似た意味を持つ「アイスブレイク」と「レクリエーション」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「アイスブレイク」と「レクリエーション」という言葉は、「課業中に行われる遊戯や娯楽」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
アイスブレイクとレクリエーションの違い
アイスブレイクとレクリエーションの意味の違い
アイスブレイクとレクリエーションの違いを分かりやすく言うと、アイスブレイクは緊張をほぐす目的で行う時に使い、レクリエーションは心身の疲れを癒す目的で行う時に使うという違いです。
アイスブレイクとレクリエーションの使い方の違い
一つ目のアイスブレイクを使った分かりやすい例としては、「アイスブレイクをしようと試みた」「アイスブレイクをしなければ参加者たちの率直な意見が聞けない」「アイスブレイクのために会議の冒頭で時間をもらった」などがあります。
二つ目のレクリエーションを使った分かりやすい例としては、「子どもたちは移動中にレクリエーションを楽しんでいた」「介護レクリエーションの資格について調べる」「レクリエーションを通してリラックスしてもらう」などがあります。
アイスブレイクとレクリエーションの使い分け方
アイスブレイクとレクリエーションはどちらも、課業中に行われる遊戯や娯楽を指す言葉ですが、両者の目的が異なるため区別して使われています。
アイスブレイクは、緊張をほぐすためのきっかけとなることを指す言葉です。相手と初対面であっても、顔見知りであっても行われます。相手とゲームをするだけでなく、緊張をほぐすための話のネタを披露することもアイスブレイクに含まれます。
一方のレクリエーションは、仕事や勉学の合間に運動や娯楽などで心身の疲れを癒すことを指す言葉です。健康的に楽しむことが目的であるため、会話や話のネタを披露するなどではなく、脳や身体を動かしたり休ませることが例として挙げられます。
つまり、アイスブレイクは緊張をほぐして場を和ませる目的で行われ、レクリエーションは健康的に心身のリフレッシュをする目的で行われるものであるという明確な違いがあります。
アイスブレイクとレクリエーションの英語表記の違い
アイスブレイクを英語にすると「break the ice」「ice-breaker」となり、例えば上記の「アイスブレイクをしようと試みる」を英語にすると「try to break the ice」となります。
一方、レクリエーションを英語にすると「recreation」となり、例えば上記の「レクリエーションを楽しむ」を英語にすると「enjoy some recreation」となります。
アイスブレイクの意味
アイスブレイクとは
アイスブレイクとは、緊張をほぐすためのきっかけとなることを意味しています。
表現方法は「アイスブレイクを行なう」「アイスブレイクをする」
「アイスブレイクを行なう」「アイスブレイクをする」などが、アイスブレイクを使った一般的な言い回しです。
アイスブレイクの使い方
アイスブレイクを使った分かりやすい例としては、「頭を使うようなアイスブレイクは昼食後にやるのがいいだろう」「体を動かすアイスブレイクでも運動神経を必要とするわけではない」「アイスブレイクでより細かな自己紹介をすることになった」などがあります。
その他にも、「営業先でアイスブレイクネタを披露したら爆笑してもらえた」「山手線ゲームなどもアイスブレイクとして有名なレクだ」「アイスブレイク集には絶対笑いが起こると書かれていたため信じている」などがあります。
アイスブレイクは英語で「ice-breaker」と表記され、「砕氷器」「緊張をほぐすもの」という意味を持ちますが、「break the ice」という表現が使われることが多く、さらにアイスブレイクという日本語表現は英語圏では伝わりません。
この「break the ice」は氷を壊すという直訳ができますが、英語圏での慣用句として「緊張をほぐす」という意味で使われていることから、日本語でも同じように、氷のような空気感を壊すこと、緊張を和らげることを意味するようになりました。
お互いのことを知らない場合でも有効とされています。例えば、学校で行われる新入生オリエンテーションや、職場で行われる社員研修などにて、自己紹介や他己紹介、簡単な記憶ゲーム、心理テストなどのネタやゲームがアイスブレイクに使われています。
アイスブレイクの対義語
アイスブレイクの対義語・反対語としては、気持ちを引き締めることを意味する「気を張る」があります。
アイスブレイクの類語
アイスブレイクの類語・類義語としては、物事を容易にできるようにすることを意味する「ファシリテーション」、その物事が行われるのに適した空気感にすることを意味する「雰囲気づくり」などがあります。
レクリエーションの意味
レクリエーションとは
レクリエーションとは、仕事や勉学の合間に運動や娯楽などで心身の疲れを癒すことを意味しています。
表現方法は「盛り上がるレクリエーション」「レクリエーションゲーム」
「盛り上がるレクリエーション」「レクリエーションゲーム」などが、レクリエーションを使った一般的な言い回しです。
レクリエーションの使い方
レクリエーションを使った分かりやすい例としては、「高齢者にとってのレクリエーションにはいわゆる脳トレのようなものもある」「レクリエーションで少しでも気分転換となれば良いと思う」「介護レクリエーションを子どもとすることもある」などがあります。
その他にも、「大人数でやるレクリエーションではボードゲームを使うのも手だろう」「小学生などは体育館でしっぽ取りゲームなどのレクリエーションをすることができる」「弊社の社内レクリエーションはもはや部活と言われている」などがあります。
レクリエーションは英語で「recreation」と表記され、「休養」「気晴らし」という意味を持ちます。「re」には「再び」、「creation」には「創造」という意味がそれぞれあり、「再創造」を表す「re-creation」から派生して使われるようになりました。
レクと省略されたり、リクリエイションなど別の表記も多く存在しますが、日本語でも同じように使われており、日常生活の疲れを癒すための気晴らしや気分転換を目的とし、楽しく健康的に過ごす活動を指す言葉として使われています。
「レクリエーション運動」の意味
日本では、第二次世界大戦後にアメリカ軍によってより楽しく生きるためにとフォークダンスの指導が行われたのをきっかけに、アメリカ文化が浸透し始めます。これを「レクリエーション運動」と呼び、以降レクリエーションという言葉が用いられるようになります。
レクリエーションの類語
レクリエーションの類語・類義語としては、心が晴れるようにすることを意味する「心行かし」、苦しさや辛さを他のもので紛らわしたり忘れたりすることを意味する「憂さ晴らし」、気持ちが慰められることを意味する「気慰み」などがあります。
アイスブレイクの例文
この言葉がよく使われる場面としては、緊張をほぐすためのきっかけとなることを意味する時などが挙げられます。
例文2や例文3のように学生など教育分野で使われるだけでなく、例文4のようにビジネスシーンでも用いられる手法で、ゲーム性や楽しさなどを重視するのではなく、場を和ませることを目的としています。
レクリエーションの例文
この言葉がよく使われる場面としては、仕事や勉学の合間に運動や娯楽などで心身の疲れを癒すことを意味する時などが挙げられます。
例文1の「レクリエーション介護士」は高齢者に楽しんでもらえるようなレクリエーションを企画および実施する人や資格を指す言葉です。
アイスブレイクとレクリエーションは、どちらも「課業中に行われる遊戯や娯楽」を表します。
どちらを使うか迷った場合は、緊張をほぐす目的である場合は「アイスブレイク」を、心身の疲れを癒す目的である場合は「レクリエーション」を使うと覚えておけば間違いありません。