【出る幕】と【出番】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「出る幕」(読み方:でるまく)と「出番」(読み方:でばん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「出る幕」と「出番」という言葉は、どちらも問題解決などのためにその人の登場すべき場面のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「出る幕」と「出番」の違い

「出る幕」と「出番」の意味の違い

「出る幕」と「出番」の違いを分かりやすく言うと、「出る幕」は一般的に使われていない、「出番」は一般的に使われているという違いです。

「出る幕」と「出番」の使い方の違い

一つ目の「出る幕」を使った分かりやすい例としては、「もはや私の出る幕ではありません」「個人的な問題なので第三者の出る幕ではありません」「これは家族の問題なので部会社の私たちが出る幕はない」などがあります。

二つ目の「出番」を使った分かりやすい例としては、「もうすぐ私の出番が近づいてきました」「ピンチの時こそ私たちの出番だろう」「私の出番は11時頃なのでもう少し時間があります」「もう少しであなたの出番ですよ」などがあります。

「出る幕」と「出番」の使い分け方

「出る幕」と「出番」はどちらも問題解決などのためにその人の登場すべき場面のことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「出る幕」よりも「出番」の方が一般的に使われているという点です。

したがって、どちらを使うか悩んだ場合は、広く一般的に使われてる「出番」の方を使えば問題ないでしょう。

また、「出る幕」は「出る幕ではない」の形で、出て何かをしたり口出ししたりする場面ではないという意味で使われることの方が多いです。

「出る幕」と「出番」の英語表記の違い

「出る幕」も「出番」も英語にすると「one’s turn」となり、例えば上記の「あなたの出番ですよ」を英語にすると「It’s your turn」となります。

「出る幕」の意味

「出る幕」とは

「出る幕」とは、問題解決などのためにその人の登場すべき場面のことを意味しています。

表現方法は「お前の出る幕ではない」「私の出る幕ではない」

「お前の出る幕ではない」「私の出る幕ではない」などが、「出る幕」を使った一般的な言い回しになります。

「出る幕」の使い方

「出る幕」を使った分かりやすい例としては、「みんなが上手なので私の出る幕はない」「もはや僕の出る幕ではありません」「この件に関しては俺の出る幕じゃない」「そうそうたる面々の中では私の出る幕などございません」などがあります。

「出る幕」は問題解決などのためにその人の登場すべき場面のことを意味する言葉ですが、あまり一般的には使われていません。

ただし、「出る幕ではない」という否定形で、出て何かをしたり口出ししたりする場面ではないという意味ではよく使われています。

「出る幕」の語源

「出る幕」の語源は演劇です。演劇でその役者が出演する場面のことを指しており、これが転じて、問題解決などのためにその人の登場すべき場面のことの意味で演劇以外でも使われるようになりました。

「出る幕」の類語

「出る幕」の類語・類義語としては、事をするのに最も都合のよい時機のことを意味する「機会」、物事をするのによい機会のことを意味する「チャンス」などがあります。

「出番」の意味

「出番」とは

「出番」とは、問題解決などのためにその人の登場すべき場面のことを意味しています。その他にも、仕事や舞台などに出る番のことの意味も持っています。

「出番」の読み方

「出番」の読み方は「でばん」です。誤って「しゅつばん」などと読まないようにしましょう

表現方法は「出番が来る」「出番がない」

「出番が来る」「出番がない」などが、「出番」を使った一般的な言い回しになります。

「出番」の使い方

「ここまでこじれてしまってはいよいよ先生の出番です」「お店がピンチの時こそ店長の出番です」などの文中で使われている「出番」は、「問題解決などのためにその人の登場すべき場面のこと」の意味で使われています。

一方、「だんだん出番が近づいてきたので緊張しています」「私の出番は次のシーンです」などの文中で使われている「出番」は、「仕事や舞台などに出る番のこと」の意味で使われています。

「出番」は問題解決などのためにその人の登場すべき場面のことや仕事や舞台などに出る番のことを意味する名詞です。また、江戸時代には商家の奉公人が公休日をもらう番の意味としても使われていましたが、現代でこの意味を使うことはありません。

「出番」の語源

「出番」の語源は舞台芸能の世界です。「出番」は元々、舞台芸能において役者たちが特定のシーンや場面において自分たちの出演するタイミングのことを指す言葉でした。

これが一般にも広まり、ビジネスシーン、スポーツシーン、テレビ番組などの様々な分野で使われるようなったと言われています。

「出番」の類語

「出番」の類語・類義語としては、順送りに仕事の番に当たることを意味する「当番」があります。

「出る幕」の例文

1.先鋒の選手が5人抜きしてしまったので、大将の出る幕はありませんでした。
2.ここは非常に危険なのでプロの私たちに任せてください。あなたのような一般人には出る幕はないです。
3.オリンピックに挑戦したものの結果が散々だったので、もう私の出る幕ではないと少し思ってしまいました。
4.子供同士の喧嘩であるのであれば、親である私たちの出る幕ではありません。
5.専門家の方々に対処してくれているので、素人の我々に出る幕はない。

この言葉がよく使われる場面としては、問題解決などのためにその人の登場すべき場面のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「出る幕はない」の形で使うのが一般的です。

「出番」の例文

1.彼は代打しか出番がないが、ここぞという時に打つのでファンからとても人気があります。
2.レギュラーメンバーが怪我をして出番が回ってきたので、監督にアピールするなら今しかありません。
3.演奏会は次が私の出番なので、少し緊張してきました。
4.彼は海外のチーム出番はなく、わずか1年で日本のチームに帰ってきました。
5.私の出番はもう少し先なので、リフレッシュして待とうと思います。

この言葉がよく使われる場面としては、問題解決などのためにその人の登場すべき場面のことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、仕事や舞台などに出る番のことを表現したい時にも使います。

例文1と例文2は問題解決などのためにその人の登場すべき場面のこと、例文3から例文5は仕事や舞台などに出る番のことの意味で使っています。

「出る幕」と「出番」はどちらも問題解決などのためにその人の登場すべき場面のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、広く一般的に使われている「出番」の方を使うのがいいでしょう。

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