【ご相談してください】と【ご相談ください】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「ご相談してください」(読み方:ごそうだんしてください)と「ご相談ください」(読み方:ごそうだんください)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ご相談してください」と「ご相談ください」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。




「ご相談してください」と「ご相談ください」の違い

「ご相談してください」は「ご相談ください」の間違い

「ご相談してください」と「ご相談ください」の違いを分かりやすく言うと、「ご相談してください」は「ご相談ください」の間違った使い方、「ご相談ください」は分からないことがあれば聞いてくださいと伝えることです。

「ご相談してください」は誤字

一般的には「ご相談してください」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「ご相談ください」のことを間違えて「ご相談してください」を使っている人がほとんどです。

「ご相談ください」は正しい日本語

正しい言葉である「ご相談ください」を使った分かりやすい例としては、「エラーが起きた場合はすぐ対応させていただきますのでご相談ください」「何かお役に立てることがあるかもしれませんのでお気軽にご相談ください」などがあります。

「ご相談ください」という言葉はあっても、「ご相談してください」という言葉は存在しません。同時に「ご相談ください」という単語の意味について「分からないことがあれば聞いてくださいと伝えること」と覚えておきましょう。

「ご相談ください」の英語表記

英語圏には敬語がないので「ご相談ください」を直訳した表現はありませんが、近い表現として「Please come to me if you have any questions」があります。

「ご相談してください」の意味

「ご相談してください」とは

「ご相談してください」とは、「ご相談ください」の間違った使われ方です。

「ご相談してください」が間違っている理由

「ご相談してください」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「ご相談ください」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「ご相談してください」と「ご相談ください」を間違ってしまう理由としては、より丁寧な表現にしようとして、誤った敬語の使い方をしてしまっているのが原因です。正しい日本語は「ご相談してください」ではなく、「ご相談ください」なので間違えないように注意しましょう。

ではなぜ「ご相談してください」が間違った言葉かというと、「ご相談してください」は「ご相談する」の連用形「ご相談し」に、接続助詞の「て」が合わさった言葉になります。

「ご相談する」は「ご~する」という一般的な謙譲語の形に「相談」を当てはめた表現です。したがって、謙譲語なので「してください」という相手方の動作に対して使うことはできません。

以上のことから、相手に対して分からないことがあれば聞いてくださいと伝えることを「ご相談してください」とすることはできないのです。

なお、「ご相談ください」は一般的な尊敬語の形である「ご~ください」の形に「相談」を当てはめた表現なので、正しい日本語になります。

尊敬語とは話し手が聞き手や話題の主のその動作や状態などを高めて待遇することを意味しています。そのため、相手方の動作に対して使用しても、何も問題はないと覚えておきましょう。

「ご相談ください」の意味

「ご相談ください」とは

「ご相談ください」とは、分からないことがあれば聞いてくださいと伝えることを意味しています。

「ご相談して下さい」は誤用

「ご相談してください」を「ご相談して下さい」とするのは誤用です。

ではなぜ誤用かと言うと、「ご相談してください」の「ください」は補助動詞であり、日本語には動詞は漢字表記し、補助動詞はひらがなで表記するという決まりがあるのが理由になります。

「ご相談ください」の使い方

「ご相談ください」を使った分かりやすい例としては、「何かありましたらすぐにご相談ください」「24時間いつでもお気軽にご相談ください」「金額に関しましてはご相談ください」「これらに該当する生徒は私にご相談ください」などがあります。

「ご相談ください」は問題の解決のために話し合ったり他人の意見を聞いたりすることを意味する「相談」に、接頭語の「ご」、「くれ」を丁寧にした言葉である「ください」が合わさり、分からないことがあれば聞いてくださいと伝えることの意味で使われている言葉です。

「ご相談ください」は丁寧な表現ではあるものの、目上の人に対して使うのは避けた方がいい表現になっています。なぜなら、「ください」という表現が命令形であるため、不快に思う人もいるからです。

そのため、「ご相談ください」をビジネスシーンで使いたいのであれば、直属の上司など近い関係の人にのみ使うようにしましょう。

もし、近い関係以外の目上の人に「ご相談ください」を使いたいのであれば、さらに丁寧した表現である「ご相談くださいませ」「ご相談いただけますと幸いです」「ご相談いただければと存じます」を使うのが適しています。

「ご相談ください」の類語

「ご相談ください」の類語・類義語としては、何でも言ってくださいのことを意味する「お申し付けください」、何でも言い付けてくださいのことを意味する「仰せ付けください」などがあります。

「ご相談してください」の例文

1.「ご相談してください」という言葉は存在しないので、おそらく「ご相談ください」の言い間違いだろう。
2.「ご相談ください」という言葉は分からないことがあれば聞いてくださいと伝えることで、「ご相談してください」という言葉はない。
3.「ご相談してください」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.操作について分からない点がございましたらお気軽にご相談してくださいという言葉を使う人はいるが、正しくは操作について分からない点がございましたらお気軽にご相談くださいです。
5.どんな些細なことでもお気軽にご相談くださいという言葉はあるが、どんな些細なことでもお気軽にご相談してくださいという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「ご相談ください」という言葉を間違えて「ご相談してください」と表現している時などが挙げられます。

「ご相談してください」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「ご相談ください」を間違えて使っている可能性が高いです。

「ご相談してください」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「ご相談してください」ではなく、「ご相談ください」と表現するのが正しい使い方になります。

「ご相談ください」の例文

1.お困りのことがありましたら、私たちに是非ご相談ください。
2.できる限りご支援するもりなので、お気軽にご相談ください。
3.契約に関して何か分からないことがありましたら、遠慮なくご相談ください。
4.上記の例に該当する方は、こちらの番号にご相談ください。
5.本イベントは途中入場も可能ですので、希望する方はご相談ください。

この言葉がよく使われる場面としては、分からないことがあれば聞いてくださいと伝えることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「ご相談ください」はビジネスシーンにおいて使われている言葉です。

「ご相談してください」と「ご相談ください」どちらを使うか迷った場合は、「ご相談してください」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「ご相談ください」を使うようにしましょう。

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