【ケイパビリティ】と【コアコンピタンス】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ケイパビリティ」と「コアコンピタンス」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ケイパビリティ」と「コアコンピタンス」という言葉は、「組織の能力」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




ケイパビリティとコアコンピタンスの違い

ケイパビリティとコアコンピタンスの意味の違い

ケイパビリティとコアコンピタンスの違いを分かりやすく言うと、ケイパビリティは企業の総合力を表現する時に使い、コアコンピタンスは企業の中核能力を表現する時に使うという違いです。

ケイパビリティとコアコンピタンスの使い方の違い

一つ目のケイパビリティを使った分かりやすい例としては、「ケイパビリティを発展させることで現状打破することに成功した」「ケイパビリティで見れば弊社はまだまだ伸びしろがあると言えるだろう」などがあります。

二つ目のコアコンピタンスを使った分かりやすい例としては、「私たちのコアコンピタンスを顧客にアピールできているのかが不明瞭だ」「コアコンピタンスの維持が今後私たちの課題として挙げられる」などがあります。

ケイパビリティとコアコンピタンスの使い分け方

ケイパビリティとコアコンピタンスはどちらも、企業や組織の能力を表す言葉として使われていますが、具体的に示されるものが異なります。

ケイパビリティは、組織の全体的な能力や企業の持つ強みを意味する言葉です。将来性や可能性を表したり、ビジネスシーンでなければ才能を意味する言葉として使われることもあります。

一方のコアコンピタンスは、中核を表す「core」と力量や能力を表す「competence」を組み合わせて使うようになった、中核となる独自の能力を意味する言葉です。

つまり、ケイパビリティは組織全体の能力を指し、コアコンピタンスは組織にとって中核となる能力を指すという違いがあります。

ケイパビリティとコアコンピタンスの英語表記の違い

ケイパビリティを英語にすると「capability」となり、例えば上記の「ケイパビリティを発展させる」を英語にすると「develop our company’s capability」となります。

一方、コアコンピタンスを英語にすると「core competence」となり、例えば上記の「私たちのコアコンピタンス」を英語にすると「our core competence」となります。

ケイパビリティの意味

ケイパビリティとは

ケイパビリティとは、組織の全体的な能力を意味しています。

その他にも、可能性や将来性を意味する言葉として使われています。

表現方法は「ダイナミックケイパビリティ」「組織ケイパビリティ」

「ダイナミックケイパビリティ」「組織ケイパビリティ」「消費者ケイパビリティ」などが、ケイパビリティを使った一般的な言い回しです。

ケイパビリティの使い方

「今後はケイパビリティ・ベースド・ストラテジーの実行が求められる」「情報のデジタル化に伴いITケイパビリティも求められるようになってきた」などの文中で使われているケイパビリティは、「組織の総合力」の意味で使われています。

一方、「組織のケイパビリティに重きを置いて戦略を練る」「ケイパビリティを意識して次代を育てていく」「ケイパビリティを高めていくための変革が必要とされる」などの文中で使われているケイパビリティは、「可能性」の意味で使われています。

ケイパビリティは英語で「capability」と表記され、「能力」「将来性」といった意味を持ちます。しかし、本来「組織の全体的な能力」は「organizational capabilities」と表すため、日本ではこれを省略して「ケイパビリティ」としています。

「ケイパビリティ・ベースド・ストラテジー」の意味

上記例文の「ケイパビリティ・ベースド・ストラテジー」とは、企業の持つ組織的能力を活かすことで優位に立つ競争戦略を指す言葉で、経営学用語として使われています。

「ITケイパビリティ」の意味

また、上記例文の「ITケイパビリティ」とは、必要なIT資源を調達、そして効果的に活用するなど、ITシステムを運用していく組織的能力を指す言葉です。

ケイパビリティの類語

ケイパビリティの類語・類義語としては、商品やサービスの市場性や市場規模を意味する「ポテンシャル」、受容力を意味する「キャパシティ」、能力や技量を意味する「アビリティ」などがあります。

コアコンピタンスの意味

コアコンピタンスとは

コアコンピタンスとは、企業独自の技術など核心とも言える能力を意味しています。

コアコンピタンスの使い方

コアコンピタンスを使った分かりやすい例としては、「コアコンピタンス経営を実現させるためにまずは分析から行う」「コアコンピタンスの確立は経営において必要不可欠だろう」「コアコンピタンスを形成および維持することが今後求められる」などがあります。

その他にも、「コアコンピタンス戦略が立案されてから目標が以前よりも明確になった」「コアコンピタンスを育て上げていき自社の強みとして活かしていく」「コアコンピタンスに注力することにはメリットもデメリットもある」などがあります。

コアコンピタンスは英語で「core competence」と表記され、「中核能力」を意味する言葉です。日本でも同じように使われており、「コア・コンピタンス」「コアコンピテンス」と表記されることもあります。

日本では1995年に『コア・コンピタンス経営』が出版されたことで広まった概念で、「顧客に利益をもたらす能力」「競合他社に真似できない能力」「様々な市場に展開できる能力」を満たす能力と定義されています。

「コアコンピタンス経営」の意味

上記例文の「コアコンピタンス経営」は、自社の強みを生かした経営を指す言葉で、「コアコンピタンス戦略」も同様の意味で使われています。どちらもコアコンピタンスを分析して、他社よりも優位に立っていることを消費者にアピールする必要があります。

「コアコンピテンシー」の意味

コアコンピタンスに類似した言葉に「コアコンピテンシー」があり、ほとんど同じ意味を持つ言葉として使われていますが、コンピタンスは全体や組織的な能力であるのに対して、コンピテンシーは個人の能力を表す言葉として区別されることがあります。

コアコンピタンスの類語

コアコンピタンスの類語・類義語としては、特殊な技能や技術を意味する「スキル」、物事の中心となるような大切な事柄を意味する「中軸」、物事を成立させるための基礎となるものを意味する「基盤」などがあります。

ケイパビリティの例文

1.自社の強みを活かすためにもケイパビリティを特定して、パフォーマンスを改善していくことが今後求められる。
2.企業にとって変革するための力がケイパビリティとされ、他の企業と比べて優位性を持つためにも重要視されている。
3.類似したビジネスケイパビリティが現れることは、ライバル企業の登場とも言い換えられる。
4.ダイナミックケイパビリティを向上させていけるかが今後の進退に関わってくる気がする。
5.ITケイパビリティの需要は増加傾向にあり、リモートワークが行われるようになってからは目に見えるほどだと思う。
6.弊社は組織ケイパビリティを高めるために、従業員の教育・研修プログラムを充実させることに注力しています。
7.早急な結論、過激な意見にとびつかずに、分からない状態に耐える力のことをネガティブ・ケイパビリティといいます。
8.ケイパビリティで見れば弊社はまだまだ伸びしろがあると言えるでしょう。新たな技術を習得し、事業の多角化を進めることでさらなる成長が見込まれます。
9.データの収集・解析・活用を効率化し、意思決定のスピードと正確性を向上させるために、強力なITケイパビリティを持つべきです。
10.組織のケイパビリティを高めるためには、従業員の意識改革と能力開発に積極的に取り組む必要がある。

この言葉がよく使われる場面としては、組織の全体的な能力を意味する時などが挙げられます。

例文3の「ビジネスケイパビリティ」は、企業の総合力を指す表現であり、より狭義的な言葉と言えます。また、他社と比べた時の優位性も意味します。

コアコンピタンスの例文

1.コアコンピタンスの概念は古いのだろうかと思ったが、得意分野をさらに伸ばすことでリピーターが増加すると考えている。
2.企業のコアコンピタンスは個人の能力にも大きな影響を受けるため、まずは個々のスキルアップが当面の課題だ。
3.コアコンピタンスを応用して他の分野にも展開していくことができたら更なる利益を生み出せるだろう。
4.自社のコアコンピタンス強化を図るために人材育成から手を付けていくことが提案された。
5.コアコンピタンスを確立したことでその企業の唯一性が世間から認められることとなり、ライバル企業は追い付こうとしている。
6.コアコンピタンスの維持が今後私たちの課題として挙げられる中、新たな技術を習得するための研修プログラムを導入しています。
7.地域の振興を計画にするにしても、まずはその地域のコア・コンピタンスを分析することから始めなければならない。
8.経営再建案では、自社の「コア・コンピタンス」を明確にして、それと関連性の薄い部署を外注化することも考えられていました。
9.我が社ではコアコンピタンスを特定し、付加価値を高める資産を集めて、より競合他社との差別化を図ろうとしました。
10.コアコンピタンスを持つことは、企業にとって競争上の優位性をもたらすだけでなく、従業員が誇りを持てることでモチベーション向上にも繋がります。

この言葉がよく使われる場面としては、企業独自の技術など核心とも言える能力を意味する時などが挙げられます。

上記例文のように「コアコンピタンスの応用」「コアコンピタンスの強化」「コアコンピタンスの確立」などの使い方をすることが多い言葉です。また、「コア・コンピタンス」と置き換えて表記されることもあります。

ケイパビリティとコアコンピタンスは、どちらも「組織の能力」を表します。どちらを使うか迷った場合は、総合力を表す場合は「ケイパビリティ」を、中核となる能力を表す場合は「コアコンピタンス」を使うと覚えておけば間違いありません。

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