今日の買取件数:20件/今月の買取件数:520件/累計買取件数:27,566件

【指南】と【指導】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「指南」(読み方:しなん)と「指導」(読み方:しどう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「指南」と「指導」という言葉は、どちらも教えることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




指南と指導の違い

指南と指導の意味の違い

指南と指導の違いを分かりやすく言うと、指南は武術や芸能という限定された分野において使われ、指導は分野を問わず使われるという違いです。

指南と指導の使い方の違い

一つ目の指南を使った分かりやすい例としては、「この道場では合気道を指南する」「ご指南ください」「祖母に茶道の指南を受けた」「ご指南願います」「指南役を引き受ける」などがあります。

二つ目の指導を使った分かりやすい例としては、「先輩から指導を受ける」「スキーをご指導ください」「学習指導案を作成する」「将来指導者の立場になると決めている」「高校の部活で演劇の指導にあたる」などがあります。

指南と指導の使い分け方

指南と指導という言葉は、教えることという共通する意味を持っているのですが、指南は武術や芸能という限定された分野において使われます。一方、指導は分野を問わず使われます。よって、指南を指導に置き換えることはできますが、指導を指南に置き換えられない場合があります。

上記の「合気道を指南する」は「合気道を指導する」に、「ご指南ください」は「ご指導ください」に置き換えられます。

一方、「指導を受ける」は「指南を受ける」に置き換えられるのですが、「スキーをご指導ください」は「スキーをご指南ください」とは置き換えられません。

指南と指導の英語表記の違い

指南も指導も英語にすると「guidance」となり、例えば上記の「指導を受ける」を英語にすると「get guidance」となります。

指南の意味

指南とは

指南とは、武術や芸能などを教え示すことを意味しています。

表現方法は「指南を仰ぐ」「指南する」「指南役を買う」

「指南を仰ぐ」「指南する」「指南役を買う」などが、指南を使った一般的な表現方法です。

指南の使い方

指南を使った分かりやすい例としては、「有段者の柔道を指南する」「ご指南いただきたいのですが」「指南書を手に入れた」「態度が悪く厳しく指南される」「他に誰もいないから指南役を買って出た」「ご指南ありがとうございます」などがあります。

その他にも、「入部して指南を乞う」「一局ご指南ください」「指南を仰ぐに値する人だ」「後輩に空手を指南する」「師匠にご指南いただきたい」「ご指南のほど宜しくお願いいたします」などがあります。

指南の由来

指南という言葉の由来は、古代中国で使われていた方角を指し示す車「指南車」から来ています。指南車は、上に備え付けた人形の指が常に南に向くように作られていました。

やがて「指南」と略され、道に迷わないよう一定の方向を指し示すことから、人に方向や進路を教え導く意味となりました。

指南の類語

指南の類語・類義語としては、学問や技術などの初歩を教えることを意味する「手ほどき」、知識や方法などを教え示すことを意味する「教示」、さし示して教えることを意味する「指教」、学問や芸道などの奥義を伝え授けることを意味する「伝授」などがあります。

南の字を使った別の言葉としては、南方の野蛮人を意味する「南蛮」、カボチャを意味する「南瓜」、南方の国や地方を意味する「南国」、太陽がちょうど真南にくることを意味する「南中」などがあります。

指導の意味

指導とは

指導とは、ある目的・方向に向かって教え導くことを意味しています。

表現方法は「指導を受ける」「指導を仰ぐ」「指導を賜る」

「指導を受ける」「指導を仰ぐ」「指導を賜る」などが、指導を使った一般的な言い回しです。

指導の使い方

指導を使った分かりやすい例としては、「彼はベテランで敏腕な指導者だ」「指導要領を確認しながら進める」「指導を受ける機会があった」「指導力が問われる」「初心者にはやさしく指導する」「成長しない新人の指導に悩む」などがあります。

その他にも、「この塾では丁寧な指導を心掛ける」「先生が寝ていてちゃんと指導してくれない」「部下を指導する立場であることをわきまえる」「このミスは私の指導不足でした」「保健所から栄養指導を受ける」「ご指導ありがとうございました」などがあります。

指導という言葉は、日常生活やビジネスシーンなど幅広い場面で使われており、とても馴染みのある言葉です。勉強やスポーツなどの様々な分野において、ある目的や方向へと教え導くという意味があります。

「ご指導ご鞭撻」の意味

結婚式のスピーチやビジネスシーンでは「ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願いいたします」と使われることがよくあります。「指導」は導くことを意味し、「鞭撻」は鞭打って強く励ますことを意味しています。相手の指導を謙虚な姿勢と尊敬の気持ちで受け入れることを表現しています。

指導の類語

指導の類語・類義語としては、教授により能力を伸ばそうすることを意味する「教育」、学問や技芸を教え授けることを意味する「教授」、教え導くことを意味する「訓導」、物事を指し示すことを意味する「指示」、教えを垂れることを意味する「垂訓」(読み方:すいくん) などがあります。

導の字を使った別の言葉としては、先に立って導くことを意味する「先導」、人やものをある地点や状態に導くことを意味する「誘導」、外部から引き入れることを意味する「導入」などがあります。

指南の例文

1.彼は幼い頃から祖父の家で将棋の指南を受けていた。
2.友人の父はボランティアで中学生に柔道を指南している。
3.ある茶道の指南書には、景観に心を奪われ過ぎることは良くないことと記されている。
4.その会社は赤字経営が続いたため、企業経営の指南役といわれる経営コンサルタントを迎え入れた。
5.「温泉通が指南する秘湯めぐり」という本がベストセラーになった。
6.今日は師範が直々に指南してくださるまたとない機会なので皆できるだけ参加するように。
7.父親は剣道の腕前があり、毎週土曜日には子供向けに指南役をするほどであった。
8.空手を習うのに指南書を読んでいても仕方がないので、近くの道場に通うことにしました。
9.情報化社会の現代では、アイデア整理を指南する書籍が、世代を問わず人気を集めている。
10.私は焼肉通の上司から奢ってもらう代わりに、肉の焼き方から食べ方までの指南を受けることになった。

この言葉がよく使われる場面としては、教え示すことを表現したい時などが挙げられます。

基本的に指南という言葉は、例文1から例文3のように武術や芸能という限定された分野で教え示すことを意味します。しかし、例文4や例文5のように、武術や芸能の分野を超えて使われることもしばしばあります。

指導の例文

1.熱心なコーチや監督は、指導者とはどうあるべきかを常に考えているものだ。
2.スポーツ界における指導者の暴力行為が次々と発覚し、指導の在り方や指導者の権限について議論されるようになった。
3.集団塾ではなかなか成績が伸びなかったので、個人指導の塾に転塾することにした。
4.行政からの助言や勧告、その他処分に該当しない通達を行政指導という。
5.保健所では食虫毒の再発防止を目的に、施設の消毒を指導するとともに調理従事者への衛生教育等を行っている。
6.新入社員の指導係を命じられ、まだ若手の自分に務まるか不安だったが、時間管理や手順の見直しにつながりステップアップできた。
7.プログラミングを必修科目にするにしても、指導者が圧倒的に足りていないのだから、まずはそこをどうにかしなくてはならないよ。
8.前回のミスは、私の指導不足でなんとか先方に矛を収めてもらったが、今回はそうはいかないだろう。
9.私は有名なサッカー選手から直接指導を受ける機会があり、そのおかげで練習へのモチベーションが高まりました。
10.総務省は、先月大規模な通信障害を起こした大手通信キャリアに対し、行政指導を行った。

この言葉がよく使われる場面としては、ある目的や方向に向かって教え導くことを表現したい時などが挙げられます。特定の分野に限定されず、広い分野で使うことができます。

上記の例文のように、指導は勉強やスポーツの他にも様々な分野で多く使われています。例文4や例文5のように、行政などの機関からの助言や指示といった意味合いでも使用されます。

指南と指導は同じような意味を持ちますが、指導の方が広い意味で使うことができます。指南と指導のどちらを使えば良いのか迷ったら、指導の方を使っておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
例文買取センター