【あやかし】と【まやかし】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「あやかし」と「まやかし」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「あやかし」と「まやかし」という言葉は、どちらも人を惑わすような存在や仕掛けのことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「あやかし」と「まやかし」の違い

「あやかし」と「まやかし」の意味の違い

「あやかし」と「まやかし」の違いを分かりやすく言うと、「あやかし」は超自然的な存在や妖怪などに対して使う、「まやかし」は現実世界で人をだます嘘やごまかしに対して使うという違いです。

「あやかし」と「まやかし」の使い方の違い

一つ目の「あやかし」を使った分かりやすい例としては、「この村には古くからあやかしが住むという言い伝えがあります」「森の奥で見かけた影は、きっとあやかしに違いない」「この沼には昔からあやかしが住むと噂されている」などがあります。

二つ目の「まやかし」を使った分かりやすい例としては、「うまい話には必ずまやかしが潜んでいる」「彼の笑顔はまやかしだったと後で知りました」「まやかしに振り回されるのはもうたくさんです」「その話はまやかしに過ぎなかった」などがあります。

「あやかし」と「まやかし」の使い分け方

「あやかし」と「まやかし」はどちらも人を惑わすような存在や仕掛けのことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「あやかし」は「この沼には昔からあやかしが住むと噂されている」のように、幽霊や妖怪など、超自然的な存在を表す言葉として使います。

一方、「まやかし」は「その話はまやかしに過ぎなかった」のように、偽りごとやごまかしなど、現実の嘘やペテンを指す言葉として使います。

つまり、超自然的な存在や妖怪などに対して使うのが「あやかし」、現実世界で人をだます嘘やごまかしに対して使うのが「まやかし」と覚えておきましょう。

「あやかし」と「まやかし」の英語表記の違い

「あやかし」を英語にすると「specter」「phantom」「apparition」となり、例えば上記の「この沼には昔からあやかしが住むと噂されている」を英語にすると「It’s said that a specter has lived in this swamp for generations」となります。

一方、「まやかし」を英語にすると「deception」「hoax」「fraud」となり、例えば上記の「その話はまやかしに過ぎなかった」を英語にすると「That story turned out to be nothing but a hoax」となります。

「あやかし」の意味

「あやかし」とは

「あやかし」とは、不思議で怪しいことを意味しています。

「あやかし」の漢字表記

「あやかし」を漢字にすると、「妖」と表記することができます。

「あやかし」の使い方

「あやかし」を使った分かりやすい例としては、「あやかしに取り憑かれたという噂が広まっています」「この神社にはあやかしを鎮めるための祭りが残っている」「子どもの頃祖母からあやかしの話をよく聞かされました」「あの湖にはあやかしが住むと恐れられてきた」などがあります。

「あやかし」の特徴

「あやかし」とは、人知の及ばない不可思議な存在や現象を指す言葉です。簡単に言うならば、自然現象では説明できない出来事や、妖怪や幽霊のように人の目に見えない何かを意味しています。

山奥の祠で人々を惑わせる影や、夜の海に現れると言われる謎の光などの不思議な現象のことを古くから「あやかし」と呼んでおり、人々の暮らしの中で語り継いできました。

また、「あやかし」は山や森、川や海といった人の手が届きにくい場所に住むと考えられており、人間の恐れや畏敬の気持ちが生み出した存在で実在しないとも言われています。

「あやかし」の類語

「あやかし」の類語・類義語としては、人の世と異界を結ぶ存在のことを意味する「妖怪」などがあります。

「まやかし」の意味

「まやかし」とは

「まやかし」とは、ごまかすことを意味しています。

表現方法は「まやかしに過ぎない」「まやかしにあう」

「まやかしに過ぎない」「まやかしにあう」などが、「まやかし」を使った一般的な言い回しになります。

「あやかし」の使い方

「まやかし」を使った分かりやすい例としては、「その儲け話はまやかしに過ぎなかった」「彼の優しさは結局まやかしだったのかもしれない」「まやかしの言葉に騙されて大金を失った」「全てがまやかしだと分かったとき私は絶望しました」などがあります。

「まやかし」は本物のように見えて実際は偽物であったり、相手をだますためのごまかしを表す言葉です。簡単に言うならば、真実を隠して人を惑わす偽りのことを指します。

「まやかし」は人を欺く意図をもって作り出されるのです。そのため、見栄を張るために事実を誇張した話や、利益を得るために嘘を重ねた商売などが例として挙げられます。

「あやかし」の特徴

「まやかし」は基本的に現実世界で人をだます嘘やごまかしに対して使うというのが特徴です。

「あやかし」の類語

「まやかし」の類語・類義語としては、人をだますことを意味する「偽り」、表面だけを取り繕った状態を意味する「ハリボテ」などがあります。

「あやかし」の例文

1.深い森の中には今も人を惑わすあやかしが潜んでいると言われています。
2.子どもの頃に聞いたあやかしの物語が、今も私の心に残っています。
3.この村では昔から、あやかしに出会った者は幸運を失うと伝えられています。
4.古い神社には、人々を守るためにあやかしを封じたと言われています。
5.父から聞いた話では、あの沼にはあやかしが棲んでいるそうですよ。

この言葉がよく使われる場面としては、不思議で怪しいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「あやかし」は超自然的な存在や妖怪などに対して使う言葉です。

「まやかし」の例文

1.一見正しいように見える彼の言葉も、実は全てまやかしなのかもしれません。
2.甘い言葉で誘ってくる人の話は、大抵まやかしだと思って聞いています。
3.あのとき信じた夢は、振り返ればただのまやかしでした。
4.人の心を惑わすまやかしには、何度も苦しめられてきました。
5.あなたがくれた優しさは、結局まやかしだったと気づきました。

この言葉がよく使われる場面としては、ごまかすことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「まやかし」は現実世界で人をだます嘘やごまかしに対して使う言葉です。

「あやかし」と「まやかし」はどちらも人を惑わすような存在や仕掛けのことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、超自然的な存在や妖怪などに対して使うのが「あやかし」、現実世界で人をだます嘘やごまかしに対して使うのが「まやかし」と覚えておきましょう。

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