【あられる】と【おありになる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「あられる」と「おありなる」違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「あられる」と「おありなる」という言葉は、どちらもあるの尊敬語を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「あられる」と「おありなる」の違い

「あられる」と「おありになる」の意味の違い

「あられる」と「おありなる」の違いを分かりやすく言うと、「あられる」よりも「おありなる」の方が一般的に使われているという違いです。

「あられる」と「おありになる」の使い方の違い

一つ目の「あられる」を使った分かりやすい例としては、「彼はとても偉大な人物であられる」「ご意見があられる方はいますか」「神はあなたのそばにあられる」「何かご不明な点はあられますか」などがあります。

二つ目の「おありなる」を使った分かりやすい例としては、「ご質問がおありになるのでしたらお願いします」「興味がおありになるのでしたらご一読ください」「彼女は上品なところがおありになる」「娘さんに対して愛情がおありになる」などがあります。

「あられる」と「おありになる」の使い分け方

「あられる」と「おありになる」はどちらもあるの尊敬語のことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「あられる」よりも「おありになる」の方が一般的に使われているという点です。

そのため、どちらも正しい日本語なのですが、基本的には広く一般的に使われている「おありになる」の方を使うのがいいでしょう。

ではなぜ「あられる」が一般的に使われていないかというと、王族や貴族級の最上級の敬語とされているからです。

「あられる」と「おありになる」の英語表記の違い

「あられる」も「おありなる」も日本語特有の敬語表現なので、直訳した英語表現はないと覚えておきましょう。

「あられる」の意味

「あられる」とは

「あられる」とは、あるの尊敬語を意味しています。

「あられる」の漢字表記

「あられる」を漢字にすると、「有られる」や「在られる」と表記することができますが、あまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、ひらがなの「あられる」を使うようにしましょう。

「あられる」の使い方

「あられる」を使った分かりやすい例としては、「大谷さんは社長であられる」「彼はそのことについて興味があられる」「彼は財政政策の権威であられる」「会長にはご子息が三人あられる」「何か質問したいことがあられる方はいますか」などがあります。

「あられる」はある事柄がはっきり認められることを意味する「ある」に、尊敬語の助動詞「られる」が合わさった尊敬語です。尊敬語とは、話し手が聞き手や話題の主のその動作や状態などを高めて待遇することを意味しています。

「あられる」の特徴

「あられる」はとてもかしこまった表現なので、日常生活などで広く一般的に使われていません。基本的に同じ意味を持つ「おありになる」や「いらっしゃる」に置き換えて使用すると覚えておきましょう。

では「あられる」はどういう場面で使うのかと言うと、天皇や国王、世界的学者、著名な人物などの尊敬すべき上位の相手に対して使用します。したがって、「あられる」は正しい日本語ではあるものの、広く一般的には使用されていない表現です。

「あられる」の類語

「あられる」の類語・類義語としては居るの謙譲語を意味する「おる」があります。

「おありなる」の意味

「おありになる」とは

「おありなる」とは、あるの尊敬語を意味しています。

「おありになる」の漢字表記

「おありになる」を漢字にすると、「御有りになる」や「御在りになる」と表記することができますが、あまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、ひらがなの「おありになる」を使うようにしましょう。

「おありになる」の使い方

「おありなる」を使った分かりやすい例としては、「ご要望がおありになるのでしたらお気軽にお申し付けください」「彼には娘さんが一人おありになる」「もしお時間がおありになるのでしたらご案内いたします」などがあります。

「おありになる」はある事柄がはっきり認められることを意味する「ある」に、接頭語の「お」と、ある働きをすることを意味する「なる」が合わさった尊敬語です。

「おありになる」は正しい日本語

「おありになる」は二重敬語と勘違いしやすいですが、二重敬語ではなく正しい日本語になります。ただし、より丁寧にしようとして、「おありになられる」とすると二重敬語になってしまうので、使用しないように気をつけましょう。

二重敬語とはより丁寧に表現しようとして、「尊敬語+尊敬語」「謙譲語+謙譲語」「丁寧語+丁寧語」のように同じ種類の敬語を重複させることです。

「おありになる」は目上の人に対して使える

「おありになる」はビジネスシーンにおいても使うことができます。また、尊敬語表現なので、上司や取引先などの目上の人に対しても使うことが可能です。

「おありになる」の類語

「おありなる」の類語・類義語としては、、行くや来るの尊敬語を意味する「いらっしゃる」があります。

「あられる」の例文

1.彼はこの作品について興味があられるようなので、詳しく説明することにしました。
2.彼は人工知能研究において、世界的権威であられる教授です。
3.この先は国王の城があられるので、一般人の入場は禁止されています。
4.主はあなたのそばにあられるという教えを信じてるので、常に清く正しく生きています。
5.社長にはご子息があられるので、後継者問題は解決しています。

この言葉がよく使われる場面としては、あるの尊敬語を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「あられる」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「おありなる」の例文

1.彼女には小さいお子さんが二人おありになるので、急な呼び出しには対応しにくいだろう。
2.何かお困りのことがおありになりましたら、どうぞ何なりとお申し付けくださいませ。
3.大変申し訳ございませんが、その時間は先約がおありになるので、別の時間に変更いただけませんでしょうか。
4.ご事情がおありになると存じますが、至急お願いいただけないでしょうか。
5.この商品に興味がおありになるのでしたら、私が詳しく説明いたします。

この言葉がよく使われる場面としては、あるの尊敬語を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「おありになる」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「あられる」と「おありなる」はどちらもあるの尊敬語を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、広く一般的に使われている「おありになる」の方を使うようにしましょう。

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