感じさせないプレーに圧倒された」などの使い方で、空白の部分を意味します。
スペースという言葉は、「姓名の間に半角スペースを空けて提出をしなければならない」「彼の出店スペースに足を運んでくれと言われた」などの使い方で、空間や場所を意味します。
NULLという言葉は、「数値を細かく設定し直したらNULLと出たため再設定が必要なのだと察した」「最初はNULLの表示がされるだけで慌てていた」などの使い方で、変数やデータが何も含まれない状態を意味します。
ブランクとスペースとNULLの使い分け方
どの言葉もプログラミングなどにおいて使われる言葉です。ブランクとスペースは本来どちらも、空いている場所を指す言葉ですが、前者は空っぽで意味のない空白を、後者は感覚や距離などの意味を持つ空白を指します。
一方、NULLという言葉も、何もないことを意味する言葉ですが、ブランクやスペースは数値などが入る場所として整えられているため、何か数値など入ったとしてなんの意味もなさないNULLとは異なります。
これが、ブランク、スペース、NULLの明確な違いです。
ブランクの意味
ブランクとは
ブランクとは、空白の部分を意味しています。
その他にも、仕事やスポーツなどを休止している期間を意味する言葉として使われています。
ブランクの意味の由来
履歴書に経歴を書く際に何も書くことができずに空欄となることが由来して、ブランクと呼ばれるようになったと言われています。
表現方法は「ブランクを感じる」「ブランクを埋める」「ブランクがある」
「ブランクを感じる」「ブランクを埋める」「ブランクがある」などが、ブランクを使った一般的な言い回しです。
「ブランクテスト」の意味
ブランクを使った言葉として、「ブランクテスト」があります。これは、ある条件における効果を調べるために、他の条件は全く同じにしたうえで、調査するべき条件のみを除いて行う実験を指す言葉で、「対照実験」や「空実験」とも呼ばれています。
分析に使う薬品や器具の影響を調べるために、水と薬品が混ぜられたものと、その二つに不純物を混ぜたものとを比べます。調査内容によっては、更に細かいパターンが設定され試験が行われることもあります。
ブランクの類語
ブランクの類語・類義語としては、文字が何も書かれていない空白の欄を意味する「空欄」、何も書かれずに白く残っている部分を意味する「余白」があります。
スペースの意味
スペースとは
スペースとは、空間や場所を意味しています。
表現方法は「スペースを空ける」「スペースを確保する」「スペースが狭い」
「スペースを空ける」「スペースを確保する」「スペースが狭い」などが、スペースを使った一般的な言い回しです。
スペースを使った言葉として、「オープンスペース」「バックスペース」があります。
「オープンスペース」の意味
一つ目の「オープンスペース」とは、敷地内において建造物などが建っていない場所、いわゆる空き地を意味する言葉です。また、サッカーなどの競技において相手のプレーヤーがいない空間も指します。
「バックスペース」の意味
二つ目の「バックスペース」とは、パソコンなどのキーボードにおいて、一文字前のものを消去しカーソルをその分戻す機能を指す言葉です。実際のキーボードでは「BackSpace」「BS」などと書かれています。
一方、カーソルよりも一文字次のものを消去する時には「Delete」キーを押します。どちらのキーも近くにあるため、押し間違いに注意が必要です。
スペースの類語
スペースの類語・類義語としては、物と物との間の距離を意味する「間隔」、物と物との間のわずかに空いているところを意味する「隙間」があります。
NULLの意味
NULLとは
NULLとは、変数やデータが何も含まれない状態を意味しています。
NULLの読み方
NULLは「ナル」や「ヌル」という読み方をするプログラミングやデータなどに関するIT用語で、「NIL」(読み方:にる)が使われることもあります。
NULLの語源
ドイツ語で「NULL」は数値のゼロを意味しますが、ラテン語で無を意味する「nullus」が語源となっています。
表現方法は「nullを許容する」「nullを返す」「nullには更新できません」
「nullを許容する」「nullを返す」「nullには更新できません」などが、Nullを使った一般的な言い回しです。
「Null Pointer Exception」の意味
NULLを使った言葉として、「Null Pointer Exception」があります。これは、プログラミングにおいて処理に異常が発生した場合に表示されるメッセージの一つです。
匿名掲示板「2ちゃんねる」のコンピュータ関連についての話題が出される場所で、「ぬるぽ」と呼ばれたことで、多くの人が使うようになり2ちゃんねる用語として浸透しました。
2ちゃんねる上で使われたのが先か、プログラマーの間で使われていたものが2ちゃんねるにて使われるようになったのかは明確ではありませんが、今日ではその場を茶化すためであったり、良くないことなどを例えた表現として使われることもあります。
NULLの類語
NULLの類語・類義語としては、何物もなくむなしいことを意味する「虚無」、何もない空間を意味する「虚空」があります。
ブランクの例文
この言葉がよく使われる場面としては、空白の部分を意味する時などが挙げられます。
例文2と例文3のブランクは、記述欄などの空白ではなく、期間が空いているという意味の空白として使われています。
スペースの例文
この言葉がよく使われる場面としては、空間や場所を意味する時などが挙げられます。
例文3の「コワーキングスペース」とは、在宅勤務者や個人事業者などのように仕事をする場所に縛りがない人たちが仕事を行う場所です。
NULLの例文
この言葉がよく使われる場面としては、変数やデータが何も含まれない状態を意味する時などが挙げられます。
例文2の「NULLの使い方が不正です」はプログラミングソフトにおいて表示されることのあるメッセージです。
ブランクとスペースとNULLどれを使うか迷った場合は、空っぽを表す場合は「ブランク」を、間隔を表す場合は「スペース」を、虚無を表す場合は「NULL」を使うと覚えておけば間違いありません。